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10月3日(木) 消費増税8%の本質は庶民増税・企業減税にほかならない [消費税]

 「生活が大変になる」と、マスメディアは大騒ぎです。安倍首相が来年4月から5%の消費税を8%に引き上げることを最終的に明らかにしたからです。

 消費税が3%引き上げられれば8兆円の負担増になるといいます。しかも、今までのように減税と抱き合わせということではなく、今回は純粋の増税になりますから国民の負担感はさらに大きなものになるでしょう。
 「だから、あの時反対すべきだったんじゃないか」と言いたくなります。消費増税に賛成し、それを焚きつけたマスメディアは自らの罪の大きさを反省するべきでしょう。
 「でも、総選挙と参院選の2回の国政選挙で承認されたのではないか」と言いたい人もいるでしょう。しかし、この消費増税問題は、民主党に対する懲罰(総選挙)やアベノミクスへの期待感(参院選)などの陰に隠れ、マスコミが「ねじれ解消」を騒ぎ立てたために、参院選でも十分な争点にはなりませんでした。

 今回の消費増税そのものは、昨年夏の3党合意によって決まっていました。ですから、本来の責任は、増税に合意した野田前総理と谷垣前自民党総裁、それに山口公明党代表にあります。
 しかし、安倍首相はその路線を踏襲することなく、今回、60人からの有識者の意見を聴取したうえで最終的に8%への引き上げを決断し、10月1日夜の記者会見で正式に発表したわけです。もともと安倍首相は消費増税に積極的な「財政再建派」ではなく、経済成長による税収増を重視する「上げ潮派」に近かったため増税には消極的で、消費増税によって景気が腰折れすることを恐れていたからです。
 今回の安倍首相の決断によって、消費増税は「野田増税」から「安倍増税」に性格を変えたと言って良いでしょう。もし、増税によって景気回復が遅れ、デフレから脱却できなかったとしたら、その責任は安倍首相が負うことになります。

 それにしても、奇異なことです。今回の消費増税は「税と社会保障の一体的改革」だったはずなのですから……。
 それがいつの間にか、経済成長のための消費増税へと大きく変質してしまいました。増税の目的であった財政再建や社会保障の充実は、一体、どうなってしまったのでしょうか。
 財政は再建されるどころか、5兆円の経済対策とセットになったため借金が増え続けることになります。社会保障は充実されるどころか、年金など切り下げられる部分もあり、利用者の負担が増えます。

 それだけではありません。5兆円を超える経済対策には被災地の災害復旧だけでなく東京五輪に対応する交通・物流ネットワークの整備なども組み込まれ、バラ撒き型の公共事業が目白押しです。
 また、経済対策を名目にした法人減税が押し込まれ、復興法人税の1年前倒し終了やその後の法人実効税率の引き下げという企業減税が組み込まれています。今回決定された消費増税8%の本質は、庶民増税・企業減税にほかならないと言うべきでしょう。
 安倍首相は記者会見で「法人対個人という考え方を私はとらない。企業収益が伸びていけば、雇用が増え、賃金が増えていけば家計も潤う」と強調しました。しかし、いずれも「……すれば」という仮定の話にすぎません。一体どこに、そうなるという保障があるのでしょうか。

 今回の決定に際して、安倍首相は財務省や自民党の税制調査会、公明党などの抵抗や反発を抑え込むことに成功したようです。しかし、世論の反発を抑え込むことはできるのでしょうか。
 このようなあからさまな庶民増税・企業減税が国民の理解を得られるのでしょうか。消費増税の是非をめぐる攻防は、来るべき臨時国会での大きなテーマとなるにちがいありません。

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