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8月27日(水) 画期的な原発避難での自殺に対する東電への賠償命令判決 [裁判]

 またしても、東京電力の責任が断罪されました。福島第一原発の事故に関連して自殺した方に対する賠償責任が、裁判で認定されたからです。

 東京電力福島第一原発事故で福島県川俣町の自宅から福島市に避難した妻が自殺したのは東電に責任があるとして、夫ら遺族4人が約9100万円の損害賠償を求めていた訴訟で、福島地裁は東電に対して約4900万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。この夫妻は子供たちと別れて福島市のアパートに避難しましたが、慣れない土地での生活で妻はうつ病などの精神疾患を発症し、一時帰宅した際に自宅の近くで焼身自殺をしたそうです。
 このような精神疾患や自殺に対して、東電に責任があるかどうかが裁判で争われました。東電は個人の問題だとして責任を逃れようとしましたが、判決では明確に東電の責任が認定されています。
 原発事故に絡む自殺をめぐってこのような判決が出たのは初めてになります。関西電力大飯原発3号機、4号機の運転について「原発の運転によって直接的にその人格権が侵害される具体的な危険があるものと認められるから、これらの原告らの請求を認容すべきである」として、差し止めを命じる判決を言い渡した5月21日の福井地裁の判決に匹敵する画期的な判決だと言って良いでしょう。

 原発事故と自殺との因果関係が問題でした。判決は「展望の見えない避難生活への絶望と、生まれ育った地で自ら死を選んだ精神的苦痛は極めて大きい」とし、自殺したのは「避難生活で精神的に追い詰められ、うつ状態になったため」と述べて、この因果関係を明確に認めています。
 それは当然でしょう。原発事故がなければ、この方は故郷を離れての避難を強いられることはなく、見知らぬ土地での避難生活の困難に苦しめられることもなかったのですから。
 事故がなく、それまでと同様の普通の生活を送ることができていたら、精神を病んで自殺するようなことはなかったでしょう。そのような状況に追い込んだのが原発事故であったことは、誰の目にも明らかなことです。

 福井地裁は「原発の運転によって直接的にその人格権が侵害される具体的な危険がある」とし、福島地裁は原発事故によって自殺に追い込まれたことを認めました。これらの判決は、原発が人格権を侵害し、人を自殺に追い込むこともある「凶器」だということを認定したものだと言えるでしょう。
 このような「凶器」は一日も早く廃絶されなければなりません。その再稼働などはとんでもないことであり、それを前提にしたすべての計画は破棄され、そのための作業は直ちに中断されるべきでしょう。
 安倍内閣は原発の再稼働を狙って準備を進めていますが、世論はもとより、司法はそれを許さないでしょう。再稼働を前提にした工事などに費やされる資金はすべて無駄になるのではないでしょうか。

 東電は、今回の福島地裁の判決を真摯に受け止め、上告せず判決に従うべきです。他の同様の裁判でも、判決を待たずに和解に応ずるべきでしょう。
 原発の過酷事故を発生させて周辺の住民に避難生活の苦難を負わせたのは東電の責任です。その原発事故に関連した自殺などの苦難に対する責任逃れは二重の責任回避であり、決して許されることではありません。

 なお、これから9月にかけて、以下のような報告や講演などが予定されています。時間と場所が明記されているものはどなたでも参加できる催しですので、可能な方は足を運んでいただければ幸いです。

8月30日 女性労働問題研究会第29回女性労働セミナー(立教大学、10時~)
9月1日 憲法共同センター学習決起集会(全労連会館、18時半~)
9月7日 三鷹事件65周年記念のつどい(武蔵野市公会堂、13時半~)
9月12日 後藤真左美支援学習会(川崎労働会館、18時半~)
9月14日 江戸川区松島・中央9条の会講演と歌のつどい(グリーンパレス、14時~)
9月16日 労働者教育協会学習会
9月18日 出版労連討論集会
9月26日 全労働青年協総会
9月26日 みんなの新宿をつくる会学習会(東医健保会館、18時半~)
9月28日 長野県母親大会分科会助言者

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