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7月12日(火) 参院選で新たな可能性を切り開いた「野党共闘」の効果と教訓 [参院選]

 今回の参院選では初めてということがいくつかありました。その一つが1人区での「野党共闘」の成立です。
 「果たしてどれほどの効果があるのか」という危惧の声もなかったわけではありません。しかし、実際には予想以上に大きな効果を生み、そこから教訓を汲み取って今後の選挙に生かすことが必要でしょう。

 第1に、議席増の効果がありました。1人区での選挙協力によって、民進党公認15人、共産党公認1人、無所属16人が立候補し、民進党7人、無所属4人が当選しました。
 戦績は11勝21敗での負け越しでしたが、2013年の前回参院選での2勝19敗という惨敗からは大きく盛り返しています。前回との比較で9議席増えたわけですが、このような成果は野党共闘なしには不可能だったしょう。
 とりわけ、福島と沖縄の1人区では現職大臣を落選させることによって安倍政権に一矢報いることができました。その政治的な意味は極めて大きいと言えます。

 第2に、このような共闘の効果は議席増以上に得票の増加によって示されています。共闘によって各政党が獲得している票数の「足し算」以上の効果が上がっていることがはっきりと示されたからです。
 野党4党の比例区での得票合計と選挙区での得票を比べたら、28選挙区で上回っていました。最も多かったのは山形選挙区で、比例区での合計より71%も多くなり無所属共同の舟山候補が当選しています。
 出口調査では、無党派層の8割、自民党支持者の3割の支持があり、公明党支持者も24%が野党共闘の候補者に投票していたと言いますから、共闘の効果は極め大きく1+1=2という「足し算」以上の効果を発揮することが実証されました。

 第3に、投票率も大きく上昇しています。野党4党が統一候補を擁立したため、自民党候補と事実上の一騎打ちとなって有権者の関心が高まったからでしょう。
 合区の2選挙区を除く30選挙区のうち26選挙区で前回より投票率が上昇しました。最も上昇幅が大きかったのは青森で、前回と比べて9ポイントも伸びてまいます。上昇幅が大きい上位10選挙区のうち、静岡を除く9選挙区が1人区でした。
 共闘すれば一騎打ちになるだけでなく、野党側にも勝てるチャンスが生まれ、運動にも力が入り有権者の関心も高まります。接戦になればなるほど相乗効果を生んで投票率を高めるということも、野党共闘の大きなメリットだということが証明されました。

 第4に、このような野党共闘は共闘に加わった各政党にとってもメリットがあったように思われます。民進党は野党共闘の主力となったことによって民主党時代の汚れたイメージを部分的に払拭し、17議席にとどまった3年前よりほぼ倍増して32議席となるなど、反転への手がかりをつかみました。
 野党共闘の推進力となった共産党は、選挙区で議席に関わる選挙に取り組むことができるようになりました。1人区では当選の可能性がないということでカヤの外に置かれ、「独自のたたかい」を強いられてきたこれまでの選挙とは大きく様変わりしています。
 残念ながら比例区で1議席に終わった社民党への恩恵はなかったようですが、生活の党と山本太郎と仲間たちは比例区での1議席獲得に成功し、1人区でも党籍のある候補者を岩手選挙区と新潟選挙区で当選させました。この間、野党共闘を実現するうえで小沢党首は大きな役割を果たしましたが、そのことが評価され功を奏したということでしょう。

 野党共闘は以上にみたような効果を上げました。それを教訓にして更なる前進を図る必要があります。
 そのためには、残った課題を解決しなければなりません。しかし、それは共闘を見直すとか縮小するとかというものではなく、もっと拡大して効果をさらに高めるための課題にほかなりません。
 まず、大阪や兵庫で生じたような共倒れを防ぐために複数区でも野党共闘のあり方を工夫する必要があります。同様に、比例代表でも野党共闘の効果が発揮できるようにすること、鹿児島県知事選挙のように地方選にも野党共闘を拡大していくこと、さらには、来るべき小選挙での勝利を目指して、小選挙区での野党共闘のあり方について今からでも検討を開始することなどが必要でしょう。

 今回の野党共闘の進め方について、それぞれの選挙区での実情を調査して今後の教訓とすることも重要です。たとえば、1人区で唯一、統一候補が共産党公認だった香川では候補者票の方が比例票より15%低くなっていますが、それは民進党が推薦せず自主投票だったためだと思われます。
 このような協力のあり方に問題がなかったのか、事後的な検証が必要でしょう。それによって、勝つためにはどうすべきなのか、どうしてはならないのかを明らかにし、次の選挙に向けての教訓としなければなりません。

 今回の経験によって、新しい政治変革の可能性が開かれました。すぐには大成功ということにはなりませんでしたが、今後の選挙への取り組みに生かされるべき多くの教訓が生まれています。
 その教訓を生かして野党共闘の威力を発揮すべき選挙闘争がただちに訪れようとしています。東京都知事選挙という次なる闘いの場が。
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7月11日(月) 改憲勢力が3分の2を上回った参院選の結果をどう見るか [参院選]

 歴史の曲がり角として注目されていた参院選の投・開票が終了し、結果が出ました。今回の参院選での各党の議席は、以下の通りです。

 自民56、民進32、公明14、共産6、維新7、社民1、生活1、無所属4

 自民党は単独過半数となる57議席に1議席足りない56議席を獲得しました。公明党は14議席を得て、安倍首相が勝敗ラインに設定した与党の改選過半数である61議席を上回り、64議席になりました。
 自民・公明・おおさか維新の3党など改憲勢力の非改選議席は88議席で、参院で憲法改正の発議ができる3分の2(162議席)までには74議席が必要でした。今回の選挙で3党の議席はこれを上回る77議席に達したため、衆参両院で改憲発議が可能になっています。
 参院で27年ぶりに単独過半数を回復することはできませんでしたが、それ以外の目標を安倍首相は達成したことになります。私が注目していた「9年目のジンクス」は不発に終わり、自民党の大敗も首相の辞任も幻にすぎなくなりました。

 このような結果になった理由の一つは、「選挙隠し選挙」とも言うべき自民党の戦術が功を奏したことです。今回の参院選では、選挙についての報道が極めて少なく、選挙が行われていたこと自体、どれだけの国民に知られていたのか疑問に思われるほどです。
 特に、テレビ番組での取り上げ方はひどいものでした。安倍首相が断ったために選挙が公示されてからの党首討論はTBSでの一回しかなく、政策論争は言いっぱなしで深まることはありませんでした。
 選挙への関心も高まらず、2013年参院選から2.09ポイント回復したものの、最終的には54.70%で過去4番目の低さでした。このような投票率の低さは、参院選についてのテレビでの報道などの低調さを反映していると言えるでしょう。

 第2に、「争点隠し選挙」も与党の勝利に貢献しました。安倍首相は選挙前に必ず引き上げると約束していた前言を翻し、「新しい判断」だとして消費増税の先送りを表明しました。
 本来であれば最大の争点になっていたはずの消費再増税の是非という問題を消滅させてしまったわけです。また、改憲についても街頭演説では口を閉ざして争点化を避け、「改憲隠し選挙」を徹底しました。
 アベノミクスを煙幕に使って、国民に評判の悪い争点を「隠す、歪める、嘘をつく」という選挙戦術を駆使したわけですが、しかし、それでも隠し切れなかったところでは自民党が苦杯をなめています。TPPが問われた東北各県の1人区で、秋田を除いて野党共闘が勝利し、原発や震災復興が問われた福島県では現職の岩城光英法務大臣が落選、米軍基地のあり方や新基地建設が問われた沖縄でも現職の島尻安伊子内閣府特命担当相が落選しました。

 第3に、選挙直前の客観的な情勢も与党に有利に働いたように見えます。熊本地震の発生、イギリスのEU離脱をめぐる世界経済の不透明化、バングラデシュでの邦人テロ被害、北朝鮮のミサイル発射や中国の軍事活動など不穏な周辺情勢の推移などは、国民の不安を強めるものでした。
 国際情勢の不安定化の責任は、本来、戦争法の制定によって日米同盟の絆を強めてきた安倍首相自身が負うべきものであったにもかかわらず、ここでも「隠す、歪める、嘘をつく」という選挙戦術が駆使されました。そのために不安感を高めた有権者は事態の背景を理解できず、安心・安全を求めて政権党に対する依存心を強めたのではないでしょうか。
 安定を求めて変化を嫌った結果が、現状の維持を選択することになったと言うわけです。アベノミクスについても、不安定な経済情勢の下で有権者はもう少し様子を見ようという気になったのかもしれません。

 これに対して、野党は32ある1人区で共闘を実現し、改憲勢力の3分の2突破を阻止しようとしました。その結果は、11勝21敗というものです。
 この野党共闘は大きな成果を上げたと評価して良いでしょう。このような共闘がなければ選挙区での接戦は生じず、11の1人区で野党候補が当選することは難しかったでしょうから。
 参院選と同時に実施された鹿児島県知事選で元テレビ朝日コメンテーターの三反園訓候補が現職の伊藤祐一郎候補を破って初当選しましたが、これは参院選での野党統一候補として県連合事務局長が立候補する代わりに県労連事務局長が県知事選統一候補となった後、川内原発の一時稼働停止などの政策協定を三反園さんと結んで辞退した結果でした。このような形で事実上の野党統一候補となったために三反園さんは当選できたわけで、これからの都知事選や将来の衆院選でも生かされるべき重要な教訓です。

 この選挙の結果、安倍首相は改憲に向けての攻勢を開始するにちがいありません。すでに、憲法審査会での協議を始める意向を明らかにしています。
 いよいよ、憲法をめぐる本格的な対決が始まろうとしています。改憲に反対する野党4党の存在は重要であり、今回の選挙で改選議席を倍増させた共産党の役割はますます大きなものとなるにちがいありません。

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7月10日(日) 改憲に向けての大攻勢が始まるのか、「死に体」となって消えていくのか [参院選]

 歴史的な参院選の投票日を迎えました。この選挙の結果次第で、日本の歴史が大きく変わることになるでしょう。
 まさに、歴史の分岐点であり、分水嶺です。この瞬間に、一人一人がどのような選択を行うかが問われています。

 この選挙の最大の注目点は、改憲勢力である自民・公明・維新・日本の心の4党が参院でも3分の2以上を占めて改憲に向けての大攻勢を開始するのか、それとも3分の2の議席を獲得できずに安倍首相が「死に体」となって消えていくのかという点にあります。改憲に向けての動きを阻止するために、全力を挙げて改憲勢力の議席獲得を阻止しなければなりません。
 そのためにどうするのか。答えは簡単です。
 改憲に反対し、1人区で共闘している民進・共産・社民・生活の野党4党に投票すれば良いのです。1人区では野党共闘候補に、複数区と比例代表ではこれら4党のうちのどれかに投票しましょう。

 そうすれば、改憲に向けての安倍首相の野望を阻止することができます。これまで国民を苦しませ、平和と安全を脅かしてきたアベ政治の暴走をストップさせることが可能になります。
 一人一人の力は小さくても、ゼロではありません。その力を結集し、積み重ねていけば大きな力となって政治を動かすことができます。
 最初からあきらめて何もしなければ、何も変わりません。政治を変えたい、少しでも良い世の中にしたいと考えるのであれば、立ち上がってまず一歩を踏み出すことが必要です。

 とりわけ、若い人に訴えたいと思います。選挙の結果はこれからの未来を左右するからです。
 しかも、若い皆さんの未来は長い。今度選挙権を得た18歳の人が私の年齢になるまでには47年の歳月が流れます。
 その長い未来を、安倍首相の勝手な思い込みによって滅茶苦茶にされても良いのでしょうか。

 「団塊の世代」の皆さんにも訴えたいと思います。皆さんが形作って来た戦後を、安倍首相によって否定されぶっ壊されてしまって良いのでしょうか。
 戦後の日本は敗戦の荒廃から立ち上がり高度成長によって経済大国となっただけでなく、平和な社会を生み出してきました。そのどこに不都合があったと言うのでしょうか。
 「こんな憲法では日本を守れない」と言う人がいますが、戦後70年以上にわたって日本を守ってきたのは「こんな憲法」の力ではありませんか。安倍首相が登場し、それを変えて日米同盟を強めようという方向に転じた途端、憲法の「バリアー」に穴が開いて日本人が狙われ命を落とすようになってしまいました。

 これにストップをかけるチャンスが今回の参院選なのです。老いも若きも投票所に足を運んで改憲ノーの意志を示そうではありませんか。
 密かな目標としている改憲発議可能な3分の2以上の議席を阻止すれば、安倍首相を追い込むことができます。その責任を問う声が高まり、進退に窮することになるでしょう。
 目標実現の可能性を失った安倍首相は「死に体」となって遠からず首相の椅子から追い出されることになるでしょう。そのためにも、今度ばかりは改憲に反対している4野党に投票しようではありませんか。

 そして、明日の朝刊各紙に次のような見出しが躍っていることを期待したいものです。18年前の98年参院選の結果を報ずる新聞の一面がそうであったように。
 「自公失速、共産躍進、民進健闘 威力示した『野党共闘』」、そして「首相、退陣へ」。

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7月9日(土) 参院選の投票日を前に「目覚めよ、沈黙の艦隊」と訴えたい [参院選]

 「選挙隠し選挙」になっているように見えます。テレビを見ても新聞を読んでも、日本の命運を決する歴史的な参院選の投票日を明日に控えているとは思えません。
 まるで選挙があることを国民に知られて欲しくないかのような扱いです。「争点隠し」どころか、「選挙隠し」の参院選になっていると言うべきでしょう。

 隠されている争点の最大のものは改憲の是非です。今度の選挙で参院で発議可能な3分の2以上の議席を改憲勢力に与えるかどうかが、最も大きな焦点になっています。
 しかし、安倍首相は街頭演説で改憲には一言も触れず、公明党は争点ではないと公言して公約にも書きませんでした。それでも改憲勢力が改憲発議可能な議席を獲得すれば、間違いなく安倍首相は憲法調査会を再開して改憲に向けての具体的な作業を始めるにちがいありません。
 アメリカの後追いを目指す戦争法の成立に続いて、9条改憲に道を開く改憲作業を開始すれば、日本はアメリとの同盟強化を図って戦争に加担する意志を世界に向けて宣言するようなものです。アメリカの仲間となってイラク戦争のような間違った戦争にも進んで加わることができるようなります。

 世界の政治と経済に大きな影響を持っている日本が平和憲法を投げ捨て、日米同盟の絆を強めて「血の同盟」へと変質させるようなことになれば、世界の平和にとっても大きな脅威となることでしょう。国際テロ組織からも明確な敵とみなされ、日本国民は「巻き込まれる」可能性どころか「狙われる」危険性を覚悟しなければならなくなります。
 イスラム国(IS)による敵意とバングラデシュでのテロ被害は一時的で偶然の出来事ではなく、恒常的で当たり前の事件になってしまうかもしれません。その扉を開いたのは歴代自民党政府によるアメリカ追随であり、その最悪・最低の指導者である安倍首相の外交・安全保障政策です。
 これを防ぎ、転換することのできるほとんど最後ともいえるチャンスが、明日の参院選での投票なのです。そのチャンスを有効に生かし、アベ政治の暴走をストップさせようではありませんか。

 もう一つの大きな争点は経済と生活・営業をめぐる政策です。これについてはアベノミクスの継続を許すのか、転換するのかが問われています。
 それを判断するには、アベノミクスが成功しているか否かが検証されなければなりません。その材料の一つが、今日の『東京新聞』によって提供されています。
 7面の記事の表題は「街角景気 アベノミクス前に逆戻り」「企業は改善しても 低迷する家計指標」というものです。そして、結論的に次のように指摘しています。

 「アベノミクス前に戻るか、下回った指標は多い。消費支出は四年前より低い水準に。実質賃金指数も食品価格上昇などで、低下。生鮮食品を除く消費者物価指数は一六年五月は0・4%減と、デフレ色はアベノミクス前よりむしろ強まる。
 黒田東彦(はるひこ)総裁による金融緩和で株価は上昇、企業の景況を示す日銀短観の業況判断指数(DI)は改善。だが、賃金の伸び悩みで生活は圧迫され、家計に近い指標ほど低迷している。」

 景気の現状を示す指標は、アベノミクスの失敗を明示しています。これを続ければ、さらなる大失敗が待ち受けていることでしょう。
 3年半たってもアベノミクスが「道半ば」だというのは真っ赤な嘘でした。それは前に進んでいるのではなく、「逆戻り」していたのです。
 まるで映画「猿の惑星」の最後の場面のようではありませんか。宇宙飛行士が見知らぬ星だと思っていたのは、核戦争によって荒廃していた未来の地球だったのですから。

 明日の投票日、投票所に足を運んで投票してください。これまで投票したことのない人、選挙に関心がなく投票先をまだ決めていない人、支持する政党がない無党派の人は、選挙の結果を左右することができる大きな力を持っています。
 いわば、「沈黙の艦隊」なのです。その「艦隊」が「沈黙」を破って動き出し、援軍となって戦闘に参加することを期待しています。
 今度ばかりは与党ではなく野党に、それもぜひ護憲4野党に1票を投じ、その勝利をアシストしていただきたいものです。私たちの平和と安全、暮らしと営業を守るために。

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7月7日(木) 歴史の分水嶺に立ってどのような選択をするのかが問われている [参院選]

 歴史には、水がどちらに流れるかによってその後の進路が大きく変わってしまう分水嶺のような瞬間があります。道で言えば、分岐点のような場所です。

 今がまさにその瞬間であり、そのような場所に立っていると言えるのではないでしょうか。10日の参院選での投票結果によっては、今後の進路が大きく変わり、日本の歴史も巨大な変化をこうむることになるでしょうから。
 この国の過去においても、このような瞬間がありました。源氏が勝つか平氏が勝つかが争われた源平の合戦では、源氏が勝利して武士の時代が始まっています。
 全国の大名が東西の両陣営に分かれて決戦に臨んだ関ケ原の合戦では、徳川の東軍が勝ちました。その結果、戦国時代に幕が下ろされ、徳川時代が始まっています。

 その徳川の世を終わらせ、新たな近代社会の始まりとなったのが戊辰戦争です。この時は新政府側に立った西側雄藩が東の佐幕諸藩に打ち勝ち、明治維新が達成されました。
 その後、明治新政府によって作成されたのが大日本帝国憲法(明治憲法)です。自民党の憲法改正草案はこの明治憲法の復活であるとされていますが、そうではありません。
 明治憲法でさえ事実上執行停止状態に陥った戦時体制下での軍部独裁時代の復活なのです。そのような時代に戻るかどうかの分水嶺、分岐点にあるというのが、今のこの時点にほかなりません。

 終盤情勢では、自民党が単独過半数を復活し、改憲4党は改憲発議に必要な3分の2の議席確保をうかがうような状況になっているとされています。そのような議席を与えて、改憲に向けての具体的な作業を始めさせて良いのでしょうか。
 すでに、安倍政権は戦争法の成立によって自衛隊を海外に派遣してアメリの手伝いができるようにしました。これに加えて憲法9条2項を変えれば、自衛隊は「国防軍」となって戦争に積極的に関与できるようになります。
 いったん戦争になってしまえば、それに反対していた人々の上にも爆弾は落ちてくるのです。「日米同盟の絆」の強化によって日本が「狙われる国」になれば、それに反対していた人々でさえ国際テロに巻き込まれて死傷するリスクが高まるのです。

 そのような国になって良いのかが問われています。戦争法の成立によって一歩踏み出した危険な領域から引き返せる最後のチャンスが、この参院選なのです。
 このような歴史的な瞬間に、どう行動し、どのような選択を行うかが、一人一人に問われていることを忘れないようにしたいものです。あの大切な時にあなたはどうしていたのかと、子どもや孫たち、後世の人々から問われたとき、きちんと答えることができるような行動をとり選択を行おうではないかと、このブログの全ての読者に訴えたいと思います。

 なお、明日8日(金)午後6時から、地元のJR八王子駅北口で日本共産党と山添拓さんの応援演説をすることになりました。これも八王子市長選挙での支援への恩返しです。
 興味と関心のある方に、沢山おいでいただければ幸いです。とはいえ、私の演説時間はたったの5分という短いものにすぎませんが。

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7月6日(水) 「9年目のジンクス」を再現し98年参院選のような結果を生み出そう [参院選]

 「改憲4党 3分の2の可能性」「自民、単独過半数も」「投票先未定 なお4割」
 「改憲勢力2/3の勢い 野党共闘伸びず」

 今日の新聞朝刊の見出しです。3~5日に共同通信社が行った全国電話世論調査に各紙の取材を加味した終盤情勢についての報道で、序盤の情勢とほとんど変わっていません。

 しかし、ちょっと待ってもらいたいと思います。「9年目のジンクス」を覚えておられるでしょうか。
 5月17日付のブログ「自民党周辺でおびえをともなってささやかれている『9年目のジンクス』」で、「永田町界隈でうごめき始めたある種の『妖怪』のようなものかもしれません」として紹介しました。
 それは「1989年の参院選から9年ごとに繰り返されてきた自民党大敗という注目すべき政治現象のこと」です。その結果、89年には宇野宗佑首相、98年には橋本龍太郎首相、そして07年には参院選の2か月後に、安倍晋三首相が辞任しました。

 これは「ジンクス」ですから、法則的なものではありません。とはいえ、9年ごとに同じような政治現象が繰り返されてきたということは大いに注目されます。
 とりわけ重要なのは、第1に、自民党は「無敵」ではなく参院選で敗北した過去が3度もあったということ、第2に、それは定期的に繰り返されており今回が4度目に当たっているということ、第3に、もしこのようなジンクスを再現できれば安倍首相を退陣させることは十分に可能だということです。
 しかも、今回と同様に、98年の参院選では事前の予測で自民党が増えるとされ、悪くても微減だと予想されていました。それが大きく覆って自民党大敗となり、橋本首相は敗北の責任を取って辞任しています。

 この「18年前の1998年の参院選」を振り返って書かれた興味深い記事が『朝日新聞』6月26日付朝刊3面のコラム「日曜に想う」に掲載されました。曽我豪編集委員が書いた「有権者の1割が動くなら」という一文です。
 「そのとき、政局原稿を準備する係だった」曽我さんは、「政権幹部らに最終盤の手ごたえを聞」き、「投票率が急上昇する兆しはない。よって大負けはない」と考えて「そのまま準備を進めた」そうです。
 しかし、「急変したのは前日、自民党選対幹部から『おかしなことが起きている』と電話で聞いてから」でした。「それから競争」で、「書き直」しても「次の情報が舞い込んで一からやり直し」が続いたそうです。

 曽我さんは、こう書いています。
 「苦戦」が「敗北」になり「惨敗」に変わって、とうとう最後は「首相退陣へ」。1面の見出しは「経済失政で不信任 民・共躍進」(!)と続く。
 投票率は58.84%。前回の44.52%を14.32ポイントも上回った。そして反省した。

 事前には自民党が増える、悪くても微減だとされていた選挙予測が、大きく覆されて「『苦戦』が『敗北』になり『惨敗』に変わって、とうとう最後は『首相退陣へ』」となったのが98年参院選でした。その再現がないと、一体、誰が言えるでしょうか。
 選挙最終盤での野党の踏ん張りがあれば、98年参院選と同様の結果を生み出すことは不可能ではありません。まだ、「投票先未定 なお4割」なのですから。
 98年参院選の再現にとって決定的に重要な点は、投票率を上げて4割にも上る「投票先未定」の人々に投票してもらうことです。もちろん、改憲4党ではなく、民進・共産・社民・生活の護憲4党に。

 98年参院選の場合、投票率が前回より14.32ポイントも上昇しました。新たに投票に向かった有権者が、与党ではなく野党に投票したために劇的な結果が生じたのです。
 今回もまた、「有権者の1割が動くなら」事前の予想と大きく異なった結果を生み出すことは可能なのです。曽我さんが書いているように、「事前予想に反応して有権者の1割が動けば釜の底が抜けるようにすべて変わりうるもなのだ。とくに参院選は。」

 そのカギを握っているのは、まだ投票先を決めていない人たち、これから支持する先を決めて投票しようとしている人たちです。あなた方に、日本の命運が託されているのです。
 すでに示されている選挙情勢を覆すことができるのは、自分には関係がない、一票を投じても何も変わらないと思い込んでいるあなたなのです。今度の参院選の結果次第では憲法が変えられ、あなたの未来と生活が大きな危機に直面するに違いないのですから。
 憲法を守りたい、生きづらさから抜け出したい、このままでは暮らしていけないと考えるのであれば、今度ばかりは野党に投ずるべきでしょう。与党に入れたのでは何も変わらず、生きづらい現状が維持され継続されるだけですから。

 あなたの一票によって、開票日の夜は自民党もびっくり、マスコミもびっくりという状況を生み出そうではありませんか。98年参院選のときと同様、翌朝に向けての新聞の見出しで「『苦戦』が『敗北』になり『惨敗』に変わって、とうとう最後は『首相退陣へ』。1面の見出しは『経済失政で不信任 民・共躍進』(!)と続く」ような驚愕の番狂わせを!
 それができるのは無党派層と言われる人々による投票です。支持する政党がないと言って悩んでいるあなたには、実は、日本の政治を変え未来を切り開く大きな力が宿っているのです。

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7月5日(火) 日本を生きづらい国にしてしまった安倍首相の罪 [参院選]

 「この道を。力強く、前へ。」
 これが自民党のキャッチコピーです。テレビのCMでも盛んに流されています。
 句読点の使い方がデタラメですが、CMで流されている内容のデタラメさからすれば、まだ許容範囲かもしれません。それにしても、こんなキャッチコピーで、こんなCMを流して、逆効果だとは思わなかったのでしょうか。

 安倍首相が歩もうとしている「この道」について、昨日のブログで「国内ではすでに失敗し破たんしているアベノミクスからの離脱を阻害し、国外では国際テロによって標的とされるような危険な状況に在外邦人を追いやることになります。そのような誤った『道』を今後も歩み続けて良いのかどうかが、現在の参院選で問われている重大な争点の一つなのです」と書きました。今日は、この前半部分について補足することにしましょう。

 自民党は「アベノグラフィックス」をネットで公開し、「『データで見るアベノミクス』20の成果と目標」を示しています。それによって、アベノミクスの「成果を、実際のデータを元にしたインフォグラフィックスによって、わかりやすくお伝えします」というわけです。
 しかし、アベノミクスが成果を上げているかどうかの答えは「数字」にあるのではありません。人々の「実感」にあります。
 それぞれの胸に聞いてみればいいんです。アベノミクスとされる経済政策が始まってから、生きやすくなったのか、それとも生きづらくなったのかと。

 今日の新聞に、親子3人が無理心中したかもしれないという記事が出ていました。詳しい事情は分かりませんが、生活苦から生じた事件についての記事は珍しくなくなりました。
 7月2日付の『朝日新聞』朝刊の一面には、「子ども食堂300ヵ所超す 貧困・孤食 広がる地域の支援」という記事が出ています。このような施設や支援が必要となったのは、貧しい子供が増えているからではありませんか。
 その前日の7月1日付『東京新聞』朝刊の一面にも、「ファミレス売上高 3年ぶり減」「200円カレー好調」「外食切り詰め生活防衛」という記事が出ています。生活を切り詰めて防衛しなければならないのは、物価が上昇して賃金が伸びず、可処分所得が増えていないからではありませんか。

 家計の手取り収入に当たる可処分所得が増えていないことは、『毎日新聞』7月3日付朝刊が報じています。「安倍政権の経済政策アベノミクスが始まる前の2012年から横ばい水準にとどまっていることが2日、日本総合研究所の試算で分かった」というのです。
 買い物などに使えるお金が増えていないのですから、消費が増えるわけがありません。景気回復が地方や中小企業などに行き渡っていないのではなく、景気回復そのものが幻想にすぎないのです。
 だからこそ、国民は景気が回復しているという実感を持つことができません。報道ステーションで報じられたテレビ朝日の調査では景気回復を実際に感じていないという回答が78%という驚くべき高さになっていますが、このような「実感」は日本経済の「実態」という現実を背景にしています。

 「アベノミクスは成功しているが、それは道半ばだから、さらにエンジンを吹かす必要がある」と言う安倍首相の言葉が本当であれば、「子ども食堂」「保育難民」「奨学金地獄」「中年貧困」「下流老人」「高齢者破産」などという言葉は生まれなかったでしょう。3年半に及ぶアベノミクスが生み出した貧困と窮乏化の現実があるからこそ、これらの言葉が生まれたのです。
 そのような現実が、安倍首相には目に入らないのでしょうか。貧しさに苦しむ人々を前にして自らの言葉がいかに空疎であるか、安倍首相には分からないのでしょうか。
 このような形で破たんが明らかになっている経済政策を継続すれば、さらに悲惨な未来が待ち受けているにちがいありません。今必要なのは「継続」ではなく「転換」です。経済失政の責任を取って安倍首相を退陣させ、アベノミクスを転換しなければ日本経済にも国民生活にも未来はありません。

 今日の『朝日新聞』朝刊の経済欄のコラム「波聞風問」に原真編集委員の「異次元緩和 黒田日銀がはまった罠」という一文が掲載されています。そこで原さんは、黒田日銀の異次元緩和政策を「インパール作戦」になぞらえた「複数の経済専門家」の意見を引きながら、「一度戦争に踏み込んだら、敗戦濃厚でも突き進むしかない――。かつて日本軍が陥った罠に、黒田日銀もはまってしまったのではないか」と指摘しています。
 このような「罠」にはまってしまったのは黒田日銀だけではありません。アベノミクスの全体が「インパール作戦」となり、「一度戦争に踏み込んだら、敗戦濃厚でも突き進むしかない」という泥沼にはまってしまっていると言うべきでしょう。

 安倍首相は、まさにこの当時の「日本を取り戻す」ことになったようです。その時代に犯した取り返しのつかない巨大な過ちと共に……。

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7月3日(日) 「隠す、逃げる、けなす」安倍首相の卑劣な選挙戦術 [参院選]

 参院選の公示期間もあと1週間となりました。次の日曜日が投票日です。
 日本の命運をかけた激しい選挙戦がたたかわれていますが、次第に安倍首相の選挙戦術が明らかになってきました。それは、「隠す、逃げる、けなす」という政権政党らしからぬ卑劣なものです。

 まず、「隠す」という点です。選挙は公約や政策を明らかにして有権者の信を問うものですが、この基本が守られていません。
 重要な政策課題であるにもかかわらず、隠されているテーマがあります。それは改憲、原発再稼働、沖縄辺野古での新基地建設などの問題です。
 どれほど重要であっても、有権者に評判が悪く、選挙に不利になる問題については触れず、その意図を隠したままアベノミクスを前面に出して選挙を闘い、終わったら「信任を得た」と言ってやりたい放題に暴走する。特定秘密保護法の制定や集団的自衛権の行使容認を実行してきたこのようなやり方を、安倍首相は今回も繰り返そうとしています。

 次に、「逃げる」という点です。選挙は各政党の公約や政策の違いを明らかにして支持を競い合うものですから、各党を代表する党首による討論は大きな意味を持っていますが、安倍首相はこのような場から逃げています。
 党首討論は選挙公示前に集中され、公示後に開かれたのは24日に放映されたTBSの番組が最後です。安倍首相は期日前投票が始まっていることや選挙での遊説日程が立て込んでいることを理由に出席を拒んでいるからです。
 期日前投票は今回から始まったわけではなく、他の党首と同様に遊説の日程を調整することは可能なはずです。討論から逃げるということは、選挙で掲げている公約や政策について説得できず、他党からの追及を恐れており、それに打ち勝つ自信がないということの証明にすぎません。

 さらに、「けなす」という点です。安倍首相はとりわけ「民共批判」に力を入れており、選挙演説では他党批判が顕著な特徴となっています。
 他党を「けなす」のはネガティブ(否定的な)キャンペーンにほかなりませんが、それはポジティブ(積極的な)キャンペーンによって打ち出すべき政策や公約が貧弱だからです。限られた演説時間に訴えるべき政策が沢山あれば他党の悪口を言っている余裕はありませんが、そのような政策がないから他党の批判に時間を割くことができるのです。
 しかも、32の1人区すべてで野党共闘が実現して大激戦となっています。「民共批判」によって選挙での共闘にクサビを打ち込もうとしているのは、そうせざるを得ないほど大きな脅威となっているということの証明でもあります。

 このような「隠す、逃げる、けなす」という卑劣な戦術によって有権者を騙すのではななく、正々堂々と戦っていただきたいものです。それが国政に責任を持つ政党としてのあり方であり、政権党にふさわしい選挙の戦い方というものでしょう。
 テレビを見ていたら安倍首相が登場するCMが流れていました。アベノミクスの成果を誇るように、次々と経済指標の数字が示されています。
 どれも、安倍さんにとって都合の良い数字を並べたものにすぎません。このCMにも「隠す、逃げる、けなす」という卑劣な選挙戦術が反映されています。
 
 前面に打ち出されているアベノミクスにしても、3年経ったのにまだ「道なかば」だそうです。国民を馬鹿にするのもいい加減にしてもらいたい。
 もう結論は、はっきりしているじゃありませんか。「道なかば、逆から読めば、ばかな道」なのだから。

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6月23日(木) アベノミクスが失敗したことは安倍首相自ら認めている [参院選]

 参院選が始まりました。最大の争点はアベノミクスだと、安倍首相は訴えています。
 それは「道半ば」だから、これからさらに「エンジンを吹かす」必要があるのだと。
 そのために信を問うのが、今度の選挙の主たる目的だというわけです。同じ与党の公明党も、アベノミクスの成果を隅々にまで行き渡らせることが必要だと訴えています。

 しかし、アベノミクスが成功したか失敗したかという問題についての答えは、すでに安倍首相によって与えられています。6月1日の記者会見で、消費再増税の延期が発表されたからです。
 アベノミクスが成功して成果をあげていれば、消費再増税を延期する必要はありませんでした。それを延期したのは、成功せず成果をあげられなかったからです。
 このことについては、すでにこのブログでも指摘しました。その際に紹介した安倍首相の次のような「断言」は、繰り返し思い出されるべき重要な発言です。

 「18カ月後、さらに延期するのではないかといった声があります。再び延期することはない。ここで皆さんにはっきりとそう断言いたします。平成29年4月の引き上げについては、景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします。3年間、3本の矢をさらに前に進めることにより、必ずやその経済状況をつくり出すことができる。私はそう決意しています。」

 アベノミクスの成否を判断する基準は、消費増税の延期を表明した2014年11月の記者会見でのこの「断言」にほかなりません。「必ずやその経済状況をつくり出すことができる」と言っていたのに、できなかったというのが事実によって示された結果です。
 何故できなかったのか。アベノミクスが失敗したからです。
 こんな簡単なことが、どうして分からないのでしょうか。成功し果実があったというのであれば「新しい判断」などせず、「断言」した通りに「確実に実施」すればよかったではありませんか。

 「3年間、3本の矢をさらに前に進めることにより、必ずやその経済状況をつくり出すことができる」と言っていたのにできなかったアベノミクスです。この先「3年間」、そのエンジンをさらに吹かしてみても同様の失敗に終わるだけです。
 いや、もっと大きな新たな失敗が待ち受けているにちがいありません。すでに金融の異次元緩和は手詰まりとなってマイナス金利が導入され、アベノミクスのマイナス面もあらわになりつつあります。
 それは短期的な応急措置でしたから、多少の副作用を伴っても効果を上げれば問題がないとされていました。しかし、長期化すれば副作用は大きなものとなり、マイナスの効果が目立つようになります。それを避けるためには、できるだけ早く政策を転換し、アベノミクスから抜け出さなければなりません。今がそのチャンスなのです。

 安倍首相はアベノミクスを掲げて2013年の参院選、2014年の衆院選で勝利しました。しかし、実際に強行したのは特定秘密保護法の成立であり、集団的自衛権の行使容認の法制化でした。
 同じように、今度の参院選でもアベノミクスを前面に掲げて勝利し、悲願である改憲に突っ走ろうと考えているのでしょう。「2度あることは3度ある」と言いますから。
 日本の有権者は、このようなインチキな手口にまたも騙されてしまうのでしょうか。今度こそ、安倍首相の嘘に騙されることなく、「3度目の正直」にしたいものです。

 アベノミクスを断罪して政策転換を求める結果を出すことは、もう安倍首相の嘘には騙されないぞという有権者の決意を伝えることになります。同時に、そのような嘘に騙されない有権者の賢明さを示すことでもあります。
 嘘を見抜く目を持っていただきたいと思います。そして、騙されることなく本当の狙いを見抜く力を持っていることを、私たちの1票によって示そうではありませんか。

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6月22日(水) 参院選が公示され日本史上に残る政治決戦の火ぶたが切られた [参院選]

 本日、参院選が公示され、7月10日の投票日までの選挙戦がスタートしました。この選挙について、これまで私は「戦後最大の政治決戦」と言ってきました。
 しかし、それ以上の大きな意義と重要性があると思うようになりました。この選挙の結果いかんでは、これからの日本の進路が大きく変わるからです。

 日本の命運を左右するという意味では、「戦後最大」ではなく、「日本史上最大」と言っても良いような大きな決戦ではないでしょうか。
 過去の歴史においても日本の命運を左右するような決戦が行われ、その結果、日本の進路は大きく変わってきました。たとえば、源氏と平家が覇を競った源平の合戦があり、天下分け目のたたかいであった関ケ原の合戦があり、徳川幕府を倒して近代の幕開けとなった戊辰戦争がありました。
 いずれも、二つの大きな勢力が日本の進路をかけて真正面から激突しています。今回の参院選も、与野党に分かれた勢力が日本の進路をかけて真正面から激突する形になっています。

 このような対決の構図が出来上がったのは、戦争法制定などのアベ暴走政治に反対する大きな運動の盛り上がりがあったからです。それを背景に「野党は共闘」という声が高まり、市民に押される形で野党共闘が成立して新しい局面が切り開かれました。
 まさに、市民による政治変革の可能性が生じたわけです。ある種の「市民革命」であると言われるゆえんがここにあります。
 被支配層の怒りと異議申し立てが増大しただけでなく、支配層の側の綻びと統治能力の枯渇があらわとなって人々の行動力が高まりました。このような「革命」の条件が拡大しただけでなく、それが選挙への取り組みに結び付けられたという点に従来にない新しさが示されています。

 これ以外にも、今回の参院選では「初めて」というものが3つあります。その一つは18歳選挙権の開始であり、二つ目は野党共闘の成立であり、そして3つ目は改憲発議の現実的危険性です。
 新たに18歳と19歳が選挙権を得たために、約240万人の若者が投票できるようになりました。これらの人々にはぜひ投票所に足を運んで一票を投じていただきたいものですが、与党に投じたのでは何も変わりません。
 今の政治のあり方に不満を覚え、現状を変えてほしいと考えるのであれば、与党ではなく野党に投票すべきです。幸い、今回の選挙ほど与野党間の対決構図がはっきりしていて争点が明確になっている選挙はありませんから、選択に迷うことはほとんどないでしょう。

 このような明確な与野党の対立構図が出来上がったのは、野党共闘のお陰です。ただし、選挙前の討論会に出席した9党のうち、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党、新党改革の3党は野党ですが、その政策や主張からすれば与党の別動隊にすぎません。
 真の野党として、自民・公明に対抗できる政策と展望を示しているのは、野党共闘に加わっている民進党、共産党、社民党、生活の党と山本太郎と仲間たちの4党です。この4党は市民連合とも政策協定を結び、参院選の32ある1人区の全てで統一候補を立てました。
 参院選では、1人区だけでなく複数区や比例代表でも、与党の候補者ではなく野党共闘に属する政党の候補者を当選させる必要があります。自民党と公明党の当選者を改選議席の半数である61議席以下に減らせば、文句なしに安倍首相の責任を問い、辞任に追い込んでアベ政治をストップさせることができます。

 たとえそうならなくても、最低限、改憲発議可能な参院での3分の2以上の議席の獲得を与党に許してはなりません。そのためには、自公だけでなく改憲に前向きなおおさか維新と日本のこころの4党の獲得議席を78議席以下にする必要があります。
 自民党は結党以来改憲を党是としてきましたが、国民投票法が制定されていなかったために実際には改憲を実施することができず、衆参両院でも改憲発議に必要な3分の2以上の議席を有することはありませんでした。しかし、第1次安倍政権での国民投票法制定と第2次安倍政権になってからの法改正によって制度的条件が満たされ、一昨年暮れの衆院選挙で与党が3分の2以上の議席を得て政治的条件の半分が実現しています。
 もし、参院で改憲勢力が3分の2以上の議席を得ることができれば最後に残されていた政治的条件の半分が得られることになり、そうなった場合には次の国会で憲法審査会を再開させて改憲に向けての動きを開始したいと、政党討論会で安倍首相は明言していました。つまり、今回の参院選は実際に憲法を変える作業を始めることができるという現実的な危険性の下で実施される初めての選挙だということになります。

 昨日のブログで、世界的な投資家のジム・ロジャースさんが「日本に必要なのは変化です」と言い、「私が10歳の日本人なら、両親を説得して日本を逃げ出すでしょう。なぜなら、新しいリーダーが出てこない限り、40歳になった時の日本経済は悪夢だと思うからです」と指摘していることを紹介しました。「悪夢」は「日本経済」だけに限られているわけではありません。
 戦争法の制定に次ぐ改憲によって、本当の「悪夢」がやってこようとしています。それがどのようなものかは、ユーチューブに流れている映像https://www.youtube.com/watch?v=h9x2n5CKhn8を見れば一目瞭然です。
 ここでは、衛藤晟一内閣総理大臣補佐官、長瀬甚遠元法務大臣、城内実外務副大臣、稲田朋美政調会長など自民党中枢の人々が「いよいよ、ほんとうに憲法を変える時がきた」「国民主権、基本的人権、平和主義の3つをなくさなければならない」「日本にとって一番大事なのは国体だ」「尖閣諸島を軍事利用しよう」などと叫んでいるではありませんか。このような目論見を許すかどうか問われているのが、今回の選挙なのです。

 歴史的な政治決戦となっている今回の参院選では、日本史上に残るような結果を出さなければなりません。「あの時、歴史が変わったのだ」と、後世の人々が感謝を込めて振り返ることのできるような結果を。
 「悪夢」のような未来ではなく、希望に満ちた未来を切り開くための一票を。それが可能なのは今を生きる私たちだけであり、そうすることによって未来を変えることができるのも私たちであるということを忘れないようにしたいものです。

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