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5月19日(日) 「希望の政治」をめざし参院選に向けて「本気の共闘」を [論攷]

〔以下の論攷は、『東京革新懇ニュース』第442号、5月5日付、に掲載されたものです。〕

 統一地方選挙と衆院補選の結果が明らかになりました。天皇の代替わりを控えた新元号「令和」の発表と、それに伴う「改元フィーバー」という一種の「お祭り騒ぎ」によって天皇制イデオロギーの浸透と定着が図られるなかでの選挙でした。
 このような社会的雰囲気は安倍首相にとって有利に働き、内閣支持率が高まる下での厳しい選挙になりました。また、定数削減や立候補者の減少による当選ラインの上昇など条件の変化もありました。
 このような状況のもとで、日本共産党は地方議員の議席を後退させたものの、2017年総選挙の比例得票率より前進し、反転への足がかかりを築いたと言えます。

 衆院補選で自民党2連敗

 夏の参院選の前哨戦として注目されたのが衆院沖縄3区と大阪12区の補欠選挙でした。辺野古新基地建設の是非を争点とした沖縄3区では野党が支援する屋良朝博候補が圧勝、大阪12区では日本維新の会の新人候補が当選し、自民党は2連敗しました。第2次安倍政権発足以降、自民党が衆参の補選で敗北したのは初めてです。
 この背景には、長期政権の驕り、塚田一郎副国交相の「忖度発言」や桜田義孝五輪担当相による復興軽視の暴言などへの批判がありました。「安倍一強」体制の綻びが生じたということでしょうか。
 自民党候補が正面から辺野古容認を掲げて敗れた沖縄3区補選の結果は、「基地建設ノー」の最終的な審判になりました。選挙態勢として「オール沖縄」が果たした役割も大きなものでした。市民と野党との共闘の源流である沖縄で、その効果と真価が発揮されたということができます。
 他方で、大阪では残念な結果に終わりました。しかし、議員生命を投げ打って安倍政権に対抗する選択肢をつくり出した宮本たけし候補の決断と勇気は高く評価されます。
 自由・社民・立憲・国民の党首をはじめ6野党・会派から多くの国会議員、文化人や知識人、1000人をこすボランティアが応援・激励に駆け付けました。無所属とはいえ共産党議員だった候補を野党の党首や議員が応援したのは初めてのことです。
 最終盤には安倍首相と麻生副総理が自民党候補の応援に入り、「安倍官邸VS.野党共闘」という構図になりました。宮本さんが立候補しなければこのような対立構図が明確になることはなかったでしょう。全国に勇気を与え、野党共闘の発展にとって大きな財産を残しました。
 ただし、沖縄では「本気の共闘」が実現しましたが、大阪では立憲民主党と国民民主党は自主投票で推薦には至りませんでした。「本気度」に大きな違いがあったことは否めません。

 消費増税阻止へ「本気の共闘」を

 選挙戦の最終盤、萩生田光一自民党幹事長代行が消費増税を延期して信を問う可能性に言及し、憲法審査会についても「少しワイルドな憲法審査を自民党は進めていかなければいけない」と語りました。個人の意見だとしていますが、安倍首相の意向を反映したものであることは明らかです。野党に解散をちらつかせて憲法審議への参加を迫る脅しではないでしょうか。
 一般消費税や売上税の導入を共産党の躍進と自民党の大敗によって挫折させた経験があります。選挙の結果次第では、安倍政権を追い込んで消費増税を中止させられることは歴史が証明しています。
 天皇代替わりの政治利用を許さず、「ワイルド」な改憲キャンペーンやダブル選挙にも備え、参院選1人区での野党統一候補の擁立を加速しなければなりません。衆院補選の教訓を学び、明確な対立軸を掲げ、政策合意を進めて相互推薦・相互支援という「本気の共闘」を早急に確立する必要があります。
 選挙中の論戦や衆院補選2連敗、景気の悪化と消費税10%増税への批判の高まりなどによって自民党内での動揺が生まれました。このチャンスを生かして攻勢に転じ、「希望の政治」の扉を開くことが、これからの課題です。

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1月5日(土) 「平成」時代の総括とこれからの日本(その2) [論攷]

 〔以下の論攷は、東京土建一般労働組合『けんせつ』第2268号、2019年1月1日付、に掲載されたものです。2回に分けてアップさせていただきます。〕

 深まる貧困と格差拡大 アベノミクスは破たん

 「平成」時代はバブル経済の絶頂期に始まりました。その後バブルははじけて長期低迷が続き、深刻なデフレ不況に陥ります。日本経済は浮き沈みしましたが、2012年12月からは景気拡大期間が続き、「いざなぎ景気」(1965~70年)を超えたそうです。
 しかし、そんな実感は全くありません。一貫して成長してきたのは大企業ばかりです。その結果、過去最高の利益を積み上げ、企業の内部留保は446兆円になっています。
 他方、労働分配率は低下して人件費は低いままに抑えられてきました。個人消費は低迷が続き、マイナス金利などで金利収入はほぼ消滅し、消費不況は深刻なままです。実質国民総生産(GDP)はほとんど増加せず、富んだのは大企業と富裕層だけでした。
 デフレ不況から脱出するために打ち出されたのが「アベノミクス」です。しかし、それは成功せず、消費不況は深刻なままで貧困化が増大し、生活保護受給者は3.6倍に増え、富める者と貧しい者、勝ち組と負け組、大企業と中小零細企業との格差が拡大しました。大企業や富裕層が富めばその富が低所得層に「滴り落ち」て国民全体に利益が及ぶとする「トリクルダウン理論」は完全に破たんしています。
 働く人々の処遇は悪化し、労働の質が劣化しました。「新時代の日本的経営」という日経連の提案が具体化され、雇用環境が大きく転換されたからです。その結果、正規労働者が減少し非正規労働者は2割から4割へ2倍になっています。
 2011年の東日本大震災と東電福島第1原発の事故は日本の経済と社会にとって激震を与えました。同時に、核に頼らないエネルギー構想が生まれる大きな契機にもなり、自然エネルギーと結合した地域循環型の経済再生への展望が生じているのは大きな希望です。

 価値観変質と右傾化 デモなど社会運動は復権

 「平成」時代には社会も大きく変わりました。量的には、少子化によって日本社会の縮小再生産が始まりました。総人口は2004年をピークに減り始め、生産年齢人口も1997年から減少を続けています。高齢化も進み、高齢者の半数が貧困状態に陥っています。
 質的な面でも激しい変容が見られます。競争の激化と短期的な成果主義、自己責任、排外主義、能力主義などの社会意識が浸透し、法に触れなければ何でも許されるという米国流の考え方も広まり、協調性やある程度の平等性の尊重、相互の信頼感や助け合いなどの日本的な価値観や道徳観が変質しました。
 また、社会の右傾化や若者などの保守化が目立つようになったのも、質的な社会変容として注目されます。世界的にも「ポスト真実の時代」や「フェイクニュース」が注目されていますが、日本の場合、メデイアコントロールの強化や権力による表現規制が強まっており、ジャーナリズムの衰退も著しいものがあります。
 このようななかで、デモや集会などの社会運動が復権してきました。派遣村や3.11原発事故などを契機に異議申し立てや反原発の運動などが再生し、特定秘密保護法や平和安全法制(戦争法)に反対する運動、安倍9条改憲阻止の3000万人署名運動など多様な運動へ受け継がれています。

 次の時代の幕開け 政治を動かすのは市民

 「平成」時代における変化には著しいものがありました。その「失われた30年」を取り戻すことは可能なのでしょうか。
 第1に、新自由主義的「改革」が失敗に終わり、その末路が明らかになってきました。政治・経済・社会への公的権力の適度な介入による持続的成長をめざしたのが戦後第1段階だったとすれば、第2段階は官から民への移行であり、規制緩和がめざされました。その最後の局面が訪れ、次の時代への過渡期が始まっているのではないでしょうか。
 第2に、次の時代に向けての新しい可能性が芽生えてきています。政治・経済・社会の変革に向けての新たな芽が生まれ、デモや集会、異議申し立ての運動などが復権して変革主体が形成され、生活不安や国会の機能不全への怒りが日常的に示されるようになりました。
 第3に、活路への絶好の機会が訪れようとしています。統一地方選と参院選は、「平成」時代に生じた「破壊」を修復し、憲法が尊重されその理念が活かされる新しい「活憲の時代」の扉を開く政治戦になります。
 この政治戦の帰趨は、日本の将来を左右するにちがいありません。民主国家において政治を動かすのは市民です。その市民の力を発揮して野党との共闘を実現し、日本社会の成熟度と国民の力を示して「平成」の次の時代の幕を開こうではありませんか。


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1月4日(金) 「平成」時代の総括とこれからの日本(その1) [論攷]

 〔以下の論攷は、東京土建一般労働組合『けんせつ』第2268号、2019年1月1日付、に掲載されたものです。2回に分けてアップさせていただきます。〕

 失われた30年取り戻し 「活憲の時代」が開かれる

 平成の世を振り返り希望はあるのか。五十嵐仁法政大学名誉教授に寄稿してもらいました。(見出しは編集部)

 「平成」時代は、1989年から始まります。この年は中国の天安門事件、ドイツのベルリンの壁崩壊、米ソ首脳のマルタ会談による冷戦の終結宣言など世界的な大事件が続き、日本ではバブルがピークに達しました。それからの30年間に、日本はどう変わってきたのでしょうか。
 端的に言えば、「改革」の美名の下で「破壊」が続いてきた「失われた30年」でした。新自由主義と規制緩和、民営化などによってそれまでの秩序や制度が次々に打ち壊されてきたからです。
 その結果、問題が解決され新たな希望が生まれたかというと、大きな声で「ノー」と答えざるを得ません。日本が直面してきた問題は解決されるどころか、先送りされたり新たな問題が生じたりしたのですから。
  
 「改革」は逆の結果に

 「平成」時代の歴代政府は数多くの「改革」に取り組んできました。思いつくままに挙げれば、政治改革、行政改革、構造改革、雇用改革、教育改革、大学改革、司法改革、農業改革、税と社会保障の一体改革などです。
 これらの「改革」は、意図された構想を具体化し制度化したという点では確かに「成功」したかもしれません。しかし、国民生活を向上させて自由や民主主義、人権の拡大、平和の増進、国際社会での地位向上などに寄与したかというと、全く逆の結果になっています。
 政治改革、行政改革、構造改革は政治と行政の土台を掘り崩して私物化をもたらし、雇用改革は非正規労働者を増大させました。教育改革は教育と教科書の内容に介入し管理・統制を強めて現場を荒廃させ、大学改革は予算を減らして研究能力をガタ落ちさせ、司法改革は弁護士を増やしすぎて処遇を悪化させ、農業改革は家族経営の中小零細や兼業農家を切り捨てるものでした。
 税と社会保障の一体改革も社会保障サービスを切り下げて消費税を引き上げるための口実にすぎません。まさに惨憺たるもので、死屍累々たる姿が浮かび上がります。「改革」失敗のオンパレードではありませんか。
 とりわけ、安倍政権になってからの空回りは顕著です。「3本の矢」「地方創生」「女性活躍」「一億総活躍社会」「人づくり革命」「働き方改革」など鳴り物入りで始めた「目玉政策」の数々はスローガン倒れに終わり、一向に成果は上がっていません。
 しかし、このような「改革」の偽りと限界、問題点が明らかになってきたことは一歩前進です。これらの偽「改革」に代わる新たな選択肢の必要性が明確になってきたのですから。このような共通認識こそ、新自由主義と規制緩和、民営化などによる「破壊」を是正する第一歩にほかなりません。

 政治の土台崩れる 市民と立憲野党共闘へ

 「平成」時代の終焉に際して、政治の土台も崩れようとしています。政治改革によって小選挙区制や政党助成制度が導入され、民意を歪めて「死に票」を増やし、大政党の「独裁」を生み出しました。自民党内でも派閥が力を弱めて多元的な柔構造が失われ、候補者の擁立や資金の分配などに関する権限を執行部が握り、中央集権化が進んでいます。
 本来、政治改革は政党本位で政策を争うような選挙を実現し、金権政治を一掃するという目的を持っていました。しかし、政党・政策本位の選挙は実現せず、政党助成が導入されたにもかかわらず企業・団体献金の禁止は先送りされ、「政治とカネ」の問題は解決されていません。
 公的な情報の隠ぺい、公文書の改ざん、権力者への忖度、偽りの国会答弁などが蔓延し、議会審議の土台が崩れ、強行採決が横行して議会制民主主義は崩壊の危機に瀕しています。その結果、政治が私物化され、政治への信頼は大きく損なわれました。
 このようななかで、安全保障関連法反対運動などを契機に「野党は共闘」という声が高まりました。その結果、長年にわたって続いてきた「共産党を除く」という枠組みが崩れ、新たに市民と立憲野党の共闘が生み出されています。
 これは国会内での共闘や参院選などでの野党共闘に受け継がれようとしています。こうして野党連合政府の樹立を含め、新たな政治変革に向けての希望が生じたのは、30年前にはなかった巨大な政治的変化だと言えます。

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12月27日(木) 改憲を阻止し安倍首相に引導を渡す年に―2019年の情勢と課題(その2) [論攷]

 〔以下の論攷は、『学習の友』No.785、2019年1月号、に掲載されたものです。2回に分けてアップさせていただきます。〕

 「選挙イヤー」の前半が勝負

 このような狙いを阻むためには、通常国会での論戦と選挙準備の取り組みが決定的に重要になります。通常国会では、安倍9条改憲と消費税の増税、沖縄の辺野古での新基地建設、経済と外交問題などが焦点になるでしょう。
 もちろん、臨時国会で追及されている閣僚の資質や政治とカネの問題などについても、閣僚が代わらないかぎり、引き続き追及の的になります。外国人労働者の受け入れ体制の整備や技能実習生の処遇改善の問題についても、継続して具体化が図られなければなりません。
 改憲問題では臨時国会での発議が狙われていました。それができなければ、参院選前で残されたチャンスは通常国会だけということになります。参院選で改憲勢力が3分の2を確保できなければ発議は不可能になり、安倍首相の9条改憲の野望を実現することができなくなるからです。
 10月1日からの消費税の10%への増税に向けての準備や複数税率への対応なども進められるでしょう。低所得者の方が負担増となる逆進性、個人消費の減少による景気への悪影響、複数税率や負担緩和策による混乱などについて問題点を明らかにし、消費増税を中止に追い込まなければなりません。
 沖縄の辺野古での新基地建設問題も、大きなヤマ場を迎えます。基地建設の是非をめぐって2月24日に県民投票が実施されるからです。基地をなくしてほしいという県民の願いは、すでに県知事選でのデニー当選や豊見城・沖縄市長選での野党共同候補の当選などではっきりと示されています。再度、県民投票で基地反対の民意を突きつけ、辺野古での新基地建設阻止に向けての展望を切り開いていく必要があります。
 安倍首相の強みとされてきた経済と外交の両面では暗雲が垂れ込めてきています。アメリカとの2国間交渉が始まり、米中貿易戦争の悪影響だけでなく日米間でも貿易摩擦が強まるでしょう。突如として表面化した日産のゴーン会長の逮捕に始まる混乱も、日本経済へのマイナスの影響が懸念されます。
 安倍政権は朝鮮半島での非核・平和体制構築の動きから取り残され、北朝鮮の金正恩委員長からは相手にされず、拉致問題などで仲介を期待していた韓国との関係は悪化し、北方領土をめぐるロシアとの交渉も予断を許しません。
 窮地に陥った安倍首相は中国との関係改善によって国際的孤立を避けようとしています。しかし、「アジア・太平洋構想」を掲げながら中国を「仮想敵」とした軍事大国化を進め、右手で握手をしながら左手で殴るようなチグハグな対応を取っています。 
 野党としては、これらの政策課題で与党を追い込みながら、統一地方選と参院選での市民と野党との共闘の具体化を図り選挙準備を進めていかなければなりません。通常国会での追及を通じて「選挙の顔」としての信頼感を低下させれば、安倍首相の「レームダック(死に体)化」が強まります。参院選前に政権の体力を弱めることが決定的に重要です。

 市民と野党の本気の共闘こそ

 選挙で勝つためには、力を合わせることです。すでに選挙での共闘には実績があります。通常国会では野党共闘が積み重ねられてきました。合同ヒアリングが118回、院内集会が8回、共同提出法案が原発ゼロ基本法案など20本という形で、立憲野党間の共同行動が拡大してきました。臨時国会でも、このような共闘の流れに国民民主党が加わり、参院選に向けての意見交換も始まっています。
 「活路は共闘にあり」ということです。共闘すれば勝てます。参院選や総選挙の結果を見れば、自民党の選挙区での得票率は有権者全体の約4分の1にすぎません。比例代表は16%から17%くらいです。他の4分の1は野党に入っていますが、バラバラですから自民党は漁夫の利を得ることになります。
 残りの半分は投票に行っていません。投票率は50%強で有権者の半分弱はあきらめています。この人たちが投票所に足を運んで野党に入れれば、そして野党が一つにまとまって受け皿になれば、自民党に勝つことができます。
 これは3年前の参院選の1人区や2017年の総選挙で実証されました。参院選の32の1人区で1対1の構図をつくらなければなりません。改選議員で自民党の現職は31人、野党の議員は1人だけです。現職が少ないということは統一しやすい条件でもあります。
 しかも、2019年は亥年の選挙です。12年に1回、統一地方選と同じ年に実施される参院選で自民党は苦戦するという「亥年のジンクス」があります。グラフを見ると59年は例外ですが、71年、83年、95年の結果はそうなっています。
 前回の亥年は2007年で、第1次安倍内閣の時でした。7月の参院選で自民党は37議席と歴史的な惨敗を喫し、民主党が参院第1党になっています。公明党も現職を3人、落選させました。
この大敗後、安倍首相は9月の臨時国会で辞任しています。健康問題が理由とされましたが、参院選での大敗が本当の原因だったのではないでしょうか。
 しかし、自動的に大敗するというわけではありません。私たちの力で追い込んでいくことによって具体化します。市民と野党との本気の共闘が実現し、相互推薦・相互支援の態勢を組むことができて初めて、その可能性を現実のものとすることができるのです。

 むすび
 
 安倍首相は「悪夢」のような12年前の「亥年のジンクス」を何としても避けたいと考えているにちがいありません。そのために、直前のG20で外交成果を上げ、北方領土の返還や消費税の再々延期などの「サプライズ」を狙い、あわよくば衆参同日選で与党3分の2以上の改憲勢力の維持を図ろうとしているのではないでしょうか。
 しかし、それは危険な賭けとなる可能性があります。APECで共同声明が採択されなかったように、米中貿易摩擦が再燃してG20での協議が不調に終わるかもしれないからです。日ロ首脳会談で北方領土返還についての明確な合意がなければ、有権者の反発は避けられません。消費税再々延期も公約違反となることは明らかです。これらが裏目に出れば、参院選はもとより、衆参同日選でも大敗は免れません。
 「三段跳び戦略」がこれからの目標です。通常国会での改憲発議を阻止し、参院選で与野党逆転を生み、解散・総選挙で野党の連立政権を実現することです。そして新しい日本の未来を切り開いていく、憲法が尊重され、その理念が政治と生活に活かされるような「活憲」の時代を、この日本で実現していくこと。これがこれからの私たちの課題になります。
 安倍首相が夏の参院選で衆参同日選を狙っていても恐れることはありません。同日選、結構じゃありませんか。同時にやったら手間が省けます。返り討ちにすればいいんです。そして、一緒にこう言おうじゃ、ありませんか。「アベよ、アバヨ!」

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12月26日(水) 改憲を阻止し安倍首相に引導を渡す年に―2019年の情勢と課題(その1) [論攷]

 〔以下の論攷は、『学習の友』No.785、2019年1月号、に掲載されたものです。2回に分けてアップさせていただきます。〕

 はじめに

 「選挙イヤー」の幕開けです。4月には統一地方選、7月には参院選が実施される予定で、沖縄での衆院議員の補選なども実施されます。これらの結果次第では、その後の日本の進路が大きく左右されることになるでしょう。
 その前の通常国会での審議と与野党対決のあり方が、これらの選挙に影響するにちがいありません。与党は国民の反発を避けようとするでしょうし、野党は対決姿勢を強めるものと思われます。そこで争われた政策課題が、その後の選挙での争点の骨格を形作ることになります。
 そのような争点として考えられるのは、安倍9条改憲と消費税の増税、沖縄の辺野古での新基地建設、経済と外交問題などです。これらの政策課題をめぐって安倍政権と野党との「ガチンコ勝負」が続きます。そして、このようなせめぎあいの決着をつける場となるのが夏の参院選です。改憲発議を阻止し、この参院選で与野党逆転を実現することによって、安倍首相に引導を渡そうではありませんか。

 焦点は7月の参院選
 
 国会法は通常国会を1月中に召集して会期は150日間と定めています。通常は1月中旬から下旬に召集して6月20日頃までですが、1月4日召集という案が浮上しています。安倍首相が第2次補正予算の編成を指示し、その審議時間が必要だというのが表向きの理由です。
 しかし、狙いは別にあります。1月4日は「三が日」の翌日の金曜日ですから、普通なら実質的な仕事始めとなる7日の月曜日以降が自然だからです。それなのにこのような案が出てきたのは、参院選の日程との絡みがあるからです。公職選挙法の規定から、1月4日に召集すれば、6月30日、7月7日、14日、21日の4つの日曜日のどれかを選ぶことができますが、7日以降なら投票日は自動的に決まります。
 また、参院選の直前の6月28~29日に、大阪で安倍首相が議長役となる20カ国・地域首脳会合(G20)が開かれます。これが17日間の選挙期間と重ならないようにするためには、7月4日公示、21日投票としなければなりません。しかも、このG20 ではロシアのプーチン大統領や中国の習近平主席との首脳外交で成果を上げ、それをアピールすることで参院選を有利にしようという思惑もあります。
 とりわけ、プーチン大統領と北方領土問題と平和条約の締結で何らかの合意がなされれば、「国民の信を問う」と言って衆院選との同日選に打って出る可能性があります。その場合、準備の関係で投票日は7月28日になると見られています。
 実は、3年前の2015年の暮れにも、同じようなことがありました。安倍首相が2016年の通常国会を1月4日に召集すると言ったために7月の同日選説が急浮上したのです。この時も、投票日が自動的に決まるのを避けられたのは1月4日召集だけで、6月1日に解散すれば7月10日の衆参同日選が可能でした。
 しかし実際には、安倍首相は同日選に踏み切りませんでした。5月下旬に伊勢志摩サミット(先進国首脳会議)を開催して外交成果を宣伝し、消費税率の10%への引き上げを2年半延期することを表明したうえで「国民の審判を仰ぐ」として参院選を実施しています。その結果、自民党は56議席を獲得し、公明党と合わせて与党は3分の2となって「一強体制」が確立しました。
 今回も同じようなことを狙っているかもしれません。衆参同日選をちらつかせて野党を牽制しつつ、G20での外交成果を宣伝して突然消費増税の再々延期を表明し、参院選での圧勝の再現を狙うという選挙戦術を充分警戒する必要があります。

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12月19日(水) 本気の共闘で改憲阻止・安倍政権打倒をめざそう―2019年の政治展望と革新懇 [論攷]

 〔以下の論攷は、『全国革新懇ユース』第405号、2018年12月・2019年1月合併号、に掲載されたものです。〕

 2019年は「選挙の年」です。春に統一地方選、夏に参院選が実施されます。政治課題としては9条改憲、消費増税、沖縄の新基地建設問題などが焦点になります。選挙を通じてこれらの課題に審判を下し、安倍政権を打倒する年にしたいものです。

 革新懇運動による3つの成果

 2019年に、とりわけ大きな対決点になるのは安倍首相の狙う9条改憲でしょう。これについては、この間の革新懇運動が獲得してきた3つの成果を確認する必要があります。
 第1に、国民の世論を大きく変えてきたということです。革新懇は安倍9条改憲ノーの3000万人署名に取り組み、改憲の狙いや危険性、9条の意義や重要性について宣伝と対話に取り組んできました。その結果、安倍首相による改憲には反対だという世論が高まってきています。
 共同通信が行った11月の調査では賛成35.3%、反対54.0%と、反対の方が上回りました。10月の調査に比べても、賛成が1.1ポイント減り、反対が5.3ポイント増えています。その結果、安倍改憲への反対は過半数を越えました。
 第2に、改憲発議を阻止してきたということです。第4次安倍改造内閣は、自民党の改憲推進本部長に下村博文氏、衆院憲法審査会筆頭理事に新藤義孝氏という盟友や側近を起用する「改憲シフト」を組み、下村本部長は衆院選挙区支部に改憲本部を設置するよう指示を出しました。日本会議と連携しながら、改憲国民運動を盛り上げようというのです。
 しかし、通常国会で発議できずに焦る安倍首相が突出したため「安倍色の払拭」を口にし、「職場放棄」発言で野党の反発を買いました。その結果、下村氏は予定されていた憲法審査会の幹事だけでなく委員まで辞退せざるを得なくなっています。
 第3に、野党共闘を推進してきたことです。「オール沖縄」の再建による県知事選でのデニー候補当選に革新懇も大きな役割を果たしました。選挙だけでなく、通常国会では国対委員長連絡会議や合同ヒアリングなどの野党共闘を組み、原発ゼロ基本法案など共同提出法案も20本に及んでいます。
 臨時国会でも改正入管法や政治とカネ、閣僚の資質についての追及など、国会内共闘は前進しました。市民と野党の共闘の枠組みに国民民主党も復帰し、市民連合と野党6党・会派の意見交換会では共闘の推進で見解の一致を見ています。

 市民と野党による本気の共闘こそ

 このような革新懇運動の成果を踏まえて、決戦の場である参院選に向けての陣立てに取り組む必要があります。それは「市民と野党の共闘」による本気の共闘を実現するということです。
 第1に、これまで成果を上げてきた3つの領域での取り組みを強めることです。草の根での世論の争奪戦に勝利するために3000万署名をやりきり、それを通じて国民一人一人への働きかけを強め、改憲反対の世論を具体的な数字によって明示しなければなりません。国会で安倍政権を追い込み、改憲発議の余裕を与えないことも重要です。
 第2に、統一地方選と参院選での共闘を進めることです。統一地方選は前哨戦の位置にあり、条件のある場合には野党統一候補の擁立、議員選挙での立憲野党の議席増とそのための相互支援などをめざさなければなりません。もちろん、参院選1人区で1対1の構図を作ることは最低条件ですが、市民連合を間に挟んだブリッジ方式から政策協定を結んでの相互推薦・支援の本格的な共闘体制をめざす必要があります。
 第3に、組織された市民の力としての革新懇の役割を存分に発揮することです。革新懇は地域の課題から国政上の問題や選挙まで幅広く取り組むことができる大衆組織です。市民連合とも連携する有力な団体で、選挙での政党間協議を取り持つこともできます。「野党は本気の共闘をめざせ」という市民の声を代弁し、選挙区や地域からの要請や申し入れ活動に積極的に取り組まなければなりません。
 
 チャンスを生かす「変革の年」に

 革新懇は革新統一戦線の結成を目標に1981年に結成されました。以来、苦節35年。前回の参院選前の2016年2月の「5党合意」から野党共闘に向けての動きが始まりました。出番がやってきたのです。
 これをさらに促進し、解散・総選挙を実現して野党連合政権樹立への展望を切り開く絶好のチャンスが夏の参院選です。革新懇の真価を発揮してこのチャンスを生かし、「選挙の年」を「変革の年」に変えようではありませんか。

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12月14日(金) 臨時国会と安倍改憲阻止の展望と課題(その6) [論攷]

 〔以下の論攷は、北海道憲法改悪反対共同センター学習交流集会での講演の記録で、北海道経済研究所発行の『北海道経済』No.592、2018年11月号、に掲載されました。かなり長いので、6回に分けてアップさせていただきます。〕

 むすび
 
 憲法は未来を拘束する。いま変えても、みなさんはあまりかかわらないかもしれない。戦争する国、戦争できる国になって、実際に引っ張られていくのは若い人たちですから。私なんかもう年ですから、戦争に引っ張られるより別のところからお声がかかる可能性のほうが高い(笑い)。この中にもかなりそういう方がおられるようですが(笑い)。
 若者なんです、ねらわれているのは。軍事費に税金をむしり取られ、社会保障や学費は借金だらけ、年金はどうなるかわからない。医療だ介護だということで金がかかる。このようなめちゃくちゃな政治で、いちばん大きな被害を受けるのは若者なんだけれど、その若者がそれを十分自覚していないというか、自覚させられなくなっちゃっている。この点でもねらわれています。
 教育がねじ曲げられています。教育改革実行会議、安倍教育改革だといっていますが、ろくな改革じゃありません。教科書の中身も変わってきている。戦争責任にはほうかむりです。あるいは愛国心教育。道徳教育ということで評価の太守にする。小学校から英語を習わせる。英語教育よりちゃんとした日本語をしゃべれるようにしてもらいたい。いまの学生、まともに文章を書けない。こういう若者ばっかりじゃ困りますよ。
 愛国心ばっかりが強くて、「戦争に行くのは国民の義務である」などと言い出しかねない。しかもマスコミがおかしくなっちゃっている。ポスト真実の時代ということで、フェイクニュースを振りまいていますから。
 こういう中で、将来に希望を持てなくなっている。展望もない。だから、いまがいちばんいいと思っているんです。夢がない。希望を持てないから現状肯定。安倍さんでいいじゃないかと、こういうことになっちゃっている。こういう人たちに、じつはこうだと教えなければならない。それはみなさんの役割です。周りにいる若い人たちに、あなたがたこそがねらわれているんだよと。
 そして、いまの憲法を守る。戦後施行されてから72年、営々として定着してきた。その生命力をもっと十分に発揮すれば、もっといい世の中になっていたと思いますけれども、さらに発揮できるような世の中にしていく。少なくとも戦争はやらなかった。自由で民主的で、そこそこ豊かで平和な世の中をつくるうえで、憲法の役割、力は非常に大きかったということを伝えていかなければならない。
 そのためにも、憲法12条の役割、重要性をもう一度見直す必要がある。憲法12条には「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ」と書いてある。
 自由、権利は1人ひとりの国民が常日頃から守るためにがんばってもらわなきゃ困るんだよというのが、憲法制定権者のメッセージです。先ほど言いましたように、憲法というのは本来権力者にたいする命令だ。しかし、この12条だけは国民にたいして呼びかけている。私たちが呼びかけられている。
 権利と権利がぶつかったときには公共の福祉を優先して解決しなさいと。うるさいのはいやだ、だからデモはやらせないと、これは公共の福祉ではない。静穏な環境権、それはあるかもしれない。しかし表現の自由、デモをする権利、権利と権利がぶつかった時には公共の福祉に照らして解決しなさい。表現の自由を優先しろというのが12条なんです。そうでなければ自由も権利も守られない。それを守るために、自ら立ち上がらなければならない。周りの人たちに訴えて、自由と人権、民主主義、平和を守っていかなければならないということだろうと思います。
 三段跳び戦略がこれからの課題です。臨時国会・通常国会での改憲発議を阻止する、安倍さんを追い込んでいって参議院選挙でネジレ、与野党逆転をつくり、さらに解散・総選挙で国民連合政府、新しい野党の連立政権を実現する。そして新しい日本の未来を切り開いていく。憲法が尊重され、その理念が政治と生活に活かされるような「活憲」の時代を、この日本で実現し未来への扉を開いていく。これがこれからの私たちの課題です。
 ひょっとすると、来年の参議院選挙で改憲の国民投票をいっしょにやろうと思っているかもしれない。あるいは衆参ダブル選挙を考えているという話もちらほら聞こえてきます。ダブル選挙、結構じゃありませんか。いっしょにやったら手間が省ける。やれるものならやってみろ。返り討ちです。安倍政権を返り討ちにして、そしてみなさん、いっしょにこう言おうじゃありませんか。「安倍よ、あばよ」。
 時間になりました。以上で終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)

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12月13日(木) 臨時国会と安倍改憲阻止の展望と課題(その4) [論攷]

 〔以下の論攷は、北海道憲法改悪反対共同センター学習交流集会での講演の記録で、北海道経済研究所発行の『北海道経済』No.592、2018年11月号、に掲載されました。かなり長いので、6回に分けてアップさせていただきます。〕

 4 3000万人署名をやり切り参院選で与野党逆転を
 
 いよいよ国会の中で草の根でたたかいが始まっている。われわれはすでに草の根で3000万人署名に取り組んで、憲法を守る声をつくるためにずうっとやってきた。安倍首相の下での改憲に反対が多数になっているのは、署名集めを通じて、街頭宣伝をやったりスタンディングをやったり、あるいは対話をしたり、さまざまなかたちである種の説得活動を国民にたいしてやってきた、その成果です。そのせいかどうかわからないなんて言わないでくださいね(笑い)。成果ですからね、明らかに。こういうことで通常国会での発議を抑えてきた。
 同じように、これからも3000万人署名を引き続き集める。そして学習と対話を続ける。宣伝もやる。訴えもする。こういう活動を通じて憲法を守ろう、あるいは改憲に反対する世論を高める。安倍政権打倒とあわせて、そのような活動に取り組むことが重要です。相乗効果をもたらすということですね。
 憲法はよく分からないけど、安倍さんだけはいやだという人がいるんです。テレビのニュースで安倍首相の顔が出てくるとチャンネルを変える。もっとすごいのは麻生さんが出てきたとき、リモコンを投げつける。リモコンは危ない。茶碗なんか投げられたんじゃたまんないですから、気を付けてくださいね。こういう気持ちや世論に訴えて、そして相乗効果を上げていくということが必要ではないか。改憲論議の余裕を与えないための草の根からの運動が重要です。
 いま、小選挙区で草の根からの改憲運動をやろうという動きが出ています。これは元号法制化の時の経験があるからです。日本会議が中心になって元号法制化を求める国民運動を組織し、地方から決議を上げていったんです。これが国会を包囲するようなかたちになって法案が成立した。だから、今回も下から盛り上げていこうというやり方をとっている。
 その草の根のレベルでまず対決し、粉砕しなきゃならないということですね。スタンディングやいろいろなパレードもしたり。北海道では大変でしょうねえ、これから雪が降ったりしますから。みなさん、寒さに気を付けてください、風邪ひかないように。でもね、スタンディングをやったり、パレード、デモをやったりすると足腰が鍛えられて、丈夫になるんです。
 東京では国会前で集会をやったりするでしょう。行くと昔の仲間や友達に会える。あそこに行っていっしょに「安倍辞めろ」と叫んでくるとすっきりして、元気になって帰ってくる。だから最近、関東周辺では元気な高齢者が増えている(笑い)。健康ですこやかな肉体を維持しながら、まともな世の中をつくっていくというのは一挙両得ですから、運動は体にいいといいますから(笑い)、こういう運動に励んでいただきたいと思います。
 選挙で共闘する。これをいまから準備しなければならない。統一地方選挙で、首長選挙あるいは議員選挙でも、可能なところはいっしょにやればいい。選挙区が違ったところでバーターでやればいいんです。こちらではみんなでAという政党、あっちではBという政党、別のところではⅭという政党と。こういうかたちでみんなまとまって、そして自民党に対抗するというやり方をとれば、1人区だって勝てるかもしれない。こういうことを議員選挙でも考えていいんじゃないか。
 参議院選挙の32の1人区で1対1の構図をつくらなきゃならない。改選議員で自民党は31、現職がいるんですよ。1人だけです、野党は。全部落とせば大きく後退させることができる。
 しかも、来年の選挙は亥年の選挙です。亥年の選挙には、なぜだか自民党は苦戦するというジンクスがある(笑い)。これは統計的にずうっとそうなんです。グラフをとるとそうなっている。59年の選挙だけは例外ですけれども、あと71年、83年、95年、07年。これは政治学会では有名なジンクスです。
 私、こう見えましても政治学者であります(笑い)。前からこれは知っているんです。発見したのは朝日新聞の論説委員をやっていた石川真澄さんです。グラフを眺めていたら、なぜだか12年に1度、亥年の選挙に負けている。石川さんがいったのは、4月に地方議員は自分の選挙が終わっちゃっている、ああくたびれたということで、みんな温泉か何かにいって骨休みしていて、参議院選挙のときには動かないんじゃないかと。自民党の場合はそうかもしれませんけど、ほかの政党はどうなんでしょうね。いずれにしましても、選挙マシンがうまく作動しないというのが自民党の側にあって、これがマイナス要因として負けている。
 前回の亥年は2007年、このときは第1次安倍内閣ですよ。自民党が大負けしました。戦後最低の議席で38議席。民主党のほうが参議院第1党になっちゃった。自民党は第2党ですよ。第1党の座を明け渡した。
 7月の参議院選挙の前、6月まで開かれていた通常国会では、いまと同じように「消えた年金」や社会保障などが大きな問題になりました。大臣のスキャンダル。いちばん大きな問題になったのが農林水産大臣だった松岡さん、「なんとか還元水」というのを国会で追及されて、結局松岡さんは自殺しちゃた。後任になったのが赤城さんでした。この赤城農水大臣が顔中絆創膏だらけで出てきて、いったいどうしたんだと。これが国民の顰蹙を買った。
 けっきょく安倍さんは大敗する。9月に臨時国会を開いて所信表明演説をやって、直後に辞任しました。参議院選挙での大敗がこたえただけではなく、健康問題もあったんですね。しかし、選挙敗北のほうが大きかったかもしれません。
 当時私なんかは、「安倍晋三が悪い、安倍シンゾーが悪い」といっていましたけれども(笑い)悪かったのは心臓じゃなくって大腸、潰瘍性大腸炎だったんですね。安倍さんという人は腸悪い(チョー悪い)人だった(笑い)。こういうことで、今度の亥年、来年の参議院選挙はたいへん楽しみな選挙です。 
 しかし、それは自動的にそうなるわけじゃない。私たちの力で追い込んでいくことによって具体化する。その可能性はかなりあるんじゃないかといっていいと思います。

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12月12日(水) 臨時国会と安倍改憲阻止の展望と課題(その4) [論攷]

 〔以下の論攷は、北海道憲法改悪反対共同センター学習交流集会での講演の記録で、北海道経済研究所発行の『北海道経済』No.592、2018年11月号、に掲載されました。かなり長いので、6回に分けてアップさせていただきます。〕

 3 市民と野党の共闘こそ改憲阻止の力

 安倍首相は、憲法は国の理想を語るものだといっていますけれど、本来憲法というのは権力の行使を縛るもの。権力者があやまった権力行使を行わないように定めたものが憲法なんです。
 安倍首相のようなトンデモナイ権力者が登場して強権的な暴走政治をやろうとしたときに、これを防ぐ防壁、たたかう武器になる、そのようなものが憲法です。こういう憲法の本来のあり方からすれば、いまみなさんが3000万署名にとりくみ安倍9条改憲に反対する行動をとること自体が権力者の暴走を抑える非常に大きな力になる。憲法の趣旨、理念に見合った行動だといっていい。
 そのために必要なのは、力を合わせることです。選挙で力を合わせ、国会でも力を合わせる。すでに選挙での共闘は実績がある。そして通常国会では野党共闘が積み重ねられてきた。合同ヒアリングが118回、院内集会が8回、共同提出法案が原発ゼロ基本法案など20本。こういうかたちで野党間の共同行動、政策的一致が拡大してきている。憲法を守るだけではなく、このような政策の実現に向けてわれわれは力を尽くしていかなきゃならない。来るべき国民連合の政府、あるいは野党連合の政府の、これは下準備だといっていいのではないか。
 「オール沖縄」が選挙共闘の出発点であったわけです。一時危なかったんですね、「オール沖縄」も。これを何とか立て直し、さらにバージョンアップしたのが沖縄県知事選挙でした、突然、実施されることになりましたけれども、「オール沖縄」が大きな力を発揮した。私も9月21日から24日まで選挙の応援に行きました。やあ、すごかったですね。暑いのなんの(笑い)。南国の太陽がじりじりと照り付けてくるんですね。
 感動的だったのが9月22日の8000人集まった集会で、翁長樹子さんが本当に心を揺さぶるような演説をされたんです。聞いている人の琴線に響く、心を揺さぶるような話をした。
 翌日の23日、沖縄県庁の前に小泉進次郎氏が来るというんで話を聞きに行ったんです。佐喜真候補の話も。そしたら沖縄の県民所得は全国最低だ、100万円上げるとか。携帯電話の接続料を4割下げるとか、金の話ばっかりです。翁長さんは「琴線」に触れる話をした。小泉進次郎は「金銭」の話ばっかり(笑い)。命と金のたたかいだったんです。命が勝ったということです。
 だいたい携帯電話4割下げるって、県知事の権限にかかわりないじゃないですか。玉城デニーさんが当選したのに、NTTドコモは4割下げるといったんです(笑い)。デニーさんが当選したから携帯電話接続料が2割から4割下がる。よかったねえと、こういう話になっちゃうんですね。(笑い)
 保守の2割、公明党支持者の3割、無党派の7割が玉城デニーさんに入れた。道理を尽くして、本気で共闘してたたかえば、保守の一部からも支持が得られる。無党派の大半の人たちから支持してもらえる。まさにこれが教訓だといっていいんじゃないか。
 「活路は共闘にあり」ということです。共闘すれば勝てる。これを何度も何度も言っているんですが、なかなか難しい。だって政党が違うということは理念や政策が違う。だから別の政党なんです。いっしょにやるというのは難しい。ただし、一致するところが全然ないかというと、そんなこともない。戦争法反対、一致できるじゃないですか、安倍暴走に反対する、阻止するというのも。
 行き先はバラバラだ、札幌から東京に行こうという人もいるし、京都に行こうという人もいる、大阪まで行きたいという人もいる。だけど、さしあたり東京までならいっしょに行ける。いっしょに行けばいいじゃないですか。しかも、力を合わせていっしょに行こうとしなければ、東京にまでも行けない。
 選挙の結果をみますと、総選挙、参議院選挙でも、自民党の選挙区での得票率というのは有権者全体のだいたい4分の1です、25%。比例代表だって16%から17%ぐらい。ほかの4分の1は野党の方に入っている。けれど野党はバラバラだから漁夫の利を得るんです、自民党は。小選挙区だったら1%でも多ければ当選しちゃうんだから。そうでしょう。そういう変な選挙制度なんです。この変な選挙制度のからくりに助けられている。
 じゃあ、あとの半分はどうしたんだ。半分は投票に行かない。投票率は50%ちょっとでしょう。有権者の半分ぐらいはあきらめちゃっている。どうせ行ったって自民党、与党が勝つに決まっていると思いこんでいる。だから行かない。この人たちが投票場に足を運んで野党に入れれば、野党が受け皿として1つにまとまって自民党、与党に対抗できれば勝つことができる。
 これは2年前の参議院1人区、あるいは去年の総選挙で実証されています。危なかったですね、去年の総選挙は。野党がバラバラになっちゃった。小池百合子東京都知事が「希望の党」という絶望するような(笑い)新しい政党を立ち上げ、前原さんがこれに合流しようと、民進党解党ですよ。ひどい話じゃありませんか。
 東京じゃあ、小池さんのことを、あの人のシンボルカラーは緑だから、「緑のたぬき」と呼んでいるんです(笑い)。前原さんはこのたぬきに化かされちゃった。それで総選挙は「小池にはまってさあ大変」(笑い)と。だけど、そういう大変な状況の中でも「野党は共闘」という声に押されて立憲民主党ができた。これに共産党が、献身的な「候補者Xの献身」というやつですね。それぞれの選挙区で自主的に立候補を取りやめるという。これがなかったら大変なことになっていたと思うんです。おかげで立憲勢力、野党勢力はそれなりの成績を収めることができた。これは1つにまとまったからですよ。だから今度だってまとまれば勝てる。いつだって勝てるんです、まとまりさえすれば。
 だから、今度は「枝野立て」じゃなくて「枝野組め」ですよ。こういう声をみなさんのなかから、市民の側からそういう声を出していかないと、政党だけの話ではうまくいかない。どこだって自分のところで候補者を立てたいと思っているわけですから。お互いに譲りなさいということを、そういうプレッシャーをぜひみなさんの側から出していっていただきたいものだと思います。
 安倍首相の弱点は、会期が短く難問山積、最後の任期でレームダック。もう後釜をねらって動き出していますからね。次は俺だと。石破さんなんかは早く倒れろと思っているんじゃないでしょうかね。手ぐすね引いて待っている。岸田さんは早速福井で後援会をつくった。
 次はない。3選して任期3年。人気があってもなくても(笑い)いちおう3年はやるということになっているわけです。でも人気がなかったら、せいぜい次の参議院選挙まででしょうね。その前に、安倍さんなら危ない、選挙の応援に来てほしくないというような声が地方で大きくなれば「安倍おろし」が始まるかもしれません。
 モリだ、カケだ、ソバ屋じゃないかという話がありましたけど、これから寒くなりますけどおろしそば、「安倍おろしそば」(笑い)。注文が来るかもしれない。これはわかりませんが、臨時国会での野党の攻勢いかんということになるだろうと思います。
 憲法99条には「国民」という言葉は入っていない。「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」とある。大臣、国会議員、公務員は憲法を尊重し擁護する義務を負っている。しかも安倍さんは国務大臣のトップじゃないですか。国会議員でもあり、公務員でもある。三拍子そろった尊重擁護義務を負っている人が改憲を呼びかけている。
 「権力者はライオンで、憲法は檻だ」と、最近そういう例えが言われますけれども、安倍首相というライオンは、二重三重の檻に入っていなきゃならない人なんです。その人が檻を破ろうと、国民に呼びかけている、国会議員に呼びかけている。「憲法を変えるのが国会議員の責務だ」と。バカなことをいっちゃいけない。憲法を尊重し、擁護するのが国会議員の責務じゃありませんか。
 安倍さん、あなたは憲法99条を読んでいるのかと言いたくなります。ボツダム宣言もつまびらかに読んでいない人ですから(笑い)、憲法99条を読んでいるかどうか、わかりませんね、この人は。

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12月11日(火) 臨時国会と安倍改憲阻止の展望と課題(その3) [論攷]

 〔以下の論攷は、北海道憲法改悪反対共同センター学習交流集会での講演の記録で、北海道経済研究所発行の『北海道経済』No.592、2018年11月号、に掲載されました。かなり長いので、6回に分けてアップさせていただきます。〕

 2 憲法を語る資格も改憲の必要性もない

 安倍首相の場合、憲法を語る資格がない。憲法を変える必要もありませんけれども、語る資格がない。自衛隊の幹部の前で改憲を呼びかける。自衛隊というのは実力組織で、中立的な国の機関ですね。こういう人たち、幹部を集めて会同を開く、あるいは観閲式をやるというときに、あいさつの中で「憲法を変える」という表明をおこなう。あるいは国会に出て国会議員に改憲を呼びかけるということを何回もおこなっている。
 行政府の長が立法府のあり方や審議の仕方にたいして関与し介入することは抑制的でなければならない。三権分立ですからね。立法府と行政府は違うんだから。安倍さんは行政府の長であって、立法府の長じゃない。しかし、本人はどうもそこのところがよくわかってないんですね。ときどき言うんです、「立法府の長」だと。この前も言いましたよね。3回目ですよ。安倍さん、そんなに立法府の長になりたいんだったら、早く行政府の長をやめて、国会の議長にでもなればいい。
 しかし、行政府の長ですから、立法府の審議の仕方は立法府の人たちに任せればいい。ところが、国会に出て行って改憲を国会議員にたきつけている。
 これに対して、野党はもとより国民の中でも警戒感が高まっている。安倍首相によって憲法がいじられると危ないんじゃないかと。いままで戦争する国、戦争できる国に向けていろんなことを安倍さんはやってきた。日本版の国家安全保障会議をつくったり、日本版海兵隊というような新しい部隊を編成したり、法律ということで言えば特定秘密保護法、平和安全法制を成立させる。共謀罪法も。こういう法制度を整備する。それだけじゃない。軍事費を1兆2000億円、安倍内閣になってから増やした。いまアメリカ製の武器を次から次へと買い込んでいる。ローンで買っていますから、後年度負担というかたちの支払い、たいへんな額に上るんじゃないかと思います。
 そればかりじゃありません。教育を変え、マスコミに介入し、若い人たちに愛国心を植え付けている。国のために命を懸けて戦うことを誇りとし、それを望むような若者をつくろうとしています。着々と手を打ってきたわけです。その最後の仕上げとして憲法に手を付けようとしている。これが安倍改憲の本質であり、危険性だといっていいと思います。
 しかし、それにたいしては国民多数が反対している。毎日(賛成19%:反対65%)朝日(36:42)読売(40:47)産経の世論調査、みんな反対のほうが多いですね。読売新聞や産経新聞だって反対が多いんだから。世論調査は基本的には中立的なものでなければなりませんから、同じような数字が出てきて当然ですけれども。
 しかし、読売新聞は改憲に向けて安倍さんのインタビューを掲載して、「詳しいことは読売新聞を読んでくれ」と、安倍さんは言っていましたからね。安倍首相の機関紙みたいなものです。そういう新聞でも、反対が多くなっている。産経だって42・9対48・3。毎日新聞だと賛成は19%です。こういう国民の声をしっかり聞く必要があるんじゃないか。
 そういう中で安倍首相は誤算を積み重ね、焦りを強めている。だからいま一生懸命に呼び掛けているんです。どういう誤算があったか。総裁選挙で国会議員票では8割ぐらいとったんですけれども、党員票では55%しかなかった。半分以上だと思うかもしれませんけれども、投票率62%ですから、実際上党員の中で安倍さんを支持した人は34%ぐらいしかいない。飲ませ、食わせ、握らせ、何でもあり。公職選挙法は適用されませんから違反なんかいくらでもやれる。
 これは安倍さんにとっては予想外。なぜ地方で支持されなかったかというと、安倍さんで選挙をたたかえるのかと、地方議員はみんな心配している。来年の春4月に自分の選挙がありますから。こういう誤算があってうまくいかない。
 うまくいかなかったのはもう1つ。第4次安倍改造内閣ということで、スタートダッシュを決め支持率を上げて改憲に突き進もうとしたのが、改造してふたを開けてみたら支持率が下がっちゃった。横ばいか低下で上がったところはどこもない。新しい内閣をつくるとご祝儀相場というのがありまして、だいたい10ポイントぐらいは上がるのが普通です。今回は下がっちゃった。スタートダッシュに失敗しました。
 それだけじゃない。沖縄で3連敗。県知事選挙で8万票の差がついた。那覇市長選挙ではほとんどダブルスコアですから。こういう結果が県民の意思として示された。
 さらに外交問題。トランプさんと個人的な関係をつくってきても貿易問題では日本も標的になっている。北方領土問題も進展なし。プーチン大統領と22回も会談した。自分の選挙区にプーチンさんを連れて行っていっしょに温泉にまで入った。でも、北方領土は返ってこない、一歩も動いてないどころか、この前のシンポジウムで、プーチンが前提条件なしで平和条約を結ぼう、領土問題を棚上げにして平和条約を結んじゃおうと言ったのに、安倍さんはニタニタするだけで反論できない。
 北朝鮮の拉致問題。これも一歩も動いてない。まったく相手にされていないんです、安倍さんは、金正恩に。金正恩に口きいてもらおうと思って韓国の文在寅大統領をたよりにしようとした。ところが、徴用工問題で韓国の最高裁で判決が出た。もともと侵略戦争と植民地支配からああいう問題が起きているんです。それを政府同士で臭いものにふたをするということで、条約で解決済みにしちゃった。だけど、個人的な請求権は消滅していない。
 「いやあ、植民地支配で苦労をかけた、奴隷労働をさせて申し訳なかった」、これぐらい言ったっていいじゃないですか。慰安婦問題だってそうですよ。金じゃない。気持ちなんです。「悪かった」と一言いえばいいんだよ。安倍さんが韓国に行って、ナヌムの家に行って元慰安婦の人たちをハグすればいいんです。「苦労かけましたね」と、背中をトントンとたたけば問題は解決するんだけれど、そういうことができるような人じゃない。
 モスクワで開かれた韓国と北朝鮮とロシアの3か国の外相会談で、日本を抜きにして5か国協議でやろうという話が出てきている。困っちゃったんです、安倍さんは。それで助けを求めているのが中国の習近平です。中国に日本の首相として7年ぶりに行ったのは、そのためです。でも、これはうまくいくかどうかわかりません。
 なぜなら、いま軍事費を増やしているでしょう。アメリカとの共同演習をやっています。相手はどこですか。「仮想敵国」として考えているのは中国です。一方では握手しながら、他方ではぶったたくための準備をしているんだから。こんなちぐはぐなやり方でうまくいくのか。中国との関係を改善し、緊張を緩和して仲良くするのは結構なことですけれども、しかしそれならばいままで「中国包囲網」形成を言ってきたのはどうするのか。整合的な説明ができるのか。
 あらゆる点で、安倍さんがやっていることはミスマッチばっかりですね。いままで軍事大国化をめざす好戦的政策をやってきましたけれども、日本をめぐる安全保障環境や外交関係は大きく変わっちゃった。去年の今頃は北朝鮮がいつ攻めてくるかわからないという話がまことしやかにされていましたけれども、いまはもうそんなことをいう人は誰もいない。
 非武装地帯を非軍事化して自由に行き来できるようにした。南北の鉄道と道路を結び付ける。南から鉄道で北朝鮮を通って行ける。中国やロシアを通ってヨーロッパまで行ける。釜山からヨーロッパまで。カーフェリーを使えば札幌発ロンドン行きの列車が走るかもしれない。
 だって札幌から博多まで行って、博多から船に乗って釜山まで行き、釜山からずうっとユーラシア大陸、ドーバー海峡のトンネルを通っていけばロンドンまで行けるわけです。私もむかしノルウェーからデンマークまで列車に乗ったまま船に乗りましたからね。こういうフェリーが走れば列車に乗ったまんま、札幌からロンドンに行けるかもしれません。そういうことが将来の夢として語ることができるような新しい時代が始まりつつある。
 そのときになんですか、イージスアショアだとか。ヘリコプター空母を改修してF35Bが離発着できるようにするとか。イージスアショアなんて、完成するのに5年もかかる。何を考えているんだ、といわなければならない。
 日本は軍事力や抑止力、武力による威嚇によって安全を確保する国ではない。憲法前文には、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」と書いてある。これは世界に宣言しているわけですよ。どこにも武力で安全を確保するとは書いてないんです。9条では「武力による威嚇」も放棄したんですね。抑止力というのは力によって威嚇し、相手を恐れさせて押さえつける。こういう考え方ですからね。本来抑止力論というのは憲法9条や前文に従って外交政策を立案しなければならない政府にとっては、相いれない考え方です。
 ずうっと間違った対応を取り続けてきた。その日本の外交・安全保障政策を本格的に転換し、武力ではなく対話によって、威圧や抑止ではなくて交渉によって平和と安全を確保できるような新しい時代が始まりつつある。本格的に恒久平和主義が実現する、実現させることができる。
 こういう「活憲」の時代、憲法を政治と生活に活かすことができるような時代が始まった。このような時代においては、いまの憲法を変えるのではなくて、活かすことが必要だということです。

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