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5月24日(金) 衆参同日(ダブル)選挙を恐れる必要はない [選挙]

 衆参同日(ダブル)選挙についての様々な観測が飛び交っています。今のところ、実施されるかどうかは不明ですが、たとえ実施されることになったとしても恐れることはありません。

 参議院にしても衆議院にしても、前回の選挙(参院の場合は6年前の改選議席)で自公両党はかなりの好成績を収めています。今度の選挙でそれを再現することはほとんど不可能で、実際にはどれだけ減少を少なくできるかが獲得目標にならざるを得ません。
 ダブルにすれば野党共闘を分断できるという見方がありますが、逆に野党共闘を促進する可能背もあります。参院選に力を集中したい公明党はダブルに反対しており、自公の衆院での選挙協力の方がギクシャクするかもしれません。
 したがって、ダブルが与党に有利になるとは限らず、かえって衆参両院で議席減になってしまう可能性の方が大きいのです。マスコミは実施の方向で報道していますが、ダブルは脅しであって実際の選択肢にはならないという見方も可能です。

 7月の参院選では自公が議席を減らし、過半数を割ってしまう可能性が十分にあります。改憲勢力が3分の2の多数を下回る可能性も小さくありません。
 今回、改選されるのは6年前の2013年に当選した参院議員です。この時は自民党が現行制度下で最多の65議席(選挙区47議席、比例区18議席)を獲得して6年ぶりに参院第1党に復帰し、公明党は選挙区に立候補した4人全員が当選して比例区の7議席と合わせて改選前を上回る11議席を獲得しました。
 この結果、自公両党の与党は76議席となって非改選の59議席と合わせて過半数を上回る135議席となりました。とりわけ31あった1人区では、岩手と沖縄を除く29選挙区で議席を獲得し、2人区ではすべて1議席を確保、3人区の千葉と5人区の東京では2議席を獲得するなど、望みうる最高の成績を収めています。

 参院での改選議席を維持するためには、この6年前の選挙を再現しなければなりません。それはほとんど不可能です。
 3年前の参院選と同等の成績を残しただけでも、大きな議席減となります。3年前の参院選で自民党は選挙区で37(追加公認1含む)、比例で19、合わせて56議席の獲得にとどまったからです。
 選挙後、過半数の121議席を上回ったのは、非改選議席が65議席もあったからです。自民党が前回と同じ56議席にとどまった場合には単独過半数には達せず、前回14議席となった公明党を加えてようやく過半数を上回ります。

 2年前の衆院選も、自民党にとっては極めて有利な状況の下での選挙となりました。衆議院解散前後に野党第一党の民進党が事実上分裂して希望の党と立憲民主党が結成され、野党勢力が分断されたからです。
 自民党は小選挙区で218議席(追加公認となった3人を含む)、比例代表で66議席の選挙前と同じ284議席を獲得しました。他方で、公明党は9年ぶりに小選挙区で落選し88議席、比例代表も得票を減らして21議席の計29議席にとどまりました。
 野党共闘は共産党の立候補取り下げという自己犠牲的な対応によって辛うじて維持されましたが、十分に機能しませんでした。ほとんどオウンゴールともいえるような野党の側の失敗によって自民党が助けられた形です。

 3年前の参院選と2年前の衆院選の二つの選挙の結果は、大きな教訓を示しています。3年前の参院選と同様に1人区での野党共闘を実現して勝利すれば、与党を過半数割れに追い込むことは可能だということであり、2年前の衆院選のような野党の分断を避けて共闘すれば自民党を敗北させることができるということです。
 もしダブルになれば、参院選1人区と衆院選小選挙区での野党共闘が必要になります。どちらも与党との間で1対1の構図を作ることが課題になり、そのために譲り合う選挙区の数も膨大になって共闘に向けての話し合いがやりやすくなるという要素も生まれてきます。
 すでに、参院選1人区での共闘実現に向けての調整が本格化し、ほぼ全選挙区での統一候補の擁立に目途が立ちつつあります。この勢いを維持することができれば、衆院選小選挙区での統一候補擁立に向けての協議も難しくはないでしょう。

 もしダブルということになれば、安倍首相は10%への消費税再増税を先延ばしするかもしれないという観測があります。再増税の延期は大歓迎ですが、それが与党にとって有利になるとは限りません。
 再増税の延期は日本経済が悪化しており景気に大きな影響が出ることを認めることになるからです。つまり、安倍内閣の最大の旗印であった「アベノミクス」の失敗を天下に公言するようなものです。
 しかも、10%への増税の準備はすでに始まっており、そのための景気対策を組み込んだ今年度予算も可決されています。増税の影響緩和のためプレミアム商品券やカード決済による5%のポイント還元の予算、消費増税を財源とした幼保無償化や大学無償化などはどうなるのでしょうか。

 参院選に向けて安倍首相は改憲も争点として真正面から提起すると言われています。これも逆効果になる可能性が少なくありません。
 安倍首相の下での改憲には反対する世論の方が多数です。保守勢力内でも改憲に反対する人びともいますから、国政選挙での改憲の争点化は野党ではなく与党を分断する可能性があり、無党派層の反発を招くかもしれません。
 安倍首相がダブルを狙い、消費再増税の延期や改憲の争点化を打ち出そうと考えていても、それが選挙にプラスになるとは限りません。裏目に出るリスクの方が大きいのではないでしょうか。

 安倍首相が消費増税を先送りし、改憲を前面に打ち出してダブルを狙っている可能性は大いにあります。しかし、そうだとしても恐れる必要はありません。
 もしそうなったら、堂々と受けて立てばいいんです。ダブルで挑んできたら、ダブルで跳ね返す。衆参両院でいっぺんに自民党を敗北させることができれば、手間が省けていいじゃありませんか。


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