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10月14日(日) 6年間の安倍外交がもたらした国際社会における日本の孤立 [国際]

 外交は経済と並んで安倍首相の強みだと言われてきました。しかし、アベノミクスとともに、安倍外交も破たんし漂流を始めたようです。

 その外交で、これほど日本はのけ者にされているのかと思わせるような事態がまたもや生まれました。「またもや」というのは、5月24日に北朝鮮がプンゲリ(豊渓里)の核実験場を爆破して公開したとき、6カ国協議に参加している国の中で日本のメディアだけが除外され、代わりにイギリスの記者が招待されていたからです。
 今回も、日本は除外されました。モスクワからのロイター通信の報道によれば、「ロシア外務省は10日、朝鮮半島の緊張緩和のため、米国と韓国を交えた5カ国協議が必要だとの認識でロシア、中国、北朝鮮が一致したことを明らかにした」そうですから。
 「ロシア、北朝鮮、中国の外務次官が9日にモスクワで会談し、関係正常化のため5カ国協議に支持を表明した」というのです。ということは、6カ国協議に参加している国では日本だけが除外されたことになります。

 同盟国のアメリカとの関係でも、暗雲が漂い始めています。日米貿易戦争の始まりです。
 すでに明らかになっているように、安倍首相はこれまで受け入れないと言い続けていた2国間交渉を呑まされてしまいました。これはTAGであって物品だけの交渉だから、サービスなどを含むFTAではないと言い訳していますが、安倍首相の国会答弁につじつまを合わせるための真っ赤な嘘です。
 現に、ムニューシン米財務長官は13日、日本との新たな通商交渉で、為替介入をはじめとする意図的な通貨安誘導を阻止する「為替条項」の導入を要求すると表明したではありませんか。「物品」だけの交渉ではない新たな「火種」の登場であり、このような「攻勢」は今後も強まるにちがいありません。

 ロシアとの関係も予断を許さないものになっています。これまで安倍首相はプーチン大統領と22回も首脳会談を行い、自分の選挙区に招いて温泉に入るなどの「おもてなし」をして個人的な関係を築いてきましたが、北方領土問題を解決する点では何の役にも立っていません。
 かえって経済開発のお手伝いをさせられ、ロシアの実効支配を強めてしまっています。さらに、最近目立つのは軍事力の強化です。米ソ冷戦終結後、ロシアは「北方領土」の軍事力を大幅に削減しまたしたが、クリミア半島の併合やウクライナ問題でアメリカとの対立が激化したため、最近になって軍事力を再び強化し、日本との戦争を想定した作戦計画をたてて演習を行っているからです。
 外務省によれば、ロシア政府から10日から今月13日までの予定で、北方領土の択捉島の近海でロシア軍が射撃訓練を行うと日本側に通知があり、これに対して外交ルートを通じて抗議したところ、ロシア外務省は声明を発表し「われわれは国防能力を向上させる手段も含め、自国の領土であらゆる活動を行う権利がある」と主張したうえで、日本側の抗議について「2国間の前向きな雰囲気を作り出さないばかりか損ないかねないものだ。生じた懸念については儀式のような抗議ではなくすでにある政府間対話の枠組みを通して解決すべきだ」と反発したといいます。慌てた外務省は年内に2回も安倍首相とプーチン大統領との首脳会談を開いて事態を打開しようと躍起になっています。

 こうして、窮地に陥った安倍首相が助けを求めようとしているのが中国です。25日から北京を訪問して習近平国家主席との首脳会談を行うことが予定されています。
 このような形で友好関係が回復され、日中関係が改善されるのは結構な話です。しかし、これまでの中国敵視政策や「中国包囲網の形成」政策との整合性をどのようにして取るつもりなのでしょうか。
 最近でも、東シナ海で海上自衛隊の潜水艦訓練を公開し、米空軍の戦略爆撃機と航空自衛隊との共同訓練が行われ、離島奪還のための日本版海兵隊と言われる水陸機動団と米軍との初めての日本国内での共同訓練が種子島で実施されました。いずれも「仮想敵国」として想定されているのは中国です。一方で「米中冷戦」の開始とも言われるほど中国敵視を強めているトランプ政権や対中接近への警戒を高めている極右勢力への「言い訳」をしながら、他方で握手の手を差し伸べようとしているところに、安倍外交のジレンマとギクシャクぶりが象徴されていると言っても良いでしょう。

 ときとして、「強み」は「弱み」に転化するものです。「世界同時株安」が懸念される中で、安倍首相は来年10月1日からの消費税の10%への引き上げを表明するそうですが、そうなれば消費は大きな打撃を受け、景気はまたもや悪化し、アベノミクスは最終的に頓挫することになるでしょう。
 トランプ大統領との親密さやプーチン大統領との個人的な関係の構築は、かえって日本を「ノーと言えない」立場に追い込み、外交的交渉力を奪う結果になっています。経済でも外交でも漂流を始めた安倍首相に、もはや政権のかじ取りを任せておくことはできません。

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