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12月12日(水) 臨時国会と安倍改憲阻止の展望と課題(その4) [論攷]

 〔以下の論攷は、北海道憲法改悪反対共同センター学習交流集会での講演の記録で、北海道経済研究所発行の『北海道経済』No.592、2018年11月号、に掲載されました。かなり長いので、6回に分けてアップさせていただきます。〕

 3 市民と野党の共闘こそ改憲阻止の力

 安倍首相は、憲法は国の理想を語るものだといっていますけれど、本来憲法というのは権力の行使を縛るもの。権力者があやまった権力行使を行わないように定めたものが憲法なんです。
 安倍首相のようなトンデモナイ権力者が登場して強権的な暴走政治をやろうとしたときに、これを防ぐ防壁、たたかう武器になる、そのようなものが憲法です。こういう憲法の本来のあり方からすれば、いまみなさんが3000万署名にとりくみ安倍9条改憲に反対する行動をとること自体が権力者の暴走を抑える非常に大きな力になる。憲法の趣旨、理念に見合った行動だといっていい。
 そのために必要なのは、力を合わせることです。選挙で力を合わせ、国会でも力を合わせる。すでに選挙での共闘は実績がある。そして通常国会では野党共闘が積み重ねられてきた。合同ヒアリングが118回、院内集会が8回、共同提出法案が原発ゼロ基本法案など20本。こういうかたちで野党間の共同行動、政策的一致が拡大してきている。憲法を守るだけではなく、このような政策の実現に向けてわれわれは力を尽くしていかなきゃならない。来るべき国民連合の政府、あるいは野党連合の政府の、これは下準備だといっていいのではないか。
 「オール沖縄」が選挙共闘の出発点であったわけです。一時危なかったんですね、「オール沖縄」も。これを何とか立て直し、さらにバージョンアップしたのが沖縄県知事選挙でした、突然、実施されることになりましたけれども、「オール沖縄」が大きな力を発揮した。私も9月21日から24日まで選挙の応援に行きました。やあ、すごかったですね。暑いのなんの(笑い)。南国の太陽がじりじりと照り付けてくるんですね。
 感動的だったのが9月22日の8000人集まった集会で、翁長樹子さんが本当に心を揺さぶるような演説をされたんです。聞いている人の琴線に響く、心を揺さぶるような話をした。
 翌日の23日、沖縄県庁の前に小泉進次郎氏が来るというんで話を聞きに行ったんです。佐喜真候補の話も。そしたら沖縄の県民所得は全国最低だ、100万円上げるとか。携帯電話の接続料を4割下げるとか、金の話ばっかりです。翁長さんは「琴線」に触れる話をした。小泉進次郎は「金銭」の話ばっかり(笑い)。命と金のたたかいだったんです。命が勝ったということです。
 だいたい携帯電話4割下げるって、県知事の権限にかかわりないじゃないですか。玉城デニーさんが当選したのに、NTTドコモは4割下げるといったんです(笑い)。デニーさんが当選したから携帯電話接続料が2割から4割下がる。よかったねえと、こういう話になっちゃうんですね。(笑い)
 保守の2割、公明党支持者の3割、無党派の7割が玉城デニーさんに入れた。道理を尽くして、本気で共闘してたたかえば、保守の一部からも支持が得られる。無党派の大半の人たちから支持してもらえる。まさにこれが教訓だといっていいんじゃないか。
 「活路は共闘にあり」ということです。共闘すれば勝てる。これを何度も何度も言っているんですが、なかなか難しい。だって政党が違うということは理念や政策が違う。だから別の政党なんです。いっしょにやるというのは難しい。ただし、一致するところが全然ないかというと、そんなこともない。戦争法反対、一致できるじゃないですか、安倍暴走に反対する、阻止するというのも。
 行き先はバラバラだ、札幌から東京に行こうという人もいるし、京都に行こうという人もいる、大阪まで行きたいという人もいる。だけど、さしあたり東京までならいっしょに行ける。いっしょに行けばいいじゃないですか。しかも、力を合わせていっしょに行こうとしなければ、東京にまでも行けない。
 選挙の結果をみますと、総選挙、参議院選挙でも、自民党の選挙区での得票率というのは有権者全体のだいたい4分の1です、25%。比例代表だって16%から17%ぐらい。ほかの4分の1は野党の方に入っている。けれど野党はバラバラだから漁夫の利を得るんです、自民党は。小選挙区だったら1%でも多ければ当選しちゃうんだから。そうでしょう。そういう変な選挙制度なんです。この変な選挙制度のからくりに助けられている。
 じゃあ、あとの半分はどうしたんだ。半分は投票に行かない。投票率は50%ちょっとでしょう。有権者の半分ぐらいはあきらめちゃっている。どうせ行ったって自民党、与党が勝つに決まっていると思いこんでいる。だから行かない。この人たちが投票場に足を運んで野党に入れれば、野党が受け皿として1つにまとまって自民党、与党に対抗できれば勝つことができる。
 これは2年前の参議院1人区、あるいは去年の総選挙で実証されています。危なかったですね、去年の総選挙は。野党がバラバラになっちゃった。小池百合子東京都知事が「希望の党」という絶望するような(笑い)新しい政党を立ち上げ、前原さんがこれに合流しようと、民進党解党ですよ。ひどい話じゃありませんか。
 東京じゃあ、小池さんのことを、あの人のシンボルカラーは緑だから、「緑のたぬき」と呼んでいるんです(笑い)。前原さんはこのたぬきに化かされちゃった。それで総選挙は「小池にはまってさあ大変」(笑い)と。だけど、そういう大変な状況の中でも「野党は共闘」という声に押されて立憲民主党ができた。これに共産党が、献身的な「候補者Xの献身」というやつですね。それぞれの選挙区で自主的に立候補を取りやめるという。これがなかったら大変なことになっていたと思うんです。おかげで立憲勢力、野党勢力はそれなりの成績を収めることができた。これは1つにまとまったからですよ。だから今度だってまとまれば勝てる。いつだって勝てるんです、まとまりさえすれば。
 だから、今度は「枝野立て」じゃなくて「枝野組め」ですよ。こういう声をみなさんのなかから、市民の側からそういう声を出していかないと、政党だけの話ではうまくいかない。どこだって自分のところで候補者を立てたいと思っているわけですから。お互いに譲りなさいということを、そういうプレッシャーをぜひみなさんの側から出していっていただきたいものだと思います。
 安倍首相の弱点は、会期が短く難問山積、最後の任期でレームダック。もう後釜をねらって動き出していますからね。次は俺だと。石破さんなんかは早く倒れろと思っているんじゃないでしょうかね。手ぐすね引いて待っている。岸田さんは早速福井で後援会をつくった。
 次はない。3選して任期3年。人気があってもなくても(笑い)いちおう3年はやるということになっているわけです。でも人気がなかったら、せいぜい次の参議院選挙まででしょうね。その前に、安倍さんなら危ない、選挙の応援に来てほしくないというような声が地方で大きくなれば「安倍おろし」が始まるかもしれません。
 モリだ、カケだ、ソバ屋じゃないかという話がありましたけど、これから寒くなりますけどおろしそば、「安倍おろしそば」(笑い)。注文が来るかもしれない。これはわかりませんが、臨時国会での野党の攻勢いかんということになるだろうと思います。
 憲法99条には「国民」という言葉は入っていない。「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」とある。大臣、国会議員、公務員は憲法を尊重し擁護する義務を負っている。しかも安倍さんは国務大臣のトップじゃないですか。国会議員でもあり、公務員でもある。三拍子そろった尊重擁護義務を負っている人が改憲を呼びかけている。
 「権力者はライオンで、憲法は檻だ」と、最近そういう例えが言われますけれども、安倍首相というライオンは、二重三重の檻に入っていなきゃならない人なんです。その人が檻を破ろうと、国民に呼びかけている、国会議員に呼びかけている。「憲法を変えるのが国会議員の責務だ」と。バカなことをいっちゃいけない。憲法を尊重し、擁護するのが国会議員の責務じゃありませんか。
 安倍さん、あなたは憲法99条を読んでいるのかと言いたくなります。ボツダム宣言もつまびらかに読んでいない人ですから(笑い)、憲法99条を読んでいるかどうか、わかりませんね、この人は。

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