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4月11日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメントと若干の補足

 〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』4月9日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「モリカケに続く3度目の正直 国民は「忖度」で騙されない」
 「塚田副大臣が発言した通り、安倍首相の地元山口県と、麻生副総理の地元福岡県をつなぐ“下関北九州道路”は、2019年度から国直轄の調査に引き上げられ、4000万円の予算が計上されています。さらに、昨年12月、副大臣室で吉田幹事長と面会したことも判明している。塚田さんは事実を口にしたのだと思います」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)

 「どうして安倍政権の6年間で、これほど“忖度政治”が進んでしまったのか。理由は、安倍首相の利益を図るために忖度すれば、たとえ不正なことに手を染めても優遇され、出世できるからです。典型が財務省の理財局長だった佐川宣寿氏です。国会で嘘をつき、公文書を改ざんまでしたのに、国税庁長官まで上り詰めた。国家権力が働いたのか、逮捕もされず、起訴もされなかった。恐らく、多くの官僚と政治家が、最高権力者に忖度すれば、出世もでき、身も安泰だと考えているはずです。逆に、忖度しなかった文科事務次官だった前川喜平さんは弾圧されてしまった。政治家も役人も、国民ではなくトップの顔色しか見ていない。この国の政治行政は、根腐れしはじめていると思います」(五十嵐仁氏=前出)

 以上のコメントについて、若干補足させていただきます。
 「忖度し、嘘をついたと嘘を言い」というのが、ことの真実だったのではないでしょうか。今の安倍政権では、本当のことを言えば冷遇されたり切り捨てられたりし、嘘を言えば優遇されたりかばわれたりします。
 森友学園疑惑での佐川さんは嘘を言って優遇され、加計学園疑惑での前川さんは「実際にあったことを無かったことにはできない」と真実を述べたために冷遇されました。塚田さんも本当のことを漏らしてしまったために、「トカゲの尻尾」として切り捨てられたのです。
 塚田さんは「事実ではなかった」と弁解しましたが、その弁解の方が「事実ではなかった」のです。塚田さんの述べたことが事実だったということが、次第に明らかになってきました。

 塚田前国土交通副大臣が「忖度した」と発言した下関北九州道路事業をめぐって、安倍首相は昨年10月25日、自民党の吉田博美参院幹事長と大家敏志参院議員らに「早期建設に向けた活動をしっかりと取り組むように」と述べていたことが分かりました。この事実を大家さんが自分のフェイスブックに記載していたからです。
 これによると、大家さんは吉田さんとともに首相官邸で安倍首相と会い、同道路に関する「整備促進を図る参院議員の会」を設立する方針を報告しています。安倍さんの発言があったのは、この時です。
 国民民主党の山井和則国対委員長代行は記者会見で「忖度という以前に、『首相が指示したから』ということで非常に問題だ。首相案件である可能性が非常に高い」と指摘しました。この時の安倍首相の指示に基づいて吉田さんなどが塚田さんに要請し、塚田さんなどが「早期建設に向けた活動」に取り組んだということでしょう。

 大塚さんは吉田さんが会長を務める下北道路の「整備促進を図る参議院議員の会」の幹事長で、昨年12月9日に北九州市で開いた政経フォーラムで「安倍総理と麻生副総理の地元なので2人がやるとぐちゃぐちゃ言われる」と述べていたことも分かっており、「吉田参院幹事長を引っ張り出して『下北道路は政治生命をかけてやる』と言わしめ、国の事業に採択される寸前のところまで来ている」とも述べています。その直後の12月20日、大塚さんは吉田参院幹事長とともに、国土交通副大臣だった塚田さんに要請活動を行いました。
 国交省が公表したこの時の面会記録によれば、吉田さんも「総理、副総理と言うと国交省もやりにくいだろう」と述べたことが判明しています。安倍首相の指示を受けた大家さんも吉田さんも、安倍さんや麻生さんの立場を忖度して同じようなことを言っていたのです。
 この後になって、国交省が道路建設計画を国の直轄事業に引き上げ、調査費を付けたというのが事実の経過でした。このような経過をたどったのはなぜか、なぜこの事業だけが復活したのかが、今後究明されなければなりません。

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