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1月11日(月) やはり日本企業の活路は人と技術にある [企業]

 昨年、、『産業訓練』2009年11月号の「巻頭言」として、「活路は『技術立国』に向けた人材の育成しかない」という論考を書きました。そのこともあって、今日のテレビ朝日の番組「スーパーモーニング」を見ました。
 番組の案内欄に「雇用を守る企業戦略 昭和の機械で不況打破」と書いてあったからです。見て驚きました。前掲の論考での私の主張を裏付けるような内容だったからです。

 番組では、山形県寒河江市の「佐藤繊維」という企業が取り上げられていました。ノルウェーのオスロで行われたオバマ米大統領のノーベル平和賞授賞式でミシェル夫人が着ていたカーディガンの糸を提供した企業です。
 高級モヘア糸の極細の糸の開発に成功し、それがニナ・リッチのニット製カーディガンに使われました。この糸を使って織られた洋服がミシェル夫人の目に留まったというわけです。
 この企業は、使い古された昭和の機械を改良して再利用し、経験をつんだ技術者の職人技を生かして新製品の開発に成功したそうです。だから、「雇用を守る企業戦略 昭和の機械で不況打破」というわけです。

 番組では、この企業の成功を生みだした4つのコンセプトを紹介していました。①昭和の技術にアイデアを加え最新技術に、②日本がだめなら海外へ、③正社員として雇用、社員を大切に、④地元とともに発展、という4つです。
 どれも、うなづけるような内容です。これにもうひとつ付け加えるとすれば、積極的な営業活動ということでしょうか。
 これらのコンセプトはこれからの日本企業の活路を示しているように思われます。それは「技術立国」のための必要条件ということでもあるでしょう。

 この中でもっとも大切なものは何か、と問われれば、それは「社員を大切に」というところでしょう。昭和の機械を使うのも、それにアイデアを付け加えるのも、そのために技術を生かすのも、すべて「人」だからです。
 このような方針を打ち出して会社を生き返らせたのも社長の力です。つまり、経営者としての「人」の力にほかなりません。
 日本の資源が「人」にあるということは、昔から言われてきたことです。しかし、新自由主義や構造改革路線の跋扈によってそれが忘れられ、このような大切な資源が枯渇しようとしているところにこそ、今の日本が直面している最大の危機があるように思われます。

 それを克服するためには、まず、企業のトップにいる「人」を変えなければなりません。社長の考えを変えさせるか、それとも交代させるのか。いずれにしても、まず、企業のトップがこれまでの「コスト・イデオロギー」の呪縛から解き放たれることが必要です。
 同時に、「人」を大切にし、「人」を生かすような企業のあり方への転換が図られなければなりません。活路を人と技術に求めることができるような経済・産業政策や企業のあり方を実現できるかどうかに、日本経済の将来がかかっているというべきではないでしょうか。

 その芽は、すでに具体的な形で現れています。「佐藤繊維」は、その具体例の一つです。
 昭和の技術にアイデアを加えて最新技術に変え、日本がだめなら海外へと販路を広げ、正社員として雇用した社員を大切にしながら、地元とともに発展することをめざす。これこそ、これからの企業が進むべき方向なのではないでしょうか。

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