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3月16日(日) 都政からストップ! 安倍「暴走」政治-都知事選挙の結果をどうみるか(その1) [論攷]

〔以下の論攷は、『学習の友』2014年4月号に掲載されたものです。2回に分けてアップします。〕

●過去3番目に低かった投票率、有力四候補の得票は

 新年早々の2月9日、東京都知事選挙が実施されました。猪瀬直樹前知事が医療法人「徳洲会」からの「裏金」五〇〇〇万円受領疑惑の責任を取って辞任したからです。この選挙に立候補を表明したのは一六人でした。そのうち「有力四候補」とされた舛添要一、宇都宮健児、細川護煕、田母神俊雄候補の得票数、相対得票率(投票数に占める割合)と絶対得票率(有権者に占める割合)は表(省略)のようになっています。
 選挙の投票率は過半数を割り、四六・一四%という過去三番目に低いものでした。それには、猪瀬前知事の辞任による突然の選挙だったこと、三年で三回という知事選に都民はうんざりしてしまったこと、大雪が降るという悪天候が影響したことなどの要因が考えられます。
 加えて、候補者間の公開討論会が成立せず、政策論争が不十分であったことも大きいでしょう。この点では、「後出しジャンケン」をねらって立候補表明を遅らせた有力候補の責任が問われなければなりません。
 このような形で実施された都知事選の結果を、どう見たらよいのでしょうか。それは、安倍政権の「暴走」にとって、どのような意味をもっているのでしょうか。
 この選挙で当選したのは、舛添要一候補でした。当初から最有力とされていた予想通りの結果です。

1,舛添候補の勝因

 舛添候補が当選した最大の要因は組織の力にありました。自民党東京都連と公明党が推薦し、民主党の支持団体の労働組合・連合も舛添支持に回ったからです。低い投票率は、このような組織力の効果を増幅させたことでしょう。
 また、東大出身でテレビのコメンテーターを務め、元厚労相でもあったという経歴から来る知名度の高さや漠然とした信頼感が、舛添候補にはあったようです。自民党を飛び出して「新党改革」を作ったという過去も、安倍首相の言うとおりにはならないかもしれないという期待感を生み、マイナスではなくプラスに作用した可能性があります。
 加えて、舛添さんが掲げた政策の包括性という面も見逃せません。原発関連だけでなく福祉や景気、オリンピックなど都政に関連する幅広い政策を掲げていました。この点は原発政策に特化した細川候補との大きな違いであり、これは宇都宮候補にも共通する強みだったように思われます。

2,宇都宮・細川両候補の一本化問題

●前回よりも約一万四〇〇〇票も増やした宇都宮候補

 宇都宮候補は九八万票余を獲得し、細川氏を押さえて次点になりました。低投票率の下で得票を前回より1万四〇〇〇票近く増やし、得票率を五・六ポイント増大させたのは健闘と評価できるでしょう。これに対して、小泉純一郎元首相の全面的支援を受けた細川候補は予想されたほどのブームを起こせず、三番目の成績に終わりました。
 この両候補が脱原発政策で共通していたため、文化人を中心に「一本化」の働きかけがあり、これが選挙戦に一定の混乱を生みました。両候補の「一本化」を求めた文化人の脱原発に向けた真情や熱意を疑うことはできません。
 しかし、そのための政策的なすりあわせや合意のための時間的な余裕ほとんどありませんでした。政策的な合意なしでの一方的な立候補取り止めや辞退は「白紙委任」となり、当選目当ての「野合」という批判を受けたことでしょう。
 結果は、宇都宮さんも細川さんも、舛添さんに大差をつけられて敗れました。しかし、両者の得票の合計は舛添さんに肉薄しており、当選した舛添候補も、段階的にではあれ原発依存を減らす方針を掲げていました。
 それに、都知事選はあくまでも都政のリーダーを選ぶもので、問われたのは都政についての政策でした。したがって、今回の結果は脱原発政策に対する都民の審判を意味しているわけではなく、安倍内閣の原発再稼働政策や「安倍カラー」のタカ派政策が信任されたなどということはできません。

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