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7月6日(月) 「五面楚歌」で不支持率が支持率を上回った安倍内閣 [内閣]

 今日の毎日新聞に、安倍内閣に対する世論調査の結果が報道されています。内閣支持率は5月の前回調査から3ポイン減少して42%、不支持率は7ポイント増加して43%と、第2次安倍内閣発足後、初めて支持と不支持が逆転しました。
 安倍内閣の黄昏が始まったということでしょうか。国民の力で日没を早めて、とっとと地平線の向こうに追い落とさなければなりません。

 これに対して、菅官房長官は記者会見で「国家国民のために必要な政策を的確に説明し成立させ、国民の期待に応えていくのが政権与党、内閣の役割だ」と強調していました。しかし、「国家国民のために不必要な政策をまともに説明することなく成立させようとし、国民の期待に反しているのが政権与党、内閣の実態だ」と言うべきでしょう。
 いくら会期を延長しても、国民の理解が進むはずがありません。平和のために戦争しやすくするとか、日本を防衛するために外国を守るとか、安全を高めるためにリスクは当然だとか、誰が理解できるというのでしょうか。
 どんなに時間をかけても、存立危機事態や重要影響事態、武力攻撃切迫事態などの違いが分かるわけがありません。説明する方だって分かっていないのですから……。

 しかも、安倍政権は「五面楚歌」に陥ることになりました。その結果が、支持率の低下と不支持率の増大です。

 第1に、世論の多数は「戦争法制」に反対しています。毎日新聞の調査では、賛成が29%で反対が58%、今回での成立にも賛成が28%で反対は61%、説明が十分だという回答が10%で不十分だという回答が81%、この法案が憲法違反だと思うが52%で思わないが29%となっています。
 どの回答を見ても、政府・与党に反対する意見が多くなっていることが分かります。しかも、前回調査との比較では、法案への賛成が5ポイント減で反対が5ポイント増と、時間の経過によって賛成ではなく反対が増えました。

 第2に、憲法の専門家や学者の大多数は「違憲だ」としていることはご存知の通りです。憲法審査会の3人の参考人がそろって「違憲だ」と証言しただけでなく、憲法学者の大多数は「違憲だ」との意見を表明しています。
 「合憲だ」という学者は数人しかいません。その人たちも、以前は集団的自衛権を行使できるようにするためには憲法を変えるしかないと言っていました。
 今になって「合憲だ」というのであれば、「それなら、憲法を変える必要はないのか」と、問わなければなりません。解釈で憲法の内容を変えられるというのであれば、何も明文改憲という面倒でリスクのある手続きを取る必要はないでしょうから……。

 第3に、自民党の元幹部や防衛官僚のOBも反対を表明しています。古賀誠、加藤紘一、野中広務、山崎拓などの自民党幹事長OB、防衛庁長官官房長などの旧防衛官僚だった柳沢協二元内閣官房副長官補、外務省国際情報局長や防衛大学校教授を歴任した旧外務官僚の孫崎享さんなどの名前を挙げることができます。
 かつて政府・与党の中枢にいた人々が、このような形で反対を表明することがこれまであったでしょうか。このことは、自民党は変質してしまったということ、もはや保守政党とは言えないほどに右傾化しているということを示しています。

 第4に、内閣法制局長官の経験者も懸念を示しました。第1次安倍内閣での法制局長官だった宮崎礼壱さんや小泉政権での法制局長官だった阪田雅裕さんなどがそうです。安倍首相によって小松一郎さんにすげ替えられ、最高裁判事へと追い出された前内閣法制局長官の山本庸幸さんも記者会見で、憲法9条の解釈変更による集団的自衛権行使の容認について「私自身は難しいと思っている」と述べています。
 現役の横畠さんは「権力の番犬」になってしまったようですが、これらの人々は「憲法の番人」として警告を発していることになります。歴代の内閣法制局長官経験者がいずれも否定的な見解を述べているという事実の重みを、安倍首相はどう考えているのでしょうか。

 第5に、地方議会でも法案に反対や慎重審議などを求める意見書を採択する動きが続いています。6月28日現在で34都道府県の195議会になりました。
 「戦争法案」に反対するデモやパレードも、国会周辺だけでなく地方都市で開催される例が増えています。「戦争法案」に反対する動きが、全国津々浦々の草の根レベルにまで拡大していることを示しています。

 まさに、安倍政権にとっては「五面楚歌」とも言うべき状況になりました。「楚」の「歌」を歌う人々は確実に増え続けています。
 とりわけ最近の特徴は、若い世代での「歌声」の高まりです。SEALDs(Students Emergency Action for Liberal Democracy – s:自由と民主主義のための学生緊急行動)などの学生団体が立ち上がりました。
 高校生の運動も始まっています。若い世代がこのような形で運動に加わってきているところに、新たな希望の光を見出すことができるでしょう。

 政府・与党は会期延長によって「土俵」を広げることができ、「してやったり」と思っているかもしれません。しかし、「土俵」が広がったということは、たたかいの場と期間が拡大したということでもあります。
 この「土俵」を活用して、さらに安倍政権を追い込んでいくことが必要です。もっともっと内閣支持率を低下させ、「五面楚歌」の大合唱を安倍政権の「レクイエム」とすることが今後の獲得目標だということになるでしょう。

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