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2月28日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

 〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』2月27日付、に掲載されたものです。〕

*2月27日付巻頭特集「「真摯に受け止める」の軽さ 県民投票で分った首相の正体」
 「本土のメディアは上から目線で、まるで沖縄がゴネているかのように世論を誘導しています。菅官房長官は県民投票の告示日に、どんな結果が出ても工事は進めると言い放ちましたが、それをメディアは淡々と伝えていた。何をやってもムダだと国民を諦めさせる安倍政権の悪辣なやり方をメディアがバックアップしているのです。自民党や御用メディアは、県民投票で辺野古に反対したのは有権者の37%に過ぎないから正当性がないような論調を垂れ流していますが、それを言うなら、自民党は投票率が53.68%だった17年の総選挙で、小選挙区の得票率が48.2%だった。これは有権者全体の25%に過ぎません。国政選挙並みの投票率で、反対37%という沖縄の声の方が、よほど強い正当性があるというものです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 「真摯に向き合う気もないのに、形だけのコメントで済ませようとする。そういう不誠実さが、国民の反発を招くのです。しかし、辺野古新設は技術的にも政治的にも無理でしょう。マヨネーズのような軟弱地盤の改良工事が本当にできるかも分からない。民意に基づいて政策遂行するのが民主主義です。安倍首相にとっても、今回の県民投票は撤退の絶好のチャンスのはず。地方自治と民主主義の原則が守られないのであれば、自ら米国の属国だと認めるようなものです」(五十嵐仁氏=前出)


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2月27日(水) 「本土の私たちの責任」は沖縄の民意を無視する冷血ファッショ政権を打倒することだ [沖縄]

 安倍首相も意地になっているのかもしれません。沖縄県民投票の結果が明らかになった翌日も全く変わりなく、普段通りの土砂投入を続けていたのですから。
 「結果を真摯に受け止め」ながらの土砂投入です。「真摯に」無視して民意を一顧だにせず、県民の気持ちなどさらさら考えない冷血ファッショぶりが、見事なまでに示されています。

 県民投票の投票率についていろいろと言う人がいます、52.48%は低すぎるのではないかと。確かに私も低いと思いますし、できれば7割を超えるぐらいであってほしかったと思います。
 しかしだからといって、これは「民意ではない」と言うことはできません。投票率で比べれば、一昨年の総選挙は54%で3年前の参院選挙は55%でした。
 今回の投票率とほとんど変わりません。だからといってこれは「民意ではない」と言えば、国政選挙の正当性が失われてしまいます。

 しかも、国政選挙では投票率の向上が働きかけられ、ボイコットするような政党は存在しません。他方で、今回の選挙で自民党などは事実上のボイコット戦術を取り、水面下では投票率を下げるように動いていました。
 それなのに、これだけの人が投票所に足を運び、過半数以上の人が投票したのです。立派なものではありませんか。
 そもそも、自民党など県民投票に反対し足を引っ張って投票率を下げようとしてきた側が、投票率の低さを理由に「これは民意ではない」などと難癖をつけるというのは「盗人猛々しい」態度だと言わなければなりません。投票率で民意が図られると言うのであれば、それを低めるのではなく高めるために、正々堂々と「賛成」を訴えて投票率を上げるよう協力すべきだったではありませんか。

 投票率は52%で「反対」が72%です。有権者内での比率である絶対得票率は38%でしたが、過半数以下で低いからこれも「民意ではない」とケチをつけている人がいるそうです。
 しかし、県民投票が求めていたのは賛成票が有権者の4分の1を超えることでした。この要件は大きく突破されただけでなく、昨年秋の県知事選で玉城デニー候補が獲得した過去最高得票の39万票も超え43万票に達しています。
 実は、この有権者の4分の1という数字には別の意味もあります。一昨年の総選挙での小選挙区と3年前の参院選での選挙区での自民党の有権者に占める得票割合(絶対得票率)もおよそ25%(4分の1)だったからです。ちなみに、比例代表での自民党の絶対得票率は16~17%にすぎません。

 今回の「反対」票の絶対得票率は38%でしたから、過去2回の国政選挙での自民党の絶対得票率である25%を10ポイント以上も上回っています。それでもなお「民意ではない」というのであれば、自民党の多数議席獲得や議会多数派の形成も「民意ではない」ということになり正当性を失ってしまいます。
 絶対得票率25%で成立した安倍政権が、絶対得票率38%で示された基地建設「反対」の民意を無視しているのです。これをファッショと言わずして、何と言ったらよいのでしょうか。
 これほど明確な形で示された県民の悲願を全く顧みることなく、瞬時も休まずに土砂投入をすすめている安倍首相の冷酷さには、怒りを越えて憎しみさえ感じてしまいます。何という冷血漢なのでしょうか。

 「本土の私たちの責任」は、このような冷血ファッショ政権を生み出してしまったことにあります。その責任を取らなければなりません。
 辺野古の新基地建設の問題を沖縄だけの問題としないために、地方自治を尊重し県民の悲願と叫びをまともに受け取ることのできる民主的な政権に交代させることが必要です。安倍内閣は支持できないという国民の声を高め、あらゆる選挙で安倍首相を断罪し、この政権を倒さなければなりません。
 県民投票に対する安倍首相の対応によって、この政権を打倒する以外に辺野古での土砂投入をストップさせる道のないことが明らかになりました。投票結果に法的な拘束力がなくても政治的な拘束力があるということを安倍首相に知らしめること――これこそが「本土の私たちの責任」なのではないでしょうか。

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2月25日(月) 辺野古での新基地建設をめぐる土砂投入に「ノー」の審判を下した沖縄県民投票 [沖縄]

 沖縄・辺野古での新基地建設をめぐる県民投票が実施され、その結果が出ました。明確な「ノー」の審判が下され、もうこれ以上の基地はいらないという県民の断固とした決意が示されました。

投票結果は以下のようになっています。
 投票資格者数 1153591人
 投票者数 605394人
 投票率 52.48%

 反対 434273票(72.2%)
 賛成 114933票(19.1%)
 どちらでもない 52682票(8.8%)

 反対票は、昨年秋の県知事選で玉城デニー候補が獲得した得票数(396632票)を大幅に上回りました。基地建設「ノー」という県民の意思は、言い逃れできないほど明確に示されたと言えるでしょう。
 「反対」は投票資格者総数の4分の1に達しましたので、県民投票条例に基づいて玉城デニー知事には結果の尊重義務が生じ、知事は土砂投入に「反対」だという投票結果を安倍首相とトランプ大統領に通知することになります。投票結果に法的拘束力はありませんが、少なくとも日米両政府が民意に基づく政治運営を旨とする民主国家であろうとするのであれば、この投票結果を尊重した対応を行わなければなりません。
 政府は今後も移設工事を進める方針を示していますが、玉城知事は反対多数の結果を受けて政府に移設計画の中止や見直しを迫る考えです。政府は選挙結果を尊重して辺野古での土砂投入を直ちに停止し、沖縄県との話し合いに入るべきでしょう。

 県民投票の結果を無視して土砂投入を続ければ、もはや日本は民主国家とは言えなくなります。民意を無視し地方自治を破壊する独裁国家であると、世界中に宣言するに等しい強権的対応だと言わなければなりません。
 選挙結果には法的な強制力はありませんが、政治的道義的な強制力は極めて大きくなりました。沖縄県民の新基地建設「ノー」、辺野古の美ら海を守れという意思がどれほど強く大きなものであるかが、具体的な数字によって明確に示されたのですから。
 政府が無視するのであれば、さらに強力な形で民意を突きつけていけば良いのです。そのための第2、第3の機会は、4月と7月に訪れます。

 4月には、衆院沖縄3区での補欠選挙が実施され、7月には参院選挙が行われるからです。いずれの選挙でも「オール沖縄」の候補が決まっており、与党候補との一騎打ちが予想されます。
 本土でも、4月には統一地方選があり、7月の参院選は沖縄だけではありません。この二つの選挙で沖縄の民意を尊重し新基地建設をストップせよとの要求を掲げて選挙戦を戦うことが必要です。そうすれば新基地建設の是非をめぐる争点を沖縄だけのものとせず、全国的なものとすることができます。
 民意を示す機会はまだ2回も残されているのです。しかもそのような意思表示の機会は、沖縄だけでなく本土に住む私たちにも与えられているという点が重要です。

 かつて俳優の菅原文太さんは、「弾はまだ一発残っとるがよ」と呼びかけました。2014年11月1日、沖縄県知事選に立候補した翁長雄志候補を励ます集会が那覇市営奥武山野球場で開かれたときのことです。
 このとき菅原さんは集会に飛び入り参加しました。政権と手を結んで沖縄の人々を裏切り、公約を反故にして辺野古を売り渡したと前知事を批判し、『仁義なき戦い』のセリフを借りてこう言ったのです。

 「映画の最後で、『山守さん、弾はまだ残っとるがよ。一発残っとるがよ』というセリフをぶつけた。
 その伝でいくと、『仲井眞さん、弾はまだ一発残っとるがよ』と、ぶつけてやりたい。
 沖縄の風土も、本土の風土も、海も、山も、空気も、風も、すべて国家のものではありません。
 そこに住んでいる人たちのものです。辺野古もしかり! 勝手に他国へ売り飛ばさないでくれ!」

 「仲井眞さん、弾はまだ一発残っとるがよ」と菅原さんは言いました。これに倣って、私も次のように言いたいと思います。
 「安倍さん、弾はまだ二発残っとるがよ」

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2月24日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

 〔以下のコメントは2月24日付の『日刊ゲンダイ』に掲載されたものです。〕

* 巻頭特集「沖縄県民投票 安倍政権はこの圧倒的民意を無視できまい」
 「すでに沖縄県民は、2回の知事選だけでなく、衆院選、参院選と意思表示をするチャンスがあるたびに『辺野古ノー』という民意を示しています。なのに安倍政権は、民意を無視して辺野古の海への土砂投入を強行し、県民に説明もしない。
 ここまでいじめられたら、へこたれてもおかしくない。でも、沖縄県民は諦めず、県民投票を実現させた。しかも、県民投票を実現させるために“賛成”“反対”だけでなく、“どちらでもない”という選択肢を加えることも受け入れています。それほど『辺野古ノー』という民意は強いということです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 「もし、安倍政権が県民投票の結果を無視したら、沖縄だけの問題では済まなくなると思います。これまで安倍政権は散々、沖縄県民を痛めつけてきた。予算を削り、裁判で訴え、県民が米軍被害を訴えても取り合おうとしなかった。今回の県民投票は、安倍政権が追い詰めた結果です。そのうえ、県民投票の結果まで無視したら、さすがに本土の国民だって、おかしいと思いますよ。いくら安倍政権が大手メディアを飼い慣らしても、理不尽な安倍政権に対する怒りは、SNSで拡散され、共有されていくでしょう。タレントのローラさんは、埋め立て中止を呼びかけていた。反安倍のうねりは、全国に広がっていくはずです」(五十嵐仁氏=前出)

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2月23日(土) これ以上の基地建設を許さず辺野古の美ら海を守るために県民投票に行って「反対に〇を」付けよう [沖縄]

 いよいよ明日、沖縄の辺野古での土砂埋め立てへの賛否を問う県民投票が実施されます。沖縄の皆さんにはぜひ投票所に足を運び、これ以上の基地建設を許さず辺野古の美ら海を守るために「反対に〇を」書いていただきたいと思います。

 今回の県民投票の一つの争点は投票率にあります。投票率を過半数以下にとどめることで、県民の意思表明の価値を下げようとしているからです。
 自民党も公明党も、表面的には「賛成」を訴えるのではなく、「自主投票」としています。投票のボイコットも表向きは呼びかけていません。「音なしの構え」で大人しくしています。
 それは下手に騒いで県民の関心を高め、投票率を上げるのを避けようとしているからです。声高にボイコットを叫んで県民の反発を受けたくないという思惑も働いているにちがいありません。

 もう一つの争点は、投じられた票の中で「反対」がどれだけの比率を占めるかということにあります。投票率が5割を超え、その中での「反対」が5割を超えれば、有権者全体の中での比率は4分の1を上回ることになります。
 今回の県民投票条例では、有権者の4分の1を超えれば県知事はその見解を日米両政府に通告することが義務づけられています。「反対」がこれだけの比率を上回れば、新基地建設反対を玉城知事は日米両政府に通告し、その後の反対運動の先頭に立つことができます。
 逆に、「賛成」や「どちらでもない」が多数になった場合、基地建設反対に向けての知事の取り組みにストップがかけられることになるでしょう。選択肢が3つあっても、「賛成」と「どちらでもない」という選択は「新基地建設に反対ではない」という意味では事実上、同じだということに注意する必要があります。

 すでに期日前投票を済ませた方も多いとは思いますが、まだの方は明日の投票日に投票所に出かけて行って、県民としての権利を行使していただきたいと思います。そして、県民投票を主導しハンガーストライキで5市の投票参加を訴えた元山仁士郎さん、ホワイトハウスへの請願書名で「援護射撃」をしたロブ・カジワラさんの思いをしっかりと受け止め、翁長前知事の遺志を継いで反対運動の先頭に立っている玉城デニー知事を強力にバックアップするために、投票所では「反対に〇を」記入していただきたいと思います。

 自民党や公明党が県民の反発を恐れて表立った行動を控えているのは、さらなる選挙が控えているからです。4月には統一地方選があり、同時に沖縄3区の衆院補選も行われ、7月には参院選も実施されます。
 これらの選挙に悪い影響を与えたくないという配慮が働き、できるだけ静かにしていようというのでしょう。しかし、今回の県民投票の結果が、その後の選挙に大きな影響を与えることは避けられません。
 県民投票で「反対」の意思を明確にすることが必要です。菅官房長官は結果のいかんにかかわらず基地建設を進めると言っていますが、圧倒的な数で「反対」が示されればそのような居直りや無視は不可能になります。

 よしんば無視され土砂投入が強行され続けても、その後の選挙で思い知らせてやればよいのです。審判の機会は県民投票だけではないというところに、今回の選挙の大きな特徴があります。
 県民投票での圧倒的な「反対」表明は第1ラウンドにすぎないのです。この結果を尊重させるための闘いの場は、統一地方選、衆院補選、参院選と続き、沖縄だけでなく全国へと広がることになります。
 もし安倍政権が沖縄の声を無視しようとするのであれば、引き続くこれらの選挙で全国から沖縄の声に唱和していけばよいのです。引き続く選挙でも、沖縄の民意を尊重せよ、新基地は建設するなとの声を大きくし、安倍政権を追い込んでいくことが必要です。

 そのためのスタートが、明日の県民投票にほかなりません。それは安倍政権を打倒し、基地のない沖縄を実現するスタートの日でもあります。
 すでに12日のブログでも書いたように、明日は私の68番目の誕生日に当たります。県民投票の圧倒的な成功によって新しい沖縄が誕生した日として、大きな喜びをもってこの誕生日を祝いたいと思っています。


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2月21日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』に掲載されたものです。〕

*2月14日付巻頭特集「沖縄県民投票が象徴 この国の“形だけ”独立と民主主義」
 「米朝の緊張は緩和し、ロシアからも攻撃転用を疑われる中、イージス・アショア導入の意義は薄れています。23年に運用開始を目指していますが、米国からの納入時期は目標に過ぎず、配備はさらに遅れる公算が高い。その間の国際情勢次第で、日本だけが緊張緩和の流れに逆行することになりかねません。イージス・アショアの配備がロシアや中国を刺激し、本土が狙われる危険も増す。もはや無用の長物です」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 「かくなるうえは、全国の人々が沖縄の痛みを自分のことと捉え、県民投票を大いに盛り上げるしかありません。海外メディアの注目を集めるほど、不平等な主権侵害の実情を高らかに訴える。米国は曲がりなりにも民主主義国で、民意に支持されなければ軍隊は外国に駐留できないことを理解している。民族主義者を自称する人ほど、エセ保守首相が黙認する屈辱的状況を、米国に民意として突きつけて欲しい」(五十嵐仁氏=前出)

*2月16日付巻頭特集「この政権は何でもやる 統計偽装は国家的犯罪の疑惑濃厚」
 「政府が発表する統計は、公正で正しいものだと信じられてきました。だから、それを基に議会審議や政策立案が行われるのに、今や国家の土台がヒビ割れて、大きな亀裂が入っている状態です。公文書も統計も信じられない国なんて、国際社会からも信用されません。保身と功名心のために国家の基幹を歪め、政府の信用を失ったことは、安倍政権の最大の罪だと思う。国家的犯罪ですよ。徹底追及が必要です」(政治学者・五十嵐仁氏)

*2月21日付巻頭特集「トランプ隷従で沖縄の民意無視 安倍政権と日米同盟の正体」
 「トランプ大統領はノーベル賞に値せず、人格的にも信頼できないと世界中の多くが思っている。そんな人に安倍首相は利用された。情けない限りです。トランプ大統領の顔色をうかがうばかりで、自主性がない。日本が米国の属国、植民地であることを世界に示したようなものです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 「沖縄県民の気持ちを逆なでするだけでなく、日本が民主主義国家ではないことを宣言しているようなものです。安倍首相は自分が矛盾した行動を取っていることを分かっているのか。『日本周辺の安全保障環境が厳しくなっている』と言って米軍基地を受け入れ、沖縄の新基地建設を進める一方で、『日本に対する脅威を減らしてくれたから』と、トランプ大統領をノーベル平和賞に推薦しているのですから、メチャクチャです」(五十嵐仁氏=前出)

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2月19日(火) 県民投票支援のための沖縄訪問から帰ってきた [沖縄]

 一昨日の午前中、県民投票を支援するために訪問していた沖縄から帰ってきました。13日から4泊5日の沖縄訪問でした。
 那覇市の各所に「2.24辺野古県民投票 反対に〇を」という赤い幟がはためいていました。新基地建設反対県民投票連絡会の宣伝カーで訴えて回りましたが、「もうこれ以上の米軍基地はいらない」という沖縄県民の意志をキッパリと、安倍政権が言い逃れできないような形で表明していただきたいと思います。

 昨日発表された共同通信・沖縄タイムス・琉球新報共同の世論調査では、94.0%の人が投票に行くと回答しています。そのうち、新基地建設に「反対」が67.6%、「賛成」は15.8%、「どちらでもない」は13.1%だそうです。
 私が沖縄を訪問した翌14日に県民投票が告示され、15日からは期日前投票も始まりました。出足は好調で県知事選の時の2倍だと報じられています。
 もし、報道されている世論調査通りになれば、新基地建設反対が有権者の過半数を上回ります。投票率を高め圧倒的な民意によって、今度こそ辺野古での新基地建設を断念に追い込みたいものです。

 先の調査では「政府は世論調査を尊重すべきだ」との回答が86.3%に上りました。民意を確かめるための投票なのですから、尊重すべきなのは当然です。
 しかし、14日の記者会見で菅義偉官房長官は「どういう結果でも移設を進めるか」との問いに「基本的にはそういう考えだ」と述べ、県民投票の結果にかかわらず辺野古移設を進める考えを示しました。県民を馬鹿にした対応であり、暴言と言わなければなりません。
 選挙は民意を問うものであり、明らかにされた民意に基づいて政策の立案や遂行がなされるのが民主主義というものです。菅官房長官の発言は、このような民主主義を守らない、無視するということを公言したものにほかなりません。

 今回の県民投票条例では、投票資格者数(約116万人)の4分の1(約29万人)を超えた場合、知事はその結果を尊重して行動しなければなりません。「反対」が4分の1を超えて最多となれば、超軟弱地盤によって必要となる設計変更を拒否する知事の立場は強まり、日米両政府に対して建設中止を求める力も強くなります。
 しかし、投票率が低くて「反対」が4分の1以下になったり、「どちらでもない」が多数になったりすれば、知事の立場は弱まります。選挙結果が無視されたり、建設反対の取り組みにストップがかかったりする可能性が出てきます。
 県民投票の焦点は、投票率を上げて「反対」票が有権者の4分の1である29万票を超えることにあります。できれば、「反対」が有権者の過半数を超え、無視したりケチをつけたりすることのできないような結果を示していただきたいものです。

 以前書いた「3択の罠」によって「反対」を減らしたり、その比重を低めたりすることが狙われてきました。「反対」の側からすれば、不利な条件の下での闘いを強いられているということになります。
 しかし、「どちらでもない」という選択肢を入れたことで、「賛成」の側も投票結果にケチをつけることができなくなりました。不利な条件の下で勝ってこそ、本当の勝利だ言えるのではないでしょうか。
 安倍政権が言い逃れたり無視したりすることのできないような明確な審判を下していただきたいと思います。県民を馬鹿にするな、民の声を聴け、民主主義を守れという沖縄の叫びを突きつけることによって。

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2月12日(火) 沖縄・辺野古での新基地をめぐる県民投票でキッパリとした「ノー」の審判を [沖縄]

 明日から17日まで沖縄に行きます。辺野古での新基地建設をめぐる県民投票を支援するためです。
 全国革新懇と沖縄革新懇が運用する宣伝カーに弁士として乗り込み、全力で訴えてくるつもりです。「反対に〇」を付け、新基地建設に対してキッパリとした「ノー」を突きつけようではないかと。

 新しい基地の建設は普天間飛行場の返還のためだとされています。代わりに基地を作ってくれなければ、世界一危険だと言われている普天間飛行場を返すわけにはいかないと。
 しかし、そもそも普天間飛行場は沖縄戦に際して土地を強奪し、銃剣とブルドーザーで住民を追い立てて作ったものです。本来であれば「悪うございました」と、今すぐ熨斗を付けて返すべきものではありませんか。
 新しい基地を作ってくれなければ返さないというのは、「盗人猛々しい態度」だと言うしかありません。これに唯々諾々と従っている日本政府は「盗人に追い銭」とも言うべき誠に情けない対応だと言わなければなりません。

 それでも、日本の安全と抑止力のために沖縄の基地は必要だと思っている人がおられるかもしれません。しかし、沖縄に駐留している米軍は「殴り込み部隊」の海兵隊で、「日本を守るため」の軍隊ではありません。
 基本的には朝鮮半島有事に際しての後方支援や中国に睨みを利かしながら中東への出撃基地としての役割を担ってきました。しかし、これらの役割も、もはや必要なくなりつつあります。
 米朝首脳会談と南北首脳会談によって朝鮮半島情勢は急変して緊張緩和が進み、シリアやアフガニスタンなどの中東から米軍は撤退を始めており、日本と中国との関係も改善と友好促進の方向に舵を切りました。沖縄での米軍基地の存在は(たとえあったとしても)その歴史的な役割を終えたのであり、もはや沖縄に基地を置かなければならない安全保障上の根拠は存在しません。

 辺野古での新しい基地は土壌も軟弱、存在根拠も軟弱なのです。そんな基地など辺野古はもとより沖縄のどこにもいらないということを、沖縄に住む人々の意思として明確に示すことが今回の県民投票の意義です。
 一方で有権者の4分の1以上の多数で示された結果に基づいて県知事は政府と交渉することが義務付けられ、他方で政府は結果がどうあっても基地建設を推進する意向を示しています。新基地建設に反対して県知事に交渉させるためにも、それを尊重させるためにも、辺野古での基地建設に反対だという意思をキッパリと示す必要があります。
 そのためには投票率を上げ、投じられた票の中身でも「反対」が大多数にならなければなりません。沖縄の有権者の過半数以上の反対がはっきりと示されれば、辺野古での基地建設をストップさせる大きな政治力を発揮することができるでしょう。

 決戦の時が近づいてきました。日米両政府による理不尽な押し付けを止めさせるために、及ばずながら私も力を尽くす所存です。
 県民投票が実施される2月24日は、奇しくも私の誕生日で68歳を迎えます。その日を、新しい沖縄と日本が誕生する新生の日として迎えたいものです。

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2月10日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

 〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』に掲載されたものです。〕

*2月8日付巻頭特集「国民も呆れる異常国会 “さらし者”の「アベ友」無能大臣」
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
 「野党からアベノミクス偽装と批判されているのだから、根拠の数値を示して正々堂々と反論すればいい。そうしないのは、数値の正確さを含め て何かやましいことがあるからでしょう。統計不正は単なるデータミスの問題ではなく、政策にも直結する重要な問題。このまま幕引きさせてはいけません」

*2月9日付巻頭特集「麻生大臣以下“類は友を呼ぶ”上から目線 安倍内閣の共通項」
 「そもそも、子どもを産むか産まないか、どんな家庭を築くか、すべて個人の自由のはずです。政治家が口を挟む問題じゃないでしょう。貧困など、経済的な問題から2人目を諦めざるを得ない女性も多い。保育園が足りず、子育てをしながら働ける環境も整っていない。
 本来、政治家は安心して子どもを産める環境を整えることが役割なのに、対策を怠った揚げ句、少子化の責任を女性に押しつけているのだから最悪です」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 「人間、誰だって病気になるし、失敗もします。でも、苦労知らずの麻生大臣は、自分が弱者や少数派になるとは夢にも思っていないのでしょう。一番の問題は、庶民の気持ちが分からないことではなく、分かろうとしないことです」(五十嵐仁氏=前出)


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2月9日(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

 〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』に掲載されたものです。〕

*2月4日付記事「安倍政権“賃金偽装”追及に白旗 火消しへ自信という勘違い」
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。
 「統計不正発覚によって、皮肉にもアベノミクスの失敗が明らかになりました。景気回復の実感がない国民の方が政府発表よりも正しかったことが判明し、安倍首相は追い込まれているのではないか。その証拠に、野党が国民の実感に近い実質賃金のマイナスについて質問しても、名目賃金や雇用情勢などを引き合いに出して、まともに答えようとしません。政府は『いざなみ景気超え』を強調していますが、国民は『いったいどこの国の話だ』と思っているのではないでしょうか」

*2月6日付巻頭特集「大甘の茶番劇 大マスコミと自民党の「統計不正」追及」
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
 「統計不正問題が長引けば、4月の統一地方選、7月の参院選に影響する。官邸は責任をすべて厚労省に押し付け、トカゲの尻尾切りで逃げ切ろうとしているのでしょう。ゴマカす、ウソをつく、改ざんする、隠すは安倍政権の常套手段です。疑惑の核心を握る人物を国会審議の場に出さないのは、モリカケ問題から一貫している。森友問題で安倍首相は〈私がお答えする〉と言い張って昭恵夫人を隠し、加計問題では“腹心の友”と呼ぶ加計孝太郎理事長を民間人だからと隠した。厚労官僚の大西氏を隠すには、更迭という手段を選んだということなのでしょう」


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