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2月10日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

 〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』に掲載されたものです。〕

*2月8日付巻頭特集「国民も呆れる異常国会 “さらし者”の「アベ友」無能大臣」
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
 「野党からアベノミクス偽装と批判されているのだから、根拠の数値を示して正々堂々と反論すればいい。そうしないのは、数値の正確さを含め て何かやましいことがあるからでしょう。統計不正は単なるデータミスの問題ではなく、政策にも直結する重要な問題。このまま幕引きさせてはいけません」

*2月9日付巻頭特集「麻生大臣以下“類は友を呼ぶ”上から目線 安倍内閣の共通項」
 「そもそも、子どもを産むか産まないか、どんな家庭を築くか、すべて個人の自由のはずです。政治家が口を挟む問題じゃないでしょう。貧困など、経済的な問題から2人目を諦めざるを得ない女性も多い。保育園が足りず、子育てをしながら働ける環境も整っていない。
 本来、政治家は安心して子どもを産める環境を整えることが役割なのに、対策を怠った揚げ句、少子化の責任を女性に押しつけているのだから最悪です」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 「人間、誰だって病気になるし、失敗もします。でも、苦労知らずの麻生大臣は、自分が弱者や少数派になるとは夢にも思っていないのでしょう。一番の問題は、庶民の気持ちが分からないことではなく、分かろうとしないことです」(五十嵐仁氏=前出)


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2月9日(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

 〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』に掲載されたものです。〕

*2月4日付記事「安倍政権“賃金偽装”追及に白旗 火消しへ自信という勘違い」
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。
 「統計不正発覚によって、皮肉にもアベノミクスの失敗が明らかになりました。景気回復の実感がない国民の方が政府発表よりも正しかったことが判明し、安倍首相は追い込まれているのではないか。その証拠に、野党が国民の実感に近い実質賃金のマイナスについて質問しても、名目賃金や雇用情勢などを引き合いに出して、まともに答えようとしません。政府は『いざなみ景気超え』を強調していますが、国民は『いったいどこの国の話だ』と思っているのではないでしょうか」

*2月6日付巻頭特集「大甘の茶番劇 大マスコミと自民党の「統計不正」追及」
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
 「統計不正問題が長引けば、4月の統一地方選、7月の参院選に影響する。官邸は責任をすべて厚労省に押し付け、トカゲの尻尾切りで逃げ切ろうとしているのでしょう。ゴマカす、ウソをつく、改ざんする、隠すは安倍政権の常套手段です。疑惑の核心を握る人物を国会審議の場に出さないのは、モリカケ問題から一貫している。森友問題で安倍首相は〈私がお答えする〉と言い張って昭恵夫人を隠し、加計問題では“腹心の友”と呼ぶ加計孝太郎理事長を民間人だからと隠した。厚労官僚の大西氏を隠すには、更迭という手段を選んだということなのでしょう」


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2月6日(水) 『しんぶん赤旗』に掲載されたコメント [コメント]

 〔以下のコメントは『しんぶん赤旗』2月4日付の記事「政治考」に掲載されたものです。〕

 「「自衛隊明記」地方自治制約の危険 改憲・大軍拡 強圧答弁」

 安倍首相の発言について政治学者の五十嵐仁法政大学名誉教授は「改憲の狙いの一つが自衛隊の増強、大軍拡を強めるためであると明瞭にしたものだ。自衛隊を正当化して〝市民権〟を確立し募集をスムーズにすると宣言している」と指弾しました。

 「「改憲反対」世論に首相焦り 参院選向け〝決戦〟」

 こうした自民党の動きに対し五十嵐仁法政大名誉教授は「『安倍政権のもとでの改憲』は危ないという世論の強さへの警戒、焦燥感のあらわれだ。このままでは発議しても勝てないし、発議すら危うくなり、草の根から切り返していかないとまずいと思っている。これは3000万人署名運動の威力であり、参院選へ向けて決戦の様相がますます強まっている」と強調します。

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2月1日(金) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

 〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』に掲載されたものです。〕

*1月12日付巻頭特集「安倍政権で必ず繰り返される「徴用工」問題」
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
 「この問題に限りません。自民党は女性蔑視発言が絶えませんし、LGBTへの対応にしても、セクハラにしても、人権を尊重する意識が決定的に欠けています。多様性を認め、人を尊重し、人としての権利を認める。当たり前のことなのに、意見の違う人を徹底的に排除する安倍政権はそういう立場に立てない。異論を認め、共生をめざす人にトップが交代しなければ、韓国との徴用工問題も解決しないでしょう」

*1月24日付巻頭特集「「近隣叩き」という支持率ゲーム」
 「国外に敵をつくって、国民の関心を失政から逸らすのは権力者の常套手段ですが、安倍首相の場合、度を越しています。いまごろ〝してやったり〟とニンマリしているはずです。テレビを筆頭に、狙い通り〝韓国を許すな〟という報道になりましたからね。もし、レーダー照射問題が大きなニュースになっていなかったら、この1ヵ月、安倍政権への批判が噴出していたはずです。なにしろ、年明けから株価は暴落し、厚労省による勤労統計の不正調査も発覚、沖縄県民の民意を踏みにじって暴力的に辺野古の海に土砂を投入している。どれもこれも看過できないものですが、レーダー照射問題が大きくなり、さほど騒がれなかった。内閣支持率もアップしています」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

*1月30日付巻頭特集「統計不正でも反省ゼロ “冒頭演説”でまたアベノミクス自慢」
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)は言う。
 「安倍政権は、7年目に突入しましたが、目玉政策はすべて看板倒れ。実現が難しくなると看板の掛け替えでゴマカしてきましたが、ついにネタが切れてしまった。今回の施政方針演説はそれを自ら認めたようなものでした」

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1月29日(火) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

 〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』に掲載されたものです。〕

*1月27日付巻頭特集「底なし「統計不正」の深刻 消費増税はご破算が当たり前」
 この期に及び、不適切処理が発覚した22統計の所管大臣は「前例に疑問を抱かず整合性のチェックを怠っていた」(石井啓一国交相)、「事務的な確認不足」(柴山昌彦文科相)と全てを役人の怠慢のせいにして問題の矮小化に躍起だが、冗談ではない。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。
 「昨年の森友文書の改ざんに続き、これだけ多くの基幹統計の不正が明るみに出たのです。公文書も政府統計も信用できない国は、もはや先進国ではない。国際社会の信頼を失い、海外投資家だって信用のおけない国として投資をためらうでしょう。安倍首相がアベノミクスの成果と称する株高が、それこそ吹っ飛びかねない非常事態です。それなのに、この政権は官僚に全責任を押しつけ、トカゲのしっぽ切りで幕引きを図ろうとする。毎度おなじみのパターンで、政治家は誰ひとり責任を取らない。不正統計のお手盛り報告も、組織的隠蔽のさらなる隠蔽で、この政権では隠す、ゴマカす、平気で嘘をつくのが常態化し、もはや何を信じていいのか分からない。国の土台が揺らぎ、地面が割れるような感覚で、震源地は安倍官邸の政治的大震災です」

 「昨年以来、安倍政権は改ざん、隠蔽、不正、捏造のオンパレード。今回のアベノミクス偽装がトドメで、政治の信頼回復には内閣総辞職以外に道はありません」(五十嵐仁氏=前出)

*1月29日付巻頭特集「「統計不正」など朝飯前 バレなきゃ何でもやる安倍政権」
 ハッキリ分かったのは、この政権は「バレなければなんでもやる」ということだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏が言う。
 「安倍政権の政策づくりはアベコベです。本来は、実態を調べ、データを分析し、事実に即して政策をつくるものです。ところが、安倍政権の場合、まずやりたい政策が先にあり、その方針に合うデータを無理やり用意している。『裁量労働制の拡大』は典型です。厚労省が所管する団体が行った調査では“裁量労働制の労働者の労働時間は長い”となっていたのに、そのデータは採用せず、数字を加工してまで“裁量労働制の労働者の労働時間は短い”というデータをつくり上げている。自分がやりたい政策を実現させるために、数字までいじっているのだからヒド過ぎます」

 「安倍首相の最大の問題は、ファクトに対して謙虚な姿勢がまったくないことです。恐らく、大切なのはファクトではなく、自分の主観なのでしょう。しかし、事実を事実として受け止め、事実に基づいて政治をやらないと、どんな政策もうまくいかない。アベノミクスが失敗し、外交が成果ゼロに終わっているのも、事実を見ずに勝手な思い込みだけで政治をやっているからでしょう。誰が見たって、安倍首相はプーチン大統領に手玉に取られ、カネだけむしり取られているのに、本人は25回も会談したプーチン大統領との友情を信じ込み、北方領土が返還されると思い込んでいる。心配なのは、統計などの事実をネジ曲げると、国が崩壊する危険があることです。旧ソ連だけではありません。戦前の日本が、まさにそうでした。正確な数字に基づいて戦略を立てようとせず、勝てない戦争を続け、国が滅びた。公文書を改ざんするような安倍政権は、非常に心配です」(五十嵐仁氏=前出)

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1月26日(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

 〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』に掲載されたものです。〕

*1月17日付記事「百八十度転換経団連・中西会長 原発「ドンドン再稼動すべきだ」」
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
 「好意的に見れば、国民に一石を投じようとしたのかも知れません。コソコソと再稼働を進めるのではななくて、正面から〝原発賛成か〟〝原発反対か〟を公開討論すればいいと考えたのかも知れない。ひょっとして原発村の住民である本人は、〝原発賛成〟の方が多いと思っているのかも。しかし、これは自爆行為ですよ。恐らく、〝原発反対〟〝自然エネルギー〟が多いはずです」

*1月25日付巻頭特集「「統計不正」驚くべき幕引き 国民が知りたい景気の実相」
 「監察委は『統計不正に組織的関与はなかった』と結論付けましたが、22人も処分されたのに組織的ではないなんて、理屈が通りません。本来なら、大臣が責任を取って辞めるべき事態です。しかし、安倍政権下では政治家が責任を取らず、官僚に詰め腹を切らせて事件にフタをすることが当たり前になっている。モリカケ疑惑もそうでした。公文書改ざんというあり得ない問題が起きても、麻生財務相は辞めずにデカイ顔をし続けているのです。昨年から今年にかけ、障害者雇用や裁量労働に関するデータ、技能実習生の実態調査、防衛省の日報隠蔽など基本的な情報の不正や捏造が次から次へと発覚していますが、この政権では都合の悪いことは隠す・ゴマカす・ウソをつくが常態化し、もはや何を信用していいのか分からない。日本は完全に虚偽にまみれた“ポスト真実”の世界になってしまいました」(政治学者の五十嵐仁氏)

 「毎月勤労統計はあらゆる経済分析や政策形成の土台になる基幹統計です。それが改ざんされ、04年から11年分までについては元データもないのでは、評価も検証もできない。よく数字は嘘をつかないと言いますが、学者やエコノミストがこれまで毎月勤労統計を参考にして書いてきた論文も、基の数字が嘘ではどうしようもありません。こういうデタラメなデータを前提にして、『賃金が上がっている』『景気がいい』とアベノミクスの成果が喧伝されてきたのです。アベノミクス成功を装うために数字を捏造した疑惑さえある。嘘の数字を前提に、『景気がいいから』と決めた消費税の再増税も、再考する必要があるでしょう」(五十嵐仁氏=前出)

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1月6日(日) 『日刊ゲンダイ』2018年12月26日付に掲載されたコメント [コメント]

 〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』12月26日付巻頭特集「ゴーンは獄中でも巨悪は眠っている 地検特捜への国民感情」に掲載されたものです。〕

 「特捜部に期待されているのは、権力者の犯罪にメスを入れることです。ところが、1強の安倍政権を恐れているのか、安倍政権に関わる疑惑には触れようとしない。モリカケ事件だけでなく、自民党の甘利明元経済再生相が大臣室で50万円を受け取った事件も、斡旋収賄の疑いがあったのに、逮捕も起訴もしなかった。多くの国民が、『なぜ』と疑問に思ったはずです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 「安倍政権の特徴は、犯罪にならなければ、なにをやったって構わないという態度が露骨なことです。『このくらい大丈夫だろう』と完全にタカをくくっている。恐らく、権力を握ったゴーン容疑者も、『このくらいは大丈夫だろう』とタカをくくっていたのだと思う。タカをくくった結果、逮捕された。安倍政権とゴーン容疑者は、よく似ています」(五十嵐仁氏=前出)

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12月24日(月)  『日刊ゲンダイ』へのコメント [コメント]

 〔以下の私のコメントは、『日刊ゲンダイ』に掲載されたものです。〕

*12月19日付巻頭特集「安倍内閣支持率微減 この暴政でまだ支持者がいる奇々怪々」
 
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
 「最近の安倍首相は、民意を無視することに遠慮がなくなっています。辺野古もあっさり埋め立ててしまった。国民の声に耳を傾け、国民のための政治をやろうという気がない。“改正水道法”だって、狙いは外国の“水メジャー”を儲けさせるためでしょう。それでも4割も支持があるのは、本当の意味で国民が安倍内閣の実態を分かっていないからではないか。そうとしか思えません」

 「日本国民とフランス国民は、置かれた状況がよく似ています。マクロン大統領も、安倍首相と同じように企業活動を最優先してきた。マクロン本人も自覚があるのでしょう。『国民の皆さんのことを最優先してこなかった印象を与えたかもしれない』と謝罪しています」(五十嵐仁氏=前出)

*12月21日付巻頭特集「これがマトモな国家の税制なのか 納税者の反乱が必要だ」

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。
 「来年は統一地方選と参院選を実施する選挙イヤーです。自動車・住宅両業界へのバラマキは、ロコツな選挙対策。増税対策と称して、両業界を優遇する見返りに、支援と献金をお願いする構図です。安倍政権の支持基盤である企業や富裕層にだけ恩恵を与え、貧しい庶民は消費税の逆進性に苦しめられても、平気の平左。この政権の冷酷さは、一貫しています」

 この政権は特定の業界に肩入れしながら、国民の社会保障費はバッサリ、カット。来年度予算案で高齢化などに伴う「自然増分」を約1200億円圧縮し、4800億円に抑えることを決めた。16~18年度の数値目標5000億円を超える削減だ。安倍政権は今年度まで6年連続で自然増分を削り、その額はトータル1・6兆円に上る。その上、さらに自然増分を深掘りするとは血も涙もない。前出の五十嵐仁氏が言う。
 「社会保障の安定財源の確保という消費増税の本来の約束を守らず、増税分が社会保障で還元されなければ一体、何のための増税なのか。大企業や富裕層を太らせ、庶民は“おこぼれ”を待てという冷酷なトリクルダウン理論が安倍政権の本質で、哲学やビジョンなどハナから持ち合わせていません。そのトリクルダウンだって、今年度末に企業の内部留保が史上最高の500兆円を超えるといわれているのに、庶民はいまだ“おこぼれ”にあずかれず、さらに税金を巻き上げられて、経済対策の恩恵も受けられない。まさに踏んだり蹴ったりです」


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12月4日(火)『日刊ゲンダイ』でのコメント [コメント]

 〔以下の私のコメントは、『日刊ゲンダイ』に掲載されたものです。〕

*『日刊ゲンダイ』11月20日付巻頭特集「働き方、移民法…詐欺師政権が目論むサラリーマン地獄社会」
 「隠す、ごまかす、嘘をつくが安倍政権の特徴で、議会軽視の改ざん、捏造は朝飯前の感覚です。官邸に人事権を握られ、常に官邸の顔色だけをうかがうヒラメ官僚たちも、新制度導入ありきで突っ走る。しかも“移民法”は『来年4月施行』とお尻を切られているから、なおさらです。捏造常習は意図的で構造的な犯罪行為。起こるべくして起きた確信犯なのです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 前出の五十嵐仁氏は「聞き心地のいい言葉で不都合な真実を覆い隠すのも、この政権の常套手段です」とこう続けた。
 「まず外国人労働者拡大の前に、介護や建設、飲食などキツイ仕事の『労働環境の改善』や『最低賃金の引き上げ』を図るべきです。それなのに、安倍政権は『人手不足』に問題をすり替え、キツイ仕事の低賃金は放置したまま。これでは労働条件は上がらず、外国人労働者との価格競争の激化は必至です」

*12月1日付巻頭特集「防衛費増で財政は火の車 税を巡る“亡国政権”の支離滅裂
 「トランプ大統領の歓心を買うためにアメリカから兵器を大量に買っただけでなく、安倍首相は外遊するたびに現地で経済支援を約束するなど、税金を大盤振る舞いしています。しかし、巨額の借金を抱えている日本に、外国に税金をバラまく余裕はないはずです。そもそも、税金は国民から預かったものです。だから、先進民主国のリーダーは、どうしたら有効に使えるか、神経をとがらせている。しかし、どこまで安倍首相が“税金を使うこと”と“税金を徴収すること”の重みを自覚しているのか疑問です。使うことも、徴収することも、安易に考えているのではないか」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 「税の最大の役割は、所得の再配分です。富裕層から貧困層に富を再配分する。ところが、安倍首相のやろうとしていることは、アベコベです。消費税はただでさえ逆進性が強いのに、ポイント還元は、高い買い物をするほど恩恵が大きくなる金持ち優遇です。そもそも、クレジットカードを作れない貧困層には恩恵がない。恐らく安倍首相は、税の役割が“富の再配分”にあることも知らないのでしょう」(五十嵐仁氏=前出)

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11月14日(水) 『日刊ゲンダイ』11月10日付巻頭特集「入管法改正紛糾 極右の首相が“移民”旗振りのいかがわしさ」へのコメントと若干の補足 [コメント]

 〔以下のコメントは、『日刊ゲンダイ』11月10日付巻頭特集「入管法改正紛糾 極右の首相が“移民”旗振りのいかがわしさ」内に掲載されたものです。〕

 「政府は来年4月から施行させたいと時限を区切り、今国会で必ず成立させる方針です。なぜ、そんなに急ぐ必要があるのか。まずは時間をかけて、外国人労働者の受け入れ体制を整備するべきです。すでに、技能実習生や留学生として来日し、就労している外国人労働者数は128万人に達していますが、その待遇はひどく、毎年、数千人の技能実習生が失踪している。こういう問題を放置したまま、新たな受け入れ制度を設けて、ダブルスタンダードでやっていくのか。制度設計が生煮えのまま、数の力にモノを言わせて強行採決すれば、将来に禍根を残すだけです」(政治学者の五十嵐仁氏)

 昨日から、改正入管法の審議が始まりました。現在、日本にはすでに実習生などとして働いている外国人が128万人おり、その家族などを含めた在留外国人は2倍の256万人に上ります。
 今後、望むと望まないとにかかわらず、これらの在留外国人は増え続けるでしょう。少子化が進んで日本人社会の縮小が避けられず、人手不足も深刻になるなかで現代の「鎖国」は不可能だからです。
 問題は、これらの人々をどのような形で受け入れ、共生していくかという点にあります。この問題を考えるうえで、さし当り以下のような点が重要ではないでしょうか。

 第1に、すでに受け入れてきた技能実習生の賃金や労働条件の改善です。野党による技能実習生を対象にした合同ヒアリングでは低賃金や長時間労働への不満が続出しました。
 この実態解明や待遇改善が、まず優先的になされる必要があります。すでに受け入れている労働者の待遇が貧弱なまま新たに多くの労働者を受け入れれば、問題や不満が拡大するばかりです。
 野党は審議の前提として、すでに就労している実習生や失踪した実習生の実態調査結果を示すよう求めていますが、それは当然の要求です。今回の改正内容が、これまで受け入れてこなかった、いわゆる単純労働者も対象としていますから、なおさら待遇改善に向けての具体的な方策が求められることになります。

 第2に、外国人労働者との共生に向けての制度設計が必要です。外国からやってくる労働者は人間であり、地域社会に居住し生活する構成員となるからです。
 日本で生活するための医療や年金、日本語教育や住環境の整備なども必要になります。入管法をちょっと直して、少し受け入れ枠を拡大するだけだから「移民」ではないと問題を矮小化することで、このような制度設計を回避しようとしてはなりません。
 拙速であってはならないというのは、このような制度設計をきちんと行わないで受け入れてはならないからです。これまでは受け入れ環境の整備を地方自治体やNPO法人などに丸投げしてきましたが、受け入れを大きく拡大する以上、各省庁の対策を総動員して国が責任を負う体制をきちんと整備しなければなりません。

 第3に、ヘイトスピーチやヘイトアクションなどに示されている排外主義の克服です。一方で外国人労働者の受け入れを拡大しながら、他方で「外国人は出ていけ」と叫ぶデモや集会を放置することは許されません。
 多くの外国人を隣人として受け入れ、共に人間とし尊重し助け合うことのできる多文化共生の開かれた社会になっていくことが必要です。そのために、政治がリーダーシップを取らなければなりません。
 ヘイトスピーチやヘイトアクションを取り締まるための法制度の整備だけでなく、排除ではなく共生や多様性を大切にする社会づくりに努力しなければなりません。民族や人種、宗教や文化の違いを尊重し、外国人を敵視したり排斥したりすることのない社会にならなければ、外国の人びとに選ばれる国になることは不可能なのですから。

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