So-net無料ブログ作成
  • ブログをはじめる
  • ログイン

12月25日(火) 国民福祉に回らず混乱ばかり引き起こすことになる消費増税は中止すべきだ [消費税]

 来年10月1日からの消費再増税に向けて、着々と準備が進んでいます。しかし、増税によって税負担が増えるだけで、社会保障の充実も経済対策の恩恵も受けられないだけでなく、景気対策でも大混乱が生ずることは確実です。
 昨日アップした『日刊ゲンダイ』の記事で私は「まさに踏んだり蹴ったりです」とコメントしました。しかし、正確に言えば「踏んだり蹴ったり、殴られたり」というところでしょうか。
 
 茂木経済再生担当相は20日の経済財政諮問会議で消費税増税への対策に、防災関連の公共事業や自動車、住宅に関する減税など合計2兆3000億円程度を充てると表明しました。増税による経済への悪影響を上回る景気刺激策を実施することで「影響を十二分に乗り越えられる」と述べたそうです。
 自動車や住宅への減税は額も大きいですから、減税されれば助かる人はいるでしょう。しかし、その恩恵を受けられるのは自動車や住宅を購入できる資産のある人だけです。
 そのような多額の購入資金を持たない低所得層には、全く関係のない話ではありませんか。「金持ち減税」による消費税対策にすぎず、庶民への恩恵などは限られています。

 来年度予算案は初めて100兆円を突破しました。キャッシュレス決済時のポイント還元制度やプレミアム付き商品券など、消費税増税の経済対策が2兆3000億円に膨らんだためです。
 しかし、この増税のための経済対策が新たな混乱を引き起こす要因にほかなりません。共産党の小池晃書記局長が、消費税率が実質何段階にもなるのではないか、複数税率とポイント還元でわけが分からないとツイッターで批判している通りです。
 消費税の税率は基本的に現行の8%から10%に引き上げられますが、食料品などは8%、フランチャイズで食料品を買うと6%、中小商店で買うと5%、中小商店で食料品などを買うと3%になります。加えて、複数の事業者が商品の転売を繰り返せば際限なく5%分を入手できたり、小売りでなくても還元されたりする「抜け穴」まであります。

 つまり、商品をどこで買うか(フランチャイズか中小商店か)、何を買うか(食料品かそうでないのか)、どのように買うか(カードか現金か)によって、支払う税率がバラバラになってしまうのです。これでは商売の現場が大混乱に陥ることは明らかではありませんか。
 12月20日、日本スーパーマーケット協会など小売業界3団体は消費税増税への対策について政府に再検討を求める要望書を提出しました。キャッシュレス決済のポイント還元策に対し、消費者の利便性や公正競争の面から強い懸念があるというのですが、それも当然でしょう。
 要望書は中小の小売業では5%還元されるのに大半のスーパーには還元されず、同じ地域にポイント還元する店舗としない店舗が混在し、還元対象とならない店舗が対抗するために値引き策を余儀なくされて価格競争が激化し、公正で自由な競争環境をゆがめるなどと厳しく批判しています。また、小売業の多くが軽減税率導入に向けた対策や準備に追われ、キャッシュレス決済還元策への対応が現場の混乱を招きかねないというのです。

 本来ポイント還元などで助かるはずの小売業界の団体が反対するような対策に効果が期待できるはずがありません。低所得層などへのプレミアム付き商品券にしても、景気対策としての効果がほとんどないことは、これまでの経験で実証済みです。
 消費税を2%上げれば5兆円の増税が期待できるとされていますが、景気へのマイナスの影響を緩和するための対策に半分近くの2兆3000億円も支出され、その対策が混乱を引き起こすだけだというのですから、一体なんのための増税なのでしょうか。
 増税は嫌だけれど社会保障の充実のためなら仕方がないというのが、国民の良識的な容認論かもしれません。しかし、消費増税の半分近くが消費への影響緩和のための景気対策につぎ込まれ、その他の収入は企業減税によって生じた穴埋めや必要でもない米製兵器の爆買いの原資とされているのが実情です。

 社会保障に回らないどころか、年金や生活保護費などは削られているではありませんか。本当のことを「知らぬは国民ばかりなり」ということになります。
 このような消費増税には何のプラスもなく、所得格差を拡大して消費を冷え込ませるマイナスしかありません。天下の愚策であり、直ちに中止するべきです。

nice!(0) 

12月24日(月)  『日刊ゲンダイ』へのコメント [コメント]

 〔以下の私のコメントは、『日刊ゲンダイ』に掲載されたものです。〕

*12月19日付巻頭特集「安倍内閣支持率微減 この暴政でまだ支持者がいる奇々怪々」
 
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
 「最近の安倍首相は、民意を無視することに遠慮がなくなっています。辺野古もあっさり埋め立ててしまった。国民の声に耳を傾け、国民のための政治をやろうという気がない。“改正水道法”だって、狙いは外国の“水メジャー”を儲けさせるためでしょう。それでも4割も支持があるのは、本当の意味で国民が安倍内閣の実態を分かっていないからではないか。そうとしか思えません」

 「日本国民とフランス国民は、置かれた状況がよく似ています。マクロン大統領も、安倍首相と同じように企業活動を最優先してきた。マクロン本人も自覚があるのでしょう。『国民の皆さんのことを最優先してこなかった印象を与えたかもしれない』と謝罪しています」(五十嵐仁氏=前出)

*12月21日付巻頭特集「これがマトモな国家の税制なのか 納税者の反乱が必要だ」

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。
 「来年は統一地方選と参院選を実施する選挙イヤーです。自動車・住宅両業界へのバラマキは、ロコツな選挙対策。増税対策と称して、両業界を優遇する見返りに、支援と献金をお願いする構図です。安倍政権の支持基盤である企業や富裕層にだけ恩恵を与え、貧しい庶民は消費税の逆進性に苦しめられても、平気の平左。この政権の冷酷さは、一貫しています」

 この政権は特定の業界に肩入れしながら、国民の社会保障費はバッサリ、カット。来年度予算案で高齢化などに伴う「自然増分」を約1200億円圧縮し、4800億円に抑えることを決めた。16~18年度の数値目標5000億円を超える削減だ。安倍政権は今年度まで6年連続で自然増分を削り、その額はトータル1・6兆円に上る。その上、さらに自然増分を深掘りするとは血も涙もない。前出の五十嵐仁氏が言う。
 「社会保障の安定財源の確保という消費増税の本来の約束を守らず、増税分が社会保障で還元されなければ一体、何のための増税なのか。大企業や富裕層を太らせ、庶民は“おこぼれ”を待てという冷酷なトリクルダウン理論が安倍政権の本質で、哲学やビジョンなどハナから持ち合わせていません。そのトリクルダウンだって、今年度末に企業の内部留保が史上最高の500兆円を超えるといわれているのに、庶民はいまだ“おこぼれ”にあずかれず、さらに税金を巻き上げられて、経済対策の恩恵も受けられない。まさに踏んだり蹴ったりです」


nice!(0) 

12月22日(土) 沖縄・辺野古新基地建設阻止に向けて新たなうねりが始まっている

 12月14日に沖縄の辺野古での土砂投入が始まりました。新しい米軍基地の建設のためです。
 沖縄の真っ青な「美ら海」に投じられた茶色い土砂の輪が広がっていく映像がテレビに映し出されました。ただ見ているだけの我が身が情けなく、何かできないかと悶々としていたものです。

 そのような時に、私などにも反対の意思表示ができる絶好の手段が提供されました。新基地建設の是非を問う来年2月24日の県民投票の投票日まで、工事を停止するようトランプ米大統領に求める電子署名が呼びかけられたからです。
 今月20日に開始されてから続々と集まり、18日には10万筆を突破し今では14万筆になっているそうです。1月7日までに請願が10万筆集まると、ホワイトハウスは60日以内に何らかの対応や回答を検討しなければなりません。
 次のような手順で簡単にできますので、多くの方に協力していただきたいと思います。もちろん、私も署名しました。

 署名の仕方は、①下記アドレスにFirstName(名)、LastName(姓)、メールアドレスを入力して「SignNow」ボタンをクリックします。
 https://petitions.whitehouse.gov/petition/stop-landfill-henoko-oura-bay-until-referendum-can-be-held-okinawa

 ただし、これだけで終わりではありませんのでご注意ください。②メールアドレスに届いた確認メールのリンク(Confirm your signature by clicking here)をクリックしなければなりません。
これで署名は完了です。

 この署名については、タレントのローラさんも「美しい沖縄の埋め立てをみんなの声が集まれば止めることができるかもしれないの。ホワイトハウスにこの声を届けよう」と呼びかけて話題になりました。漫才のウーマンラッシュアワーの村本大輔さんや東ちづるさん、作家の平野啓一郎さんなども声を上げています。
 署名だけではありません。首都ワシントンをはじめとした全米の7都市で土砂投入に抗議する行動が一斉に取り組まれました。
 世界的な環境保全団体WWFジャパンや世界平和アピール七人委員会も安倍政権の対応を批判しています。このような動きに対して政府・与党側は危機感を募らせ、県民投票を実施しない市町村を増やすことで選挙を妨害しようとしています。

 すでに、宮古島の下地市長は県民投票実施のための予算を執行せず、県民投票を実施しない意向を明らかにしました。今後、安倍政権はこのような市町村を増やし、県民を分断し選挙を空洞化しようとするにちがいありません。
 投票の結果はもとより、その実施自体が大きな政治的争点になりそうですが、住民の投票する権利を奪うような暴挙が許されるはずがありません。誰が見ても民主的な投票制度の否定であり、住民の投票権のはく奪ではありませんか。
 県民の意志を踏みにじっての「美ら海」への土砂投入という暴挙に次ぐ、民主主義否定の新たな暴挙は断じて許されません。国内はもとより国際的な批判を招くことは火を見るよりも明らかです。

 こうして、新基地建設の賛否を問う県民投票の実施とその結果は、国際的にも注目される重要な政治的イベントになりつつあります。沖縄だけでなく日本の将来を左右し、夏の参院選にも大きく影響するにちがいありません。
 沖縄の米軍基地は殴り込み部隊としての海兵隊のもので、日本を防衛するために存在しているのではありません。それは朝鮮半島や中東などの紛争地域へ出撃するための海外拠点にすぎないのです。
 沖縄でなくても良い基地のために、沖縄の「美ら海」が犠牲にされようとしているのを見過ごすわけにはいきません。そのことを、県民投票ではっきりと示していただきたいものです。

 この県民投票を支援するために、私も沖縄に行くことになりました。全国革新懇代表世話人として県民投票の支援のために来年の2月13日から沖縄に行き、2月16日の「革新懇のつどい」に参加する予定です。
 沖縄県知事選で発揮した革新懇の力を再び沖縄に結集し、県民投票を成功させ勝利しましょう。全国から応援に駆けつけていただき、沖縄の地で共に闘うことを楽しみにしています。

nice!(1) 

12月21日(金) 安倍「逆走」政権による歯止めなき狂気の大軍拡は直ちに中止するべきだ [自衛隊]

 安倍政権の暴走ぶりが加速しています。最近では東アジアでの緊張緩和や平和構築の動きへの逆行がはなはだしくなっており、「逆走」と言うべきかもしれません。
 18日に閣議決定された「防衛計画の大綱(防衛大綱)」と「中期防衛力整備計画(中期防)」は、その最たるものです。「いずも」改修による事実上の「空母」導入など専守防衛を逸脱し、過去最高水準の27億4700億円もの兵器調達を明記した歯止めなき狂気の大軍拡は直ちに中止させなければなりません。

 今回もまた、「隠す、誤魔化す、嘘をつく」という安倍首相お得意のやり方が駆使されています。特に、批判の大きい「いずも」型護衛艦の改修については、言い変えによる誤魔化しが顕著でした。
 当初「防御型空母」とされ、次いで「多用途運用母艦」と言い変えられ、さらに「多用途運用護衛艦」となり、最終的には今と同じ「多機能の護衛艦」ということに落ち着きました。「空母」ではないと誤魔化すための迷走です。
 改修によって短距離で離陸して垂直で着陸できる米国製の戦闘機F35Bが発着できるようになるのですから、「空母」そのものではありませんか。常時艦載しないと言っても訓練や非常時には積み、中東などにも派遣され、米軍機の給油や発着に利用される可能性は否定できず、「空母」ではないというのは詭弁にすぎません。

 これまでの陸海空にとどまらず、宇宙やサイバー空間を含む「多次元統合防衛力」をめざすということも盛り込まれました。軍事的対応の範囲が宇宙やネット世界にまで、大きく拡大することになります。
 長距離巡航ミサイルの保有なども打撃力の画期的な強化につながり、敵基地を攻撃できる能力を持つことになります。国是とされてきた「専守防衛」を大きく踏み越える大転換にほかなりません。
 このような国策の大転換が、閣議決定というやり方で既成事実化されることも大きな問題です。来年の通常国会で徹底的に論議し、中止に追い込まなければなりません。

 安倍政権は「戦争する国、戦争できる国」に向けて、3つの領域での具体化を図ってきました。戦争するための法や制度などのシステムの構築、自衛隊の増強や装備の近代化、基地の強化、米軍との連携というハード面の強化、戦争を支持し率先して戦う人材の育成や社会意識の形成というソフト面での整備です。
 これまで、国家安全保障会議や国家安全保障局の設置、安保法制(戦争法)による集団的自衛権の部分的容認などによってシステム構築を行い、教育や教科書への介入、道徳教育による愛国心の育成、マスメディアへの管理・統制の強化による変質などのソフト整備を進めてきました。今回の防衛大綱と中期防は、ハード整備の中核となる大軍拡に向けて本格的に乗り出す姿勢を示したものだと言って良いでしょう。
 システム構築の最後の仕上げである9条改憲に向けての攻勢とともに、ハード構築の本格的実施に着手しようとしている点に注目しなければなりません。安倍首相は9条が変えられても自衛隊の任務や役割は変わらないと言っていますが、すでに任務や役割が変わってきている自衛隊を正当化し、憲法に位置付けて認知することになるのは明らかで、9条改憲と大軍拡は「戦争する国、戦争できる国」づくりの総仕上げを意味しているからです。

 このような大軍拡計画は東アジアの平和構築に逆行し、とりわけ「仮想敵」とされている中国との緊張を強め、不毛な軍拡競争に引きずり込まれる危険性を高めます。中期防による5年間の防衛費は過去最大の27兆4700億円になり、財政的にも大きな負担を国民に強いることにならざるを得ません。
 現状でも、トランプ米大統領の求めに応じた米国製兵器の爆買いによって防衛費が圧迫され国内企業への支払いもままならないではありませんか。それなのに、これほどの大盤振る舞いを行える財政力が一体どこにあるというのでしょうか。
 一方で、消費税を引き上げて社会保障を削り国民の命とくらしを危機に晒しながら。他方で、「戦争する国、戦争できる国」を作るために9条改憲と大軍拡に突き進もうとしているのが安倍首相です。武力の行使や威嚇によってではなく、対話と交渉によって平和と安全を確保するという憲法9条の平和理念に従い、それを実践する首相に交代させなければ、東アジアの平和も日本の安全も、国民の命とくらしも守ることはできません。

nice!(1) 

12月19日(水) 本気の共闘で改憲阻止・安倍政権打倒をめざそう―2019年の政治展望と革新懇 [論攷]

 〔以下の論攷は、『全国革新懇ユース』第405号、2018年12月・2019年1月合併号、に掲載されたものです。〕

 2019年は「選挙の年」です。春に統一地方選、夏に参院選が実施されます。政治課題としては9条改憲、消費増税、沖縄の新基地建設問題などが焦点になります。選挙を通じてこれらの課題に審判を下し、安倍政権を打倒する年にしたいものです。

 革新懇運動による3つの成果

 2019年に、とりわけ大きな対決点になるのは安倍首相の狙う9条改憲でしょう。これについては、この間の革新懇運動が獲得してきた3つの成果を確認する必要があります。
 第1に、国民の世論を大きく変えてきたということです。革新懇は安倍9条改憲ノーの3000万人署名に取り組み、改憲の狙いや危険性、9条の意義や重要性について宣伝と対話に取り組んできました。その結果、安倍首相による改憲には反対だという世論が高まってきています。
 共同通信が行った11月の調査では賛成35.3%、反対54.0%と、反対の方が上回りました。10月の調査に比べても、賛成が1.1ポイント減り、反対が5.3ポイント増えています。その結果、安倍改憲への反対は過半数を越えました。
 第2に、改憲発議を阻止してきたということです。第4次安倍改造内閣は、自民党の改憲推進本部長に下村博文氏、衆院憲法審査会筆頭理事に新藤義孝氏という盟友や側近を起用する「改憲シフト」を組み、下村本部長は衆院選挙区支部に改憲本部を設置するよう指示を出しました。日本会議と連携しながら、改憲国民運動を盛り上げようというのです。
 しかし、通常国会で発議できずに焦る安倍首相が突出したため「安倍色の払拭」を口にし、「職場放棄」発言で野党の反発を買いました。その結果、下村氏は予定されていた憲法審査会の幹事だけでなく委員まで辞退せざるを得なくなっています。
 第3に、野党共闘を推進してきたことです。「オール沖縄」の再建による県知事選でのデニー候補当選に革新懇も大きな役割を果たしました。選挙だけでなく、通常国会では国対委員長連絡会議や合同ヒアリングなどの野党共闘を組み、原発ゼロ基本法案など共同提出法案も20本に及んでいます。
 臨時国会でも改正入管法や政治とカネ、閣僚の資質についての追及など、国会内共闘は前進しました。市民と野党の共闘の枠組みに国民民主党も復帰し、市民連合と野党6党・会派の意見交換会では共闘の推進で見解の一致を見ています。

 市民と野党による本気の共闘こそ

 このような革新懇運動の成果を踏まえて、決戦の場である参院選に向けての陣立てに取り組む必要があります。それは「市民と野党の共闘」による本気の共闘を実現するということです。
 第1に、これまで成果を上げてきた3つの領域での取り組みを強めることです。草の根での世論の争奪戦に勝利するために3000万署名をやりきり、それを通じて国民一人一人への働きかけを強め、改憲反対の世論を具体的な数字によって明示しなければなりません。国会で安倍政権を追い込み、改憲発議の余裕を与えないことも重要です。
 第2に、統一地方選と参院選での共闘を進めることです。統一地方選は前哨戦の位置にあり、条件のある場合には野党統一候補の擁立、議員選挙での立憲野党の議席増とそのための相互支援などをめざさなければなりません。もちろん、参院選1人区で1対1の構図を作ることは最低条件ですが、市民連合を間に挟んだブリッジ方式から政策協定を結んでの相互推薦・支援の本格的な共闘体制をめざす必要があります。
 第3に、組織された市民の力としての革新懇の役割を存分に発揮することです。革新懇は地域の課題から国政上の問題や選挙まで幅広く取り組むことができる大衆組織です。市民連合とも連携する有力な団体で、選挙での政党間協議を取り持つこともできます。「野党は本気の共闘をめざせ」という市民の声を代弁し、選挙区や地域からの要請や申し入れ活動に積極的に取り組まなければなりません。
 
 チャンスを生かす「変革の年」に

 革新懇は革新統一戦線の結成を目標に1981年に結成されました。以来、苦節35年。前回の参院選前の2016年2月の「5党合意」から野党共闘に向けての動きが始まりました。出番がやってきたのです。
 これをさらに促進し、解散・総選挙を実現して野党連合政権樹立への展望を切り開く絶好のチャンスが夏の参院選です。革新懇の真価を発揮してこのチャンスを生かし、「選挙の年」を「変革の年」に変えようではありませんか。

nice!(0) 

12月16日(日) 沖縄の辺野古新基地建設に向けての土砂投入を直ちに中止せよ [沖縄]

 これが沖縄県民に寄り添うということなのでしょうか。どれほど反対の民意が示されようとも、当初の計画通りしゃにむに突き進むというのが、安倍首相の当初からの方針だったのではないでしょうか。
 このような理不尽がまかり通るのを、黙って見ていて良いのでしょうか。沖縄県民の怒りと嘆きの声が聞こえてくるようです。
 辺野古での新基地建設に向けての土砂投入を、満腔の怒りをもって糾弾したいと思います。土砂の投入は、直ちに中止しなければなりません。

 この土砂投入の開始について、菅官房長官は「日米同盟の抑止力の維持と、普天間飛行場の危険除去、これをあわせ考えたときに、辺野古移設が唯一の解決策であると思います」と述べました。憲法の平和主義からすれば、武力による威嚇に頼らない外交・安全保障政策こそが求められており、「抑止力」を理由に米軍基地建設を進めることは憲法理念に反しています。
 しかも、「抑止」すべき相手をどう考えているのでしょうか。北朝鮮は非核化を受け入れて南北関係は緊張緩和に向かい、中国との関係も改善の方向へと転じました。
 日本周辺の安全保障環境は大きく改善され、脅威が減少している中で基地建設を急がなければならない理由はありません。中国が「仮想敵」として想定されていますが、沖縄は中距離ミサイルの射程距離の範囲内にあり、軍事技術的に見ても大きな脆弱性を免れません。

 普天間基地の返還のためには新基地建設が唯一の解決策だとされています。しかし、沖縄県の試算では基地建設の完了まで13年もかかるというではありませんか。
 その間、世界一危険な普天間基地の使用を我慢しろというのでしょうか。新基地建設と切り離して、普天間基地の即時返還を要求するべきでしょう。
 岩屋防衛相は、早ければ2022年度に普天間基地を返還するという日米合意について、「目標の達成はなかなか難しいところに来ていることは事実だ」と述べています。一方で新基地建設のための土砂投入を始め、他方で普天間基地の返還を先延ばしするというのでは、踏んだり蹴ったりではありませんか。

 6月に沖縄を訪問した時、辺野古も訪問して船での抗議行動やキャンプシュワブ前での座り込みに参加しました。9月に沖縄県知事選挙の応援に行ったときにも、工事が中断された静かな海を視察しました。
 その時の真っ青な海の美しさが忘れられません。そこに土砂を投入するなんて、はらわたが煮えくり返るような怒りを覚えます。
 こうして絶滅危惧種のサンゴやジュゴンのえさ場となる貴重な自然が失われようとしています。大浦湾側ではマヨネーズのような軟弱なヘドロと活断層の存在が指摘されているのに、それでも建設を強行するつもりなのでしょうか。

 安倍首相は正気を失い、暴走というより逆走を始めたようです。臨時国会での相次ぐ強行採決に続いて、すぐに沖縄での暴挙に着手しました。
 このような逆走が続くのは、国民が安倍政権を甘やかしているからです。辺野古での新基地建設に反対する沖縄の民意は明確であり、それを踏みにじるのは民主主義の破壊にほかなりません。
 そのような政権を支持することは安倍政権の逆走を認めることになるだけでなく、暴挙を後押しすることになるのだということを、国民全体がきちんと自覚する必要があります。そのような自覚を高めて、世論の力と選挙の力で安倍首相の逆走をストップさせるしかありません。

 選挙を待つことなく、抗議と批判の声を高めていくことが必要です。もちろん、最終的には、統一地方選挙、沖縄での衆院補欠選挙、参院選で、安倍首相を断罪し引導を渡さなければなりません。
 いまの怒りと悔しさを忘れないようにしましょう。「忘れず、諦めず、手を結ぶ」ことが、勝利への唯一の道なのですから。

nice!(1) 

12月14日(金) 臨時国会と安倍改憲阻止の展望と課題(その6) [論攷]

 〔以下の論攷は、北海道憲法改悪反対共同センター学習交流集会での講演の記録で、北海道経済研究所発行の『北海道経済』No.592、2018年11月号、に掲載されました。かなり長いので、6回に分けてアップさせていただきます。〕

 むすび
 
 憲法は未来を拘束する。いま変えても、みなさんはあまりかかわらないかもしれない。戦争する国、戦争できる国になって、実際に引っ張られていくのは若い人たちですから。私なんかもう年ですから、戦争に引っ張られるより別のところからお声がかかる可能性のほうが高い(笑い)。この中にもかなりそういう方がおられるようですが(笑い)。
 若者なんです、ねらわれているのは。軍事費に税金をむしり取られ、社会保障や学費は借金だらけ、年金はどうなるかわからない。医療だ介護だということで金がかかる。このようなめちゃくちゃな政治で、いちばん大きな被害を受けるのは若者なんだけれど、その若者がそれを十分自覚していないというか、自覚させられなくなっちゃっている。この点でもねらわれています。
 教育がねじ曲げられています。教育改革実行会議、安倍教育改革だといっていますが、ろくな改革じゃありません。教科書の中身も変わってきている。戦争責任にはほうかむりです。あるいは愛国心教育。道徳教育ということで評価の太守にする。小学校から英語を習わせる。英語教育よりちゃんとした日本語をしゃべれるようにしてもらいたい。いまの学生、まともに文章を書けない。こういう若者ばっかりじゃ困りますよ。
 愛国心ばっかりが強くて、「戦争に行くのは国民の義務である」などと言い出しかねない。しかもマスコミがおかしくなっちゃっている。ポスト真実の時代ということで、フェイクニュースを振りまいていますから。
 こういう中で、将来に希望を持てなくなっている。展望もない。だから、いまがいちばんいいと思っているんです。夢がない。希望を持てないから現状肯定。安倍さんでいいじゃないかと、こういうことになっちゃっている。こういう人たちに、じつはこうだと教えなければならない。それはみなさんの役割です。周りにいる若い人たちに、あなたがたこそがねらわれているんだよと。
 そして、いまの憲法を守る。戦後施行されてから72年、営々として定着してきた。その生命力をもっと十分に発揮すれば、もっといい世の中になっていたと思いますけれども、さらに発揮できるような世の中にしていく。少なくとも戦争はやらなかった。自由で民主的で、そこそこ豊かで平和な世の中をつくるうえで、憲法の役割、力は非常に大きかったということを伝えていかなければならない。
 そのためにも、憲法12条の役割、重要性をもう一度見直す必要がある。憲法12条には「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ」と書いてある。
 自由、権利は1人ひとりの国民が常日頃から守るためにがんばってもらわなきゃ困るんだよというのが、憲法制定権者のメッセージです。先ほど言いましたように、憲法というのは本来権力者にたいする命令だ。しかし、この12条だけは国民にたいして呼びかけている。私たちが呼びかけられている。
 権利と権利がぶつかったときには公共の福祉を優先して解決しなさいと。うるさいのはいやだ、だからデモはやらせないと、これは公共の福祉ではない。静穏な環境権、それはあるかもしれない。しかし表現の自由、デモをする権利、権利と権利がぶつかった時には公共の福祉に照らして解決しなさい。表現の自由を優先しろというのが12条なんです。そうでなければ自由も権利も守られない。それを守るために、自ら立ち上がらなければならない。周りの人たちに訴えて、自由と人権、民主主義、平和を守っていかなければならないということだろうと思います。
 三段跳び戦略がこれからの課題です。臨時国会・通常国会での改憲発議を阻止する、安倍さんを追い込んでいって参議院選挙でネジレ、与野党逆転をつくり、さらに解散・総選挙で国民連合政府、新しい野党の連立政権を実現する。そして新しい日本の未来を切り開いていく。憲法が尊重され、その理念が政治と生活に活かされるような「活憲」の時代を、この日本で実現し未来への扉を開いていく。これがこれからの私たちの課題です。
 ひょっとすると、来年の参議院選挙で改憲の国民投票をいっしょにやろうと思っているかもしれない。あるいは衆参ダブル選挙を考えているという話もちらほら聞こえてきます。ダブル選挙、結構じゃありませんか。いっしょにやったら手間が省ける。やれるものならやってみろ。返り討ちです。安倍政権を返り討ちにして、そしてみなさん、いっしょにこう言おうじゃありませんか。「安倍よ、あばよ」。
 時間になりました。以上で終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)

nice!(1) 

12月13日(木) 臨時国会と安倍改憲阻止の展望と課題(その4) [論攷]

 〔以下の論攷は、北海道憲法改悪反対共同センター学習交流集会での講演の記録で、北海道経済研究所発行の『北海道経済』No.592、2018年11月号、に掲載されました。かなり長いので、6回に分けてアップさせていただきます。〕

 4 3000万人署名をやり切り参院選で与野党逆転を
 
 いよいよ国会の中で草の根でたたかいが始まっている。われわれはすでに草の根で3000万人署名に取り組んで、憲法を守る声をつくるためにずうっとやってきた。安倍首相の下での改憲に反対が多数になっているのは、署名集めを通じて、街頭宣伝をやったりスタンディングをやったり、あるいは対話をしたり、さまざまなかたちである種の説得活動を国民にたいしてやってきた、その成果です。そのせいかどうかわからないなんて言わないでくださいね(笑い)。成果ですからね、明らかに。こういうことで通常国会での発議を抑えてきた。
 同じように、これからも3000万人署名を引き続き集める。そして学習と対話を続ける。宣伝もやる。訴えもする。こういう活動を通じて憲法を守ろう、あるいは改憲に反対する世論を高める。安倍政権打倒とあわせて、そのような活動に取り組むことが重要です。相乗効果をもたらすということですね。
 憲法はよく分からないけど、安倍さんだけはいやだという人がいるんです。テレビのニュースで安倍首相の顔が出てくるとチャンネルを変える。もっとすごいのは麻生さんが出てきたとき、リモコンを投げつける。リモコンは危ない。茶碗なんか投げられたんじゃたまんないですから、気を付けてくださいね。こういう気持ちや世論に訴えて、そして相乗効果を上げていくということが必要ではないか。改憲論議の余裕を与えないための草の根からの運動が重要です。
 いま、小選挙区で草の根からの改憲運動をやろうという動きが出ています。これは元号法制化の時の経験があるからです。日本会議が中心になって元号法制化を求める国民運動を組織し、地方から決議を上げていったんです。これが国会を包囲するようなかたちになって法案が成立した。だから、今回も下から盛り上げていこうというやり方をとっている。
 その草の根のレベルでまず対決し、粉砕しなきゃならないということですね。スタンディングやいろいろなパレードもしたり。北海道では大変でしょうねえ、これから雪が降ったりしますから。みなさん、寒さに気を付けてください、風邪ひかないように。でもね、スタンディングをやったり、パレード、デモをやったりすると足腰が鍛えられて、丈夫になるんです。
 東京では国会前で集会をやったりするでしょう。行くと昔の仲間や友達に会える。あそこに行っていっしょに「安倍辞めろ」と叫んでくるとすっきりして、元気になって帰ってくる。だから最近、関東周辺では元気な高齢者が増えている(笑い)。健康ですこやかな肉体を維持しながら、まともな世の中をつくっていくというのは一挙両得ですから、運動は体にいいといいますから(笑い)、こういう運動に励んでいただきたいと思います。
 選挙で共闘する。これをいまから準備しなければならない。統一地方選挙で、首長選挙あるいは議員選挙でも、可能なところはいっしょにやればいい。選挙区が違ったところでバーターでやればいいんです。こちらではみんなでAという政党、あっちではBという政党、別のところではⅭという政党と。こういうかたちでみんなまとまって、そして自民党に対抗するというやり方をとれば、1人区だって勝てるかもしれない。こういうことを議員選挙でも考えていいんじゃないか。
 参議院選挙の32の1人区で1対1の構図をつくらなきゃならない。改選議員で自民党は31、現職がいるんですよ。1人だけです、野党は。全部落とせば大きく後退させることができる。
 しかも、来年の選挙は亥年の選挙です。亥年の選挙には、なぜだか自民党は苦戦するというジンクスがある(笑い)。これは統計的にずうっとそうなんです。グラフをとるとそうなっている。59年の選挙だけは例外ですけれども、あと71年、83年、95年、07年。これは政治学会では有名なジンクスです。
 私、こう見えましても政治学者であります(笑い)。前からこれは知っているんです。発見したのは朝日新聞の論説委員をやっていた石川真澄さんです。グラフを眺めていたら、なぜだか12年に1度、亥年の選挙に負けている。石川さんがいったのは、4月に地方議員は自分の選挙が終わっちゃっている、ああくたびれたということで、みんな温泉か何かにいって骨休みしていて、参議院選挙のときには動かないんじゃないかと。自民党の場合はそうかもしれませんけど、ほかの政党はどうなんでしょうね。いずれにしましても、選挙マシンがうまく作動しないというのが自民党の側にあって、これがマイナス要因として負けている。
 前回の亥年は2007年、このときは第1次安倍内閣ですよ。自民党が大負けしました。戦後最低の議席で38議席。民主党のほうが参議院第1党になっちゃった。自民党は第2党ですよ。第1党の座を明け渡した。
 7月の参議院選挙の前、6月まで開かれていた通常国会では、いまと同じように「消えた年金」や社会保障などが大きな問題になりました。大臣のスキャンダル。いちばん大きな問題になったのが農林水産大臣だった松岡さん、「なんとか還元水」というのを国会で追及されて、結局松岡さんは自殺しちゃた。後任になったのが赤城さんでした。この赤城農水大臣が顔中絆創膏だらけで出てきて、いったいどうしたんだと。これが国民の顰蹙を買った。
 けっきょく安倍さんは大敗する。9月に臨時国会を開いて所信表明演説をやって、直後に辞任しました。参議院選挙での大敗がこたえただけではなく、健康問題もあったんですね。しかし、選挙敗北のほうが大きかったかもしれません。
 当時私なんかは、「安倍晋三が悪い、安倍シンゾーが悪い」といっていましたけれども(笑い)悪かったのは心臓じゃなくって大腸、潰瘍性大腸炎だったんですね。安倍さんという人は腸悪い(チョー悪い)人だった(笑い)。こういうことで、今度の亥年、来年の参議院選挙はたいへん楽しみな選挙です。 
 しかし、それは自動的にそうなるわけじゃない。私たちの力で追い込んでいくことによって具体化する。その可能性はかなりあるんじゃないかといっていいと思います。

nice!(1) 

12月12日(水) 臨時国会と安倍改憲阻止の展望と課題(その4) [論攷]

 〔以下の論攷は、北海道憲法改悪反対共同センター学習交流集会での講演の記録で、北海道経済研究所発行の『北海道経済』No.592、2018年11月号、に掲載されました。かなり長いので、6回に分けてアップさせていただきます。〕

 3 市民と野党の共闘こそ改憲阻止の力

 安倍首相は、憲法は国の理想を語るものだといっていますけれど、本来憲法というのは権力の行使を縛るもの。権力者があやまった権力行使を行わないように定めたものが憲法なんです。
 安倍首相のようなトンデモナイ権力者が登場して強権的な暴走政治をやろうとしたときに、これを防ぐ防壁、たたかう武器になる、そのようなものが憲法です。こういう憲法の本来のあり方からすれば、いまみなさんが3000万署名にとりくみ安倍9条改憲に反対する行動をとること自体が権力者の暴走を抑える非常に大きな力になる。憲法の趣旨、理念に見合った行動だといっていい。
 そのために必要なのは、力を合わせることです。選挙で力を合わせ、国会でも力を合わせる。すでに選挙での共闘は実績がある。そして通常国会では野党共闘が積み重ねられてきた。合同ヒアリングが118回、院内集会が8回、共同提出法案が原発ゼロ基本法案など20本。こういうかたちで野党間の共同行動、政策的一致が拡大してきている。憲法を守るだけではなく、このような政策の実現に向けてわれわれは力を尽くしていかなきゃならない。来るべき国民連合の政府、あるいは野党連合の政府の、これは下準備だといっていいのではないか。
 「オール沖縄」が選挙共闘の出発点であったわけです。一時危なかったんですね、「オール沖縄」も。これを何とか立て直し、さらにバージョンアップしたのが沖縄県知事選挙でした、突然、実施されることになりましたけれども、「オール沖縄」が大きな力を発揮した。私も9月21日から24日まで選挙の応援に行きました。やあ、すごかったですね。暑いのなんの(笑い)。南国の太陽がじりじりと照り付けてくるんですね。
 感動的だったのが9月22日の8000人集まった集会で、翁長樹子さんが本当に心を揺さぶるような演説をされたんです。聞いている人の琴線に響く、心を揺さぶるような話をした。
 翌日の23日、沖縄県庁の前に小泉進次郎氏が来るというんで話を聞きに行ったんです。佐喜真候補の話も。そしたら沖縄の県民所得は全国最低だ、100万円上げるとか。携帯電話の接続料を4割下げるとか、金の話ばっかりです。翁長さんは「琴線」に触れる話をした。小泉進次郎は「金銭」の話ばっかり(笑い)。命と金のたたかいだったんです。命が勝ったということです。
 だいたい携帯電話4割下げるって、県知事の権限にかかわりないじゃないですか。玉城デニーさんが当選したのに、NTTドコモは4割下げるといったんです(笑い)。デニーさんが当選したから携帯電話接続料が2割から4割下がる。よかったねえと、こういう話になっちゃうんですね。(笑い)
 保守の2割、公明党支持者の3割、無党派の7割が玉城デニーさんに入れた。道理を尽くして、本気で共闘してたたかえば、保守の一部からも支持が得られる。無党派の大半の人たちから支持してもらえる。まさにこれが教訓だといっていいんじゃないか。
 「活路は共闘にあり」ということです。共闘すれば勝てる。これを何度も何度も言っているんですが、なかなか難しい。だって政党が違うということは理念や政策が違う。だから別の政党なんです。いっしょにやるというのは難しい。ただし、一致するところが全然ないかというと、そんなこともない。戦争法反対、一致できるじゃないですか、安倍暴走に反対する、阻止するというのも。
 行き先はバラバラだ、札幌から東京に行こうという人もいるし、京都に行こうという人もいる、大阪まで行きたいという人もいる。だけど、さしあたり東京までならいっしょに行ける。いっしょに行けばいいじゃないですか。しかも、力を合わせていっしょに行こうとしなければ、東京にまでも行けない。
 選挙の結果をみますと、総選挙、参議院選挙でも、自民党の選挙区での得票率というのは有権者全体のだいたい4分の1です、25%。比例代表だって16%から17%ぐらい。ほかの4分の1は野党の方に入っている。けれど野党はバラバラだから漁夫の利を得るんです、自民党は。小選挙区だったら1%でも多ければ当選しちゃうんだから。そうでしょう。そういう変な選挙制度なんです。この変な選挙制度のからくりに助けられている。
 じゃあ、あとの半分はどうしたんだ。半分は投票に行かない。投票率は50%ちょっとでしょう。有権者の半分ぐらいはあきらめちゃっている。どうせ行ったって自民党、与党が勝つに決まっていると思いこんでいる。だから行かない。この人たちが投票場に足を運んで野党に入れれば、野党が受け皿として1つにまとまって自民党、与党に対抗できれば勝つことができる。
 これは2年前の参議院1人区、あるいは去年の総選挙で実証されています。危なかったですね、去年の総選挙は。野党がバラバラになっちゃった。小池百合子東京都知事が「希望の党」という絶望するような(笑い)新しい政党を立ち上げ、前原さんがこれに合流しようと、民進党解党ですよ。ひどい話じゃありませんか。
 東京じゃあ、小池さんのことを、あの人のシンボルカラーは緑だから、「緑のたぬき」と呼んでいるんです(笑い)。前原さんはこのたぬきに化かされちゃった。それで総選挙は「小池にはまってさあ大変」(笑い)と。だけど、そういう大変な状況の中でも「野党は共闘」という声に押されて立憲民主党ができた。これに共産党が、献身的な「候補者Xの献身」というやつですね。それぞれの選挙区で自主的に立候補を取りやめるという。これがなかったら大変なことになっていたと思うんです。おかげで立憲勢力、野党勢力はそれなりの成績を収めることができた。これは1つにまとまったからですよ。だから今度だってまとまれば勝てる。いつだって勝てるんです、まとまりさえすれば。
 だから、今度は「枝野立て」じゃなくて「枝野組め」ですよ。こういう声をみなさんのなかから、市民の側からそういう声を出していかないと、政党だけの話ではうまくいかない。どこだって自分のところで候補者を立てたいと思っているわけですから。お互いに譲りなさいということを、そういうプレッシャーをぜひみなさんの側から出していっていただきたいものだと思います。
 安倍首相の弱点は、会期が短く難問山積、最後の任期でレームダック。もう後釜をねらって動き出していますからね。次は俺だと。石破さんなんかは早く倒れろと思っているんじゃないでしょうかね。手ぐすね引いて待っている。岸田さんは早速福井で後援会をつくった。
 次はない。3選して任期3年。人気があってもなくても(笑い)いちおう3年はやるということになっているわけです。でも人気がなかったら、せいぜい次の参議院選挙まででしょうね。その前に、安倍さんなら危ない、選挙の応援に来てほしくないというような声が地方で大きくなれば「安倍おろし」が始まるかもしれません。
 モリだ、カケだ、ソバ屋じゃないかという話がありましたけど、これから寒くなりますけどおろしそば、「安倍おろしそば」(笑い)。注文が来るかもしれない。これはわかりませんが、臨時国会での野党の攻勢いかんということになるだろうと思います。
 憲法99条には「国民」という言葉は入っていない。「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」とある。大臣、国会議員、公務員は憲法を尊重し擁護する義務を負っている。しかも安倍さんは国務大臣のトップじゃないですか。国会議員でもあり、公務員でもある。三拍子そろった尊重擁護義務を負っている人が改憲を呼びかけている。
 「権力者はライオンで、憲法は檻だ」と、最近そういう例えが言われますけれども、安倍首相というライオンは、二重三重の檻に入っていなきゃならない人なんです。その人が檻を破ろうと、国民に呼びかけている、国会議員に呼びかけている。「憲法を変えるのが国会議員の責務だ」と。バカなことをいっちゃいけない。憲法を尊重し、擁護するのが国会議員の責務じゃありませんか。
 安倍さん、あなたは憲法99条を読んでいるのかと言いたくなります。ボツダム宣言もつまびらかに読んでいない人ですから(笑い)、憲法99条を読んでいるかどうか、わかりませんね、この人は。

nice!(1) 

12月11日(火) 臨時国会と安倍改憲阻止の展望と課題(その3) [論攷]

 〔以下の論攷は、北海道憲法改悪反対共同センター学習交流集会での講演の記録で、北海道経済研究所発行の『北海道経済』No.592、2018年11月号、に掲載されました。かなり長いので、6回に分けてアップさせていただきます。〕

 2 憲法を語る資格も改憲の必要性もない

 安倍首相の場合、憲法を語る資格がない。憲法を変える必要もありませんけれども、語る資格がない。自衛隊の幹部の前で改憲を呼びかける。自衛隊というのは実力組織で、中立的な国の機関ですね。こういう人たち、幹部を集めて会同を開く、あるいは観閲式をやるというときに、あいさつの中で「憲法を変える」という表明をおこなう。あるいは国会に出て国会議員に改憲を呼びかけるということを何回もおこなっている。
 行政府の長が立法府のあり方や審議の仕方にたいして関与し介入することは抑制的でなければならない。三権分立ですからね。立法府と行政府は違うんだから。安倍さんは行政府の長であって、立法府の長じゃない。しかし、本人はどうもそこのところがよくわかってないんですね。ときどき言うんです、「立法府の長」だと。この前も言いましたよね。3回目ですよ。安倍さん、そんなに立法府の長になりたいんだったら、早く行政府の長をやめて、国会の議長にでもなればいい。
 しかし、行政府の長ですから、立法府の審議の仕方は立法府の人たちに任せればいい。ところが、国会に出て行って改憲を国会議員にたきつけている。
 これに対して、野党はもとより国民の中でも警戒感が高まっている。安倍首相によって憲法がいじられると危ないんじゃないかと。いままで戦争する国、戦争できる国に向けていろんなことを安倍さんはやってきた。日本版の国家安全保障会議をつくったり、日本版海兵隊というような新しい部隊を編成したり、法律ということで言えば特定秘密保護法、平和安全法制を成立させる。共謀罪法も。こういう法制度を整備する。それだけじゃない。軍事費を1兆2000億円、安倍内閣になってから増やした。いまアメリカ製の武器を次から次へと買い込んでいる。ローンで買っていますから、後年度負担というかたちの支払い、たいへんな額に上るんじゃないかと思います。
 そればかりじゃありません。教育を変え、マスコミに介入し、若い人たちに愛国心を植え付けている。国のために命を懸けて戦うことを誇りとし、それを望むような若者をつくろうとしています。着々と手を打ってきたわけです。その最後の仕上げとして憲法に手を付けようとしている。これが安倍改憲の本質であり、危険性だといっていいと思います。
 しかし、それにたいしては国民多数が反対している。毎日(賛成19%:反対65%)朝日(36:42)読売(40:47)産経の世論調査、みんな反対のほうが多いですね。読売新聞や産経新聞だって反対が多いんだから。世論調査は基本的には中立的なものでなければなりませんから、同じような数字が出てきて当然ですけれども。
 しかし、読売新聞は改憲に向けて安倍さんのインタビューを掲載して、「詳しいことは読売新聞を読んでくれ」と、安倍さんは言っていましたからね。安倍首相の機関紙みたいなものです。そういう新聞でも、反対が多くなっている。産経だって42・9対48・3。毎日新聞だと賛成は19%です。こういう国民の声をしっかり聞く必要があるんじゃないか。
 そういう中で安倍首相は誤算を積み重ね、焦りを強めている。だからいま一生懸命に呼び掛けているんです。どういう誤算があったか。総裁選挙で国会議員票では8割ぐらいとったんですけれども、党員票では55%しかなかった。半分以上だと思うかもしれませんけれども、投票率62%ですから、実際上党員の中で安倍さんを支持した人は34%ぐらいしかいない。飲ませ、食わせ、握らせ、何でもあり。公職選挙法は適用されませんから違反なんかいくらでもやれる。
 これは安倍さんにとっては予想外。なぜ地方で支持されなかったかというと、安倍さんで選挙をたたかえるのかと、地方議員はみんな心配している。来年の春4月に自分の選挙がありますから。こういう誤算があってうまくいかない。
 うまくいかなかったのはもう1つ。第4次安倍改造内閣ということで、スタートダッシュを決め支持率を上げて改憲に突き進もうとしたのが、改造してふたを開けてみたら支持率が下がっちゃった。横ばいか低下で上がったところはどこもない。新しい内閣をつくるとご祝儀相場というのがありまして、だいたい10ポイントぐらいは上がるのが普通です。今回は下がっちゃった。スタートダッシュに失敗しました。
 それだけじゃない。沖縄で3連敗。県知事選挙で8万票の差がついた。那覇市長選挙ではほとんどダブルスコアですから。こういう結果が県民の意思として示された。
 さらに外交問題。トランプさんと個人的な関係をつくってきても貿易問題では日本も標的になっている。北方領土問題も進展なし。プーチン大統領と22回も会談した。自分の選挙区にプーチンさんを連れて行っていっしょに温泉にまで入った。でも、北方領土は返ってこない、一歩も動いてないどころか、この前のシンポジウムで、プーチンが前提条件なしで平和条約を結ぼう、領土問題を棚上げにして平和条約を結んじゃおうと言ったのに、安倍さんはニタニタするだけで反論できない。
 北朝鮮の拉致問題。これも一歩も動いてない。まったく相手にされていないんです、安倍さんは、金正恩に。金正恩に口きいてもらおうと思って韓国の文在寅大統領をたよりにしようとした。ところが、徴用工問題で韓国の最高裁で判決が出た。もともと侵略戦争と植民地支配からああいう問題が起きているんです。それを政府同士で臭いものにふたをするということで、条約で解決済みにしちゃった。だけど、個人的な請求権は消滅していない。
 「いやあ、植民地支配で苦労をかけた、奴隷労働をさせて申し訳なかった」、これぐらい言ったっていいじゃないですか。慰安婦問題だってそうですよ。金じゃない。気持ちなんです。「悪かった」と一言いえばいいんだよ。安倍さんが韓国に行って、ナヌムの家に行って元慰安婦の人たちをハグすればいいんです。「苦労かけましたね」と、背中をトントンとたたけば問題は解決するんだけれど、そういうことができるような人じゃない。
 モスクワで開かれた韓国と北朝鮮とロシアの3か国の外相会談で、日本を抜きにして5か国協議でやろうという話が出てきている。困っちゃったんです、安倍さんは。それで助けを求めているのが中国の習近平です。中国に日本の首相として7年ぶりに行ったのは、そのためです。でも、これはうまくいくかどうかわかりません。
 なぜなら、いま軍事費を増やしているでしょう。アメリカとの共同演習をやっています。相手はどこですか。「仮想敵国」として考えているのは中国です。一方では握手しながら、他方ではぶったたくための準備をしているんだから。こんなちぐはぐなやり方でうまくいくのか。中国との関係を改善し、緊張を緩和して仲良くするのは結構なことですけれども、しかしそれならばいままで「中国包囲網」形成を言ってきたのはどうするのか。整合的な説明ができるのか。
 あらゆる点で、安倍さんがやっていることはミスマッチばっかりですね。いままで軍事大国化をめざす好戦的政策をやってきましたけれども、日本をめぐる安全保障環境や外交関係は大きく変わっちゃった。去年の今頃は北朝鮮がいつ攻めてくるかわからないという話がまことしやかにされていましたけれども、いまはもうそんなことをいう人は誰もいない。
 非武装地帯を非軍事化して自由に行き来できるようにした。南北の鉄道と道路を結び付ける。南から鉄道で北朝鮮を通って行ける。中国やロシアを通ってヨーロッパまで行ける。釜山からヨーロッパまで。カーフェリーを使えば札幌発ロンドン行きの列車が走るかもしれない。
 だって札幌から博多まで行って、博多から船に乗って釜山まで行き、釜山からずうっとユーラシア大陸、ドーバー海峡のトンネルを通っていけばロンドンまで行けるわけです。私もむかしノルウェーからデンマークまで列車に乗ったまま船に乗りましたからね。こういうフェリーが走れば列車に乗ったまんま、札幌からロンドンに行けるかもしれません。そういうことが将来の夢として語ることができるような新しい時代が始まりつつある。
 そのときになんですか、イージスアショアだとか。ヘリコプター空母を改修してF35Bが離発着できるようにするとか。イージスアショアなんて、完成するのに5年もかかる。何を考えているんだ、といわなければならない。
 日本は軍事力や抑止力、武力による威嚇によって安全を確保する国ではない。憲法前文には、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」と書いてある。これは世界に宣言しているわけですよ。どこにも武力で安全を確保するとは書いてないんです。9条では「武力による威嚇」も放棄したんですね。抑止力というのは力によって威嚇し、相手を恐れさせて押さえつける。こういう考え方ですからね。本来抑止力論というのは憲法9条や前文に従って外交政策を立案しなければならない政府にとっては、相いれない考え方です。
 ずうっと間違った対応を取り続けてきた。その日本の外交・安全保障政策を本格的に転換し、武力ではなく対話によって、威圧や抑止ではなくて交渉によって平和と安全を確保できるような新しい時代が始まりつつある。本格的に恒久平和主義が実現する、実現させることができる。
 こういう「活憲」の時代、憲法を政治と生活に活かすことができるような時代が始まった。このような時代においては、いまの憲法を変えるのではなくて、活かすことが必要だということです。

nice!(0)