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3月31日(土) こんな時に消費税を増税してどうする [消費税]

 民主党は、消費税増法案についての議論を打ち切り、法案は昨日閣議決定されました。年度内の提出に政治生命をかけてきた野田首相の目論見は、ひとまず達成されたということになるでしょう。

 しかし、前途は多難です。連立相手の国民新党は分裂状態に陥り、小沢グループの副大臣・政務官4人をはじめ約20人も党の役職の辞表を提出するなどしたように、国会審議でも民主党内から矢が飛んで来るでしょうし、採決でも多くの造反が出ると見られています。当然でしょう。
 そもそも、東日本大震災と福島第一原発の過酷事故で東北の人々が打ちのめされ、生活も成り立たないこんな時に、どうして消費税を引き上げようというのでしょうか。税金を引き上げて被災者からもふんだくろうという、その根性が許せません。
 義捐金や補償金などでかつかつの生活をしている人の苦労、明日をも知れぬ不安の中で、今日を生き抜かなければならない被災者の苦難を、野田首相はどれだけ分かっているのでしょうか。

 消費増税は「税と社会保障の一体改革」として打ち出されていますから、社会保障の安定や充実のためだと思っている人は多いでしょう。しかし、実際には、4月から社会保障のサービスは切り縮められます。
 消費税によってどのように社会保障を改革していくのか。そのビジョンも明らかではありません。
 民主党内での論議ではこの原点が次第に曖昧になってしまい、ひたすら消費増税法案を通すことが自己目的化してしまったように見えます。公務員制度改革による労働基本権の付与が給与削減を受け入れさせるための「疑似餌」に使われたように、社会保障の改革は消費税の引き上げを呑ませるための「疑似餌」に過ぎないのです。

 『朝日新聞』3月29日付朝刊に「教えて! 消費税 本当に税収は増えるの?」という記事が出ていました。その答えは「97年度から消費税収は毎年10兆円ほどで安定している。だが、税収総額は97年度の53.9兆円を超えたことはない」というものです。
 ようやく、新聞でもこのような事実が報じられるようになりました。遅すぎるとはいえ、報じられないよりはましです。
 今後の見通しについても、消費税率を8%、10%に引き上げた場合、「税収総額が増えるかどうかははっきりしない」というのが、この記事の結論でした。それなのに、「消費増税法案の国会への提出を了承した」ことは、「半歩前進だ」というのが、『朝日新聞』の立場です(3月29日付社説「増税法案了承 批判だけでは無責任だ」)。

 消費増税を一貫して主張し続けている野田首相の応援団である『日経新聞』の3月29日付一面に掲載されたコラム「消費増税 避けられない選択 民・自は成立に動け」も、「これ以上、消費増税を先送りすることは許されない」として、民主・自民の協調を呼びかけています。そして、「野田首相と谷垣総裁が党内をどうまとめていくか。その力量に国の浮沈がかかっている」と、焚きつけるのです。
 「国の浮沈がかかっている」というのはその通りです。しかし、消費増税によって、「国」が浮かび上がることができるとどうして言い切れるのでしょうか。
 この記事とは逆に、消費増税によって「国」が沈んでしまうことはないのでしょうか。消費税を3%から5%に引き上げて不景気を招き、結局、税収減となって財政赤字を増やしてしまった97年の時のように……。

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