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2月12日(火) FMラジオJ-WAVE「JAM THE WORLD」での放送に向けてのメモ [自衛隊]

 昨晩、FMラジオJ-WAVE「JAM THE WORLD」に出演しました。予想以上に相手の方が多弁で、私の持ち時間が少なくなったのは残念です。
 この放送に向けて、準備するためのメモを作成しました。実際の放送で話すことができたのは、このうちの前半部分くらいです。
 この放送で私が言いたかったことはこのような内容だということをご理解いただくために、ここに公表しておきたいと思います。「国防軍化」について考える参考にしていただければ幸いです。

1,この問題の基本。戦後の日本はアジア・太平洋戦争での侵略と植民地支配によって、310万人以上もの日本人、それ以外で約2000万人もの死者を出した。戦後の日本はこのことに対する反省から出発したことを忘れてはならない。非武装・非戦を誓った平和憲法は国際社会に復帰する際の国際公約だから、これを変更することは国際社会に対する裏切りであり、戦後日本の歩みを否定することになる。

2,自衛隊の「国防軍化」は憲法の理念である平和主義を転換したのではないかとの誤解を与え、周辺諸国だけでなく、欧米からも懸念や批判が表明され、日本は国際的に孤立することになる。アメリカの要請によって外国で戦争するつもりではないかとの疑念を抱かせ、アメリカやイスラエルの仲間になったとしてアラブやイスラムの人々によって敵視され、アルジェリアでの人質事件のように、海外で日本人が狙われる危険性を高める。

3,国会審議で明らかになった重大な問題が二つある。安倍晋三首相は1日の参院本会議で、「自衛隊は国内では軍隊ではありませんが、国際法上は軍隊として扱われています。このような矛盾を実態に合わせて解消することが必要と考えます」と答弁し、自衛隊が「国際法上は軍隊として扱われ」る実態をもっていることを認めた。これまでの歴代政府の答弁は、自衛隊は専守防衛を旨とし、「自衛のための必要最小限度を越える実力を保持し得ない制約を課せられており」、いわゆる軍隊ではなく再軍備を意味しないとしてきた。ところが、今度は「自衛隊は軍隊だから国防軍と呼ぶべきだ」と言い出した。これまでの国会答弁や説明は全て嘘だったのか。国民を欺き、嘘を言って「軍隊」を育成してきたとすれば、憲法9条の制約を踏み越え、国民を欺いてきたことになる。その責任は極めて重大だ。

 「今までの総理大臣は嘘つきだ。だから、本当のことを言おうじゃないか」ということなのかもしれないが、実は、安倍首相自身、2006年12月1日付で、自衛隊は「通常の観念で考えられる軍隊とは異なるもの」で、憲法9条第2項で「保持することが禁止されている『陸海空軍その他の戦力』には当たらない」との答弁書を鈴木宗男議員に出している。安倍首相自身、嘘をついていたことになる。このような2枚舌が許されるのか。

4,もう一つの問題は、このような「国際法上は軍隊として扱われ」るような軍事力を、憲法9条の下で保持することが許されるのかということ。まだ、9条は改正されていない。だから当然、自衛隊はその制約の下におかれなければならない。しかし、すでに「国際法上は軍隊として扱われ」るような実態にあること、したがって憲法9条の制約を突破した存在であることを認めたことになるのではないか。
 また、「もう、軍隊だから国防軍と呼ぼうじゃないか」というのも問題。もし、そのような実態にあるのなら、憲法9条の制約の下で存在可能なレベルに縮小すべきだ。実態に合わせて名称も変えようというのは、方向が逆ではないか。

5,「時期」が悪い。領土問題を契機に中国や韓国との紛争が生じ、緊張が高まっている。先日は中国の艦船から攻撃用レーダーの照射受け、一触即発の状態になった。その後も、対立が高まっている。このようなときに、いらざる誤解を与え、さらに刺激して緊張感を高める危険性があるようなことをするべきではない。

6,「人」が悪い。同じ自民党でも、軍縮研究室を設立し、月刊誌『軍縮問題資料』を出していた宇都宮徳馬さんのような人だったら、「国防軍化しても心配はない」と言えたかもしれない。しかし、歴史認識に問題有りとされ、タカ派で知られる安倍首相で、周辺諸国はもとより、国民の多くが懸念を感じたり、不安を覚えたりするのは当然だろう。

7,すぐに自衛隊を国防軍に変えなければならない必要性は全くない。時間と政治的エネルギーの無駄使いだ。東日本大震災からの復旧・復興や経済の再建、景気回復のために全てのエネルギーを傾けるべきだ。

8,我々、60歳以上の年寄りには関係のないことだが、若者にとっては戦争に巻き込まれることになるかもしれない、戦場に行かされるかもしれないという切実な問題になる。このようなきな臭い未来を望むのか、と問いたい。戦争できる国になるのか、平和憲法を守って戦争しない国であり続けるのか、大きな岐路に立っている。平和で安全な国家を、次の世代に手渡していきたいものだ。

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