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12月7日(土) 特定秘密保護法の強行成立に強く抗議する [国会]

 与党の横暴、ここに極まれり、と言うべきでしょう。臨時国会の最大の焦点であった特定秘密保護法案が強行採決され、成立しました。
 法案に対する賛成は130票で、反対は82票でした。民主・共産・社民・生活の各党が反対し、与党と政府案を修正した日本維新の会とみんなの党は退席して棄権しました。
 しかし、みんなの党のうち、川田龍平・寺田典城・真山勇一の3議員は党の退席方針に従わずに反対票を投じています。自民党の二之湯智議員も反対票を投じましたが、関係者は「投票ミス」としているそうです。

 自民・公明の与党は6日夜の衆院本会議で会期の2日間延長を議決し、民主党提出の内閣不信任決議案を反対多数で否決しました。また、参院本会議では同法担当の森雅子少子化相と国家安全保障特別委員会の中川雅治委員長(自民党)の問責決議案を否決したうえで審議を打ち切り、採決を強行しました。
 まさに、力ずくでの強行に次ぐ強行です。野党の抵抗を押し切り、国民の不安を無視し、反対運動のデモを「テロ」呼ばわりしての暴挙だと言うべきでしょう。
 国会審議を十分に尽くさないままでの採決の強行は認められません。この秘密保護法案の強行採決は多数による議会制民主主義の破壊であり、強く抗議するものです。

 特定秘密は防衛、外交、スパイ活動、テロの4分野のうち、特に秘匿が必要な情報について閣僚ら「行政機関の長」が指定し、特定秘密を漏らした場合は最高10年の懲役を科すという内容です。しかし、この指定はいくらでも拡張できる抜け穴があり、「特定秘密」というよりも「不特定秘密」にほかならず、「何が秘密かは秘密」になっています。
 現行の国家公務員法の一般的な守秘義務違反の罰則は1年以下の懲役で、自衛隊法の「防衛秘密」の罰則も5年以下の懲役ですから、これまでより格段に厳しくなります。しかし、過去15年間、秘密漏洩のカドで逮捕されたのは5人にすぎず、有罪になったのはたったの1人、それも懲役10ヵ月ですから、このような厳罰化が必要であるとは思われません。
 アメリカから提供される軍事機密を秘匿する必要があるというのであれば、防衛と外交だけに限れば良いではありませんか。それに、どのような情報を提供するかはアメリカの意思によるもので、このような法律を作ったからといって機密情報が提供されるとは限りません。

 自公維み4党は衆院段階で政府案を修正し、秘密指定に関して首相に「指揮監督権」を付与し「第三者的な機能」を持たせたそうですが、何が「第三者」ですか。仲間の当事者ではありませんか。
 参院審議でも、行政機関による恣意的な指定が横行しないか点検する機能を監視機関が持てるかが焦点となり、政府は答弁で内閣官房に「保全監視委員会」、内閣府に「情報保全監察室」をそれぞれ設置する方針を示しました。しかし、いずれも行政内部の組織で、「第三者機関」とは言えません。
 これで、国民の「知る権利」を守ることができるのでしょうか。秘密指定の拡大や恣意的な情報隠蔽、マスコミの取材や市民の活動の阻害、「取材・報道の自由」や国民の「知る権利」を制限することはないのでしょうか。

 安倍首相は最後まで早期の成立にこだわったようです。この法案には問題点や危惧が多く、国会での審議がこれ以上長引けば世論の反発がさらに広がりかねないとの心配があったからでしょう。
 その「心配」は当たっていると思います。今回の反対運動は、マスコミ、法律家、学者、文学者、映画・演劇関係者、一般市民など、極めて幅広い層に拡大しただけでなく、運動の盛り上がりに至る期間の短さにおいても、特筆すべきものでした。
 また、国際ペンや国連関係者、アメリカの報道関係者からも懸念が示されるなど、国際的な広がりも見せました。情報公開と国家機密のバランスをとるための指針として注目されている「ツワネ原則」など国際的な標準にてらしてみても、この法案は問題だらけだったからでしょう。

 このような反対を押し切って秘密保護法が成立したわけですが、これで運動を諦めてしまったら安倍首相の思うつぼです。成立したからといってガッカリする必要はありません。
 法律が施行されるのは1年後です。それまでに、安倍内閣を打倒して首相を変え、秘密保護法を廃止すればよいのです。
 来年は、前の総選挙から「足かけ3年」になり、解散・総選挙実施の「適齢期」に入ります。安倍内閣打倒、解散・総選挙による政権交代を実現し、特定秘密保護法の廃止を勝ち取りたいものです。

 少なくとも、「秘密」の拡張適用をしない、秘密指定の適性について厳格に審査する、報道の自由や知る権利を阻害しないなど国会審議のなかでの約束を守らせ、情報隠蔽、国民取りしまりの手段として使えないように法律の発動や適用について、国民の側から厳しいチェックを行うことが必要でしょう。また、報道関係者、市民団体、社会運動団体など「特定秘密」に関わる可能性のある市民の側も、自粛したり、自己規制したりするようなことはせず、どんどん監視し、調査し、報道することが大切です。
 反対運動の盛り上がりは安倍首相の焦りを生み、石破自民党幹事長も「デモはテロと同じ」などと口を滑らせ、首相の強権体質と幹事長の本音を明らかにしました。これまで「アベノミクス」という衣の下に隠してきた鎧姿が赤裸々になってしまったのは、安倍さんにとって大きな誤算だったのではないでしょうか。
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