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10月27日(金) 安倍打倒を諦めていない国民がこれだけいるのだということを示すために11月3日の国会前集会に参加を [社会運動]

 解散・総選挙に際して、安倍首相は「国難突破解散」と言いました。国の災難を突破するためには安定した政治基盤が必要だというわけです。
 これは真っ赤な嘘でした。またも国民は、安倍首相のデタラメな説明に惑わされて与党に安定多数を与えてしまったようです。

 安倍首相が選挙演説で繰り返し挙げた最大の「国難」は朝鮮半島危機でした。しかし、これは選挙に利用するための口実にすぎません。
 早速、麻生太郎副総理兼財務相は26日、東京都内の会合であいさつし、あけすけにこう語りました。自民党が大勝した先の衆院選結果は「明らかに北朝鮮のおかげもある」と。
 核実験やミサイル発射を繰り返している北朝鮮の挑発行為に感謝したいとでも言うのでしょうか。北朝鮮危機を煽り立てて国民の不安を高め、それを政治的に利用して選挙で勝つというのが「国難突破解散」の狙いだったということになります。

 そもそも「国難」ということ自体、解散のための方便にすぎませんでした。「国難」なのに、解散・総選挙で政治空白を作ったのですから。
 選挙が終わってからも、「国難」なのに臨時国会を開こうとしていません。北朝鮮危機について話し合うために来日するトランプ大統領の貴重な時間を割いて、ゴルフに興ずるのだそうです。「国難」なのに。
 「国難」であるにもかかわらず国会を解散し、選挙が終わってからその「国難」について国民の代表と議論し相談しようともしていません。「国難」であればこそ、国会を開いて対応策を協議し、与野党の合意を図るべきではありませんか。

 しかし、安倍首相は言論の府から逃げ回っています。それほどに、国会を開くのが嫌なのでしょう。
 与野党協議の場が森友・加計学園疑惑追及の場になることを恐れているからです。解散・総選挙はみそぎの場にはならず、森友学園については会計検査院の報告をめぐって、加計学園については岡山理科大での獣医学部新設の認可をめぐって、今後も新たな疑惑追及の動きが始まるにちがいありません。
 そのような事態を避けるための国会からの逃走です。国の災難である「国難」への対処よりも、自分とカミさんが抱え込むことになった災難(「安倍難」)の回避の方を優先させているということになります。

 保身のために国会を軽視する総理大臣が居座り続けていることこそ、「国難」(国民の災難)の最たるものにほかなりません。総選挙では責任を取らせることはできませんでしたが、引き続き「安倍辞めろ」の声を高めていく必要があります。
 危機の政治利用に騙されず、安倍打倒を諦めていない国民がこれだけいるのだということを示す必要があります。一週間後の11月3日(金)に予定されている国会前の大集会が、その最初の機会になるでしょう。
 私もスピーチすることになっています。多くの方に参加していただければ幸いです。

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12月10日(金) 共同の発展のために1人1人ができるところでできることをやるしかない [社会運動]

 「市民連合」の結成だそうです。安保法制(戦争法)反対の5団体と野党5党の代表との3回目の意見交換会で、市民団体から戦争法の廃止と立憲主義の回復を求める新しい共同の動きが提案されました。
 参院選での与野党逆転に向けて、市民連合を背景に1人区で候補者を立てるという構想です。熊本、石川、鳥取・島根で具体的な動きが始まっているといいます。

 戦争法は成立しましたが、その後も廃止に向けての運動が継続しています。このような形での共同の広がりは、戦争法案反対運動の成果にほかなりません。
 安倍暴走政治は国民の危機意識を強め、抵抗と抗議の声を高めました。安倍首相は図らずも「民主主義の目覚まし時計」を鳴らしたのです。
 目覚めた若者やママさん、研究者など、これまで政治社会運動とは無縁だった幅広い階層が目を覚まし、平和と立憲主義、民主主義を守る運動に立ち上がりました。60年安保闘争、70年安保闘争に続いて、今年は15年安保闘争として記憶されるにちがいありません。

 私は「反響の法則」が働くだろうと言ってきました。太鼓を弱く打てば小さな音が、強く打てば大きな音が響き渡るからです。
 戦争法の成立を目指した安倍首相は思い切り強く「太鼓」をたたき、そのためにこれまでにない大きな音が反響しました。戦争法案反対のたたかいを通じて、「反響の法則」は実証されたと言えるでしょう。
 その「反響」は今も続いています。その一つが戦争法の廃止を求める2000万署名運動であり、今回の「市民連合」結成の呼びかけでした。
 
 このような戦争法反対と安倍暴走政治阻止のたたかいは、私の「老後」生活にも大きな影響を与えています。大学を退職して現役を「リタイア」したはずなのに、現役時代と変わらない忙しさです。
 物を書いたり講演したり、安倍首相のお陰で思わぬ「商売繁盛」となりました。これも「反響」の一つであり、私もその響きの一つになったというわけです。
 これまでも例年、30回ほどの講演をしてきましたが、今年は倍の60回近くに達しました。週に1回以上、講演してきた勘定になります。

 昨日までの4日間、茅ヶ崎、八王子の横山南、川崎、甲府と連日の講演でした。まだ、今年中に3回の講演が残っています。
 たいてい、講演が終わると質疑の時間があり、そこで「戦争法廃止の国民連合政府」について質問されることもあります。「どの程度、実現する可能性がありますか」と……。
 私は答えます。「問題は、実現するかどうかではなく、実現させるかどうかだ」と……。

 連合政府の実現が、そう簡単な課題ではないということは明らかです。多くの困難があるでしょうし、実現できないかもしれません。
 しかし、私は問いたい。「実現の可能性が低ければ、諦めてしまうのですか」と。「どんなに低くても、少しでも可能性があれば、それに賭けるしかないでしょう」と……。
 いかに実現不可能だと思われても、どんなに困難に見えても、それに挑戦し突破することでしか現状は打開できません。結果を恐れず、果敢に挑戦することによってはじめて、歴史を変えることができるのです。

 ただし、果敢な挑戦とは言っても、それぞれの人にはそれぞれの事情があり、条件や環境は異なっています。1人1人がおかれた条件の下で、できるところでできることをやればよいのです。
 それでは、一体、私に何ができるのだろうかと自問してきました。そして、私もまた、私にしかできないことをやろうと決意を固めています。
 戦争法廃止に向けての共同の発展と立憲主義の回復のために……

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8月31日(月) 主権者が立ち上がるとき時代は動く [社会運動]

 すごい数でした。昨日の国会周辺での戦争法案反対10万人大行動です。
 このようにして主権者が立ち上がるとき、時代は動くのだということを実感しました。このような民意によって政治が変われば、そのときこそ民主主義が作動したことになります。

 この日の午前中、私は熱海後楽園ホテルで開かれた神奈川土建組織活動者会議で講演しました。参加者は500人で、これもすごい数です。
 会場のホールをとりまくように各支部の組合旗が飾られており、迫力満点です。この日の午後一番で「戦争法案反対全国100万人大行動」に呼応して、500人の参加者でプラカードを掲げてコールを行うと言っていました。
 これは実行されたようです。その様子が東京土建のホームページhttps://www.facebook.com/kanagawadoken/posts/1042413225792793にアップされています。

 ここでの講演が終わってすぐ熱海駅に向かい、新幹線で東京駅、そこからタクシーで国会図書館裏に行きました。憲法共同センターの宣伝カーからスピーチする予定だったからです。
 その場所では懐かしい友人・知人にも会いしました。ただし、ずっとそこにいましたので、国会議事堂の姿も正門前の道路を埋め尽くした人々の姿も見ずじまいです。
 この日、国会周辺に集まった人々は主催者発表で12万人、警察情報で3万人とされています。その「国会周辺」の人々の数に、国会図書館の裏にいた私たちは入っているのでしょうか。

 宣伝カーから、民主党の小川敏夫参院議員、共産党の池内さおり衆院議員、社民党の吉田忠智党首、ミサオ・レッドウルフさんなどとともに、私もスピーチさせていただきました。「若手の憲法学者」の方の発言がありましたので、「古手の政治学者」として発言させていただいたというわけです。
 「政府・与党は戦争立法を平安法と呼んでくれなどと言っているけれど、平安時代の法律なのか。憲法に違反することは明らかだ。イケンの法律を成立させてはイケン。反対イケンを国会にぶつけよう」と、「イケン」3連発をぶちかましました。
 日本を守ると言いながら他国を守れるようにする、安全を確保すると言いながら自衛隊員や国民を危険に晒そうとする、国際社会の平和と安全に貢献すると言いながらアメリカによる無法な戦争の手伝いができるようにする――そのどこが平和と安全のためになると言うのでしょうか。しかもそれを、政府による憲法解釈の変更だけでやってしまおうと言うわけですから、内容もやり方も憲法違反で立憲主義に反しています。

 阪神タイガースのファンが戦争法案に反対して「反戦タイガース」を結成したそうです。私もタイガース・ファンですので、勝手に「反戦タイガース」を名乗らせていただきます。
 このように、今回の戦争法案反対運動には、自主的、多世代、全国規模という特徴があります。これまでの政治運動とは異なる新しい運動の質と広がりが生まれていると言えるでしょう。
 その背後には、インターネットやSNSなどの新しい情報通信手段の普及という技術的条件が存在しています。政治をめぐる情報戦において、民衆は新しい武器を手に入れ、それを存分に活用しているということです。

 昨日の国会正門前の集会で、民主党・共産党・社民党・生活の党の野党4党首があいさつして手を握りました。この4党の連立こそ、これから目指すべき新しい民主的政府の姿だと言えるのではないでしょうか。
 政府・与党は9月11日までに参院での採決を狙っているようです。もし、採決を強行すれば国民の怒りはさらに高まり、自公政権に代わる新しい民主的政権樹立に向けての機運も生まれるにちがいありません。

 戦争法案は廃案に追い込むしかありません。安倍政権は打倒するしかありません。 
 そしてそれをめざした反対運動の高まりを、自公政権に代わる新たな統一戦線と民主的政府樹立へと結びつけること――これが、これからの課題なのではないでしょうか。

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8月27日(木) 10万人国会包囲と100万人大行動こそ「革命」の始まりだ [社会運動]

 「戦争法案廃案!安倍政権退陣!総がかり行動実行委員会」が呼びかけている8月30日(日)の「国会・日比谷10万人・全国100万人大行動」に参加しましょう。私も、この日の午前中は熱海で講演ですが、それが終わった後、国会前に駆けつけるつもりです。

 革命的な情勢を生み出す条件とは、被支配階級がもはや支配を受け入れなくなっただけでなく、支配階級が今まで通りの支配を維持できなくなること、そして人民の行動力が急速に高まることであると、レーニンは述べています。今の日本は、戦争法案をめぐってこのような条件が生まれつつあるのではないでしょうか。
 平和と民主主義を求める人々の「革命」の始まりは8月30日になりそうです。この日、国会前と日比谷公園に10万人、全国で100万人が戦争法案反対の大行動に立ち上がって廃案を求めることが呼びかけられています。
 このブログを目にしている全ての方が、何らかの形でこの行動に参加されることを呼びかけたいと思います。そうすれば、あなたはもう「革命家」です。

 参院の特別委員会で戦争法案についての国会審議が続いています。法案の内容の危険性や政府の説明のデタラメぶりが、さらにいっそう明らかになりました。
 半島有事における米艦防護について、邦人を輸送していなくても防護の対象になると、中谷防衛相は答弁しました。昨年5月15日と7月1日の記者会見で、安倍首相は邦人の母子を運ぶ米艦のイラストを示し、この米艦を守ることができるようにするために集団的自衛権の行使が必要だと言っていた説明は何だったのでしょうか。
 邦人を乗せていない公海上の米艦が攻撃されたとしても、それが直ちに我が国の存立を脅かす「存立危機事態」だなどと言えるはずがありません。やはり、戦争法案は日本の安全や存立とは無関係に米軍を助け補完するための法律であるということが、この答弁からも分かります。

 また、イラク戦争に際しての民間人の動員について、武器・弾薬を含む物資や人員の輸送で「総輸送力の99%を民間輸送力に依存」していたこと、日本とクウェート間の要員の輸送についても「民間航空機で100回」などと中谷防衛相は答弁しました。いつ戦場となるか分からない「後方支援」のために、自衛隊だけでなく民間企業が動員される可能性があるということになります。
 そもそも、最近では「戦争の民営化」が進んできていました。横須賀に入港する米潜水艦の乗員の半分近くは民間企業の社員だとも言われており、イラクのファルージャの戦闘には民間の軍事会社が参加し、IS(イスラム国)に殺害された湯川さんも入国目的は戦争ビジネスの下見だったと言われています。
 自衛隊だけでなく輸送や建設など戦争関連の企業や社員にとっても戦争法案は無縁ではないということになります。しかし、この法案には、このような形で戦争に動員され協力させられる民間人の安全確保については全く触れられていません。

 これ以外にも、自衛隊の中央即応集団の隊員が「研修」名目で米軍の特殊部隊との共同訓練を行っていたこと、民間企業の新入社員を「実習生」として2年間自衛隊に派遣する制度を検討していたことなどが明らかになりました。戦争法案は、このような実態とともに具体化されようとしています。
 「海外で戦争する国」の実現に向けて着々と既成事実化が進んできており、事態は容易ならざる状況に至っているというべきでしょう。戦争法案の阻止だけでなく、安倍首相の退陣そのものを目指すべき理由がここにあります。
 8月30日を起点とした「革命」的な状況を生み出すことによって安倍政権を倒しましょう。消費税の増税、戦争法案の提出、原発再稼働、TPP参加交渉、沖縄新基地建設などが次々と繰り出されてきましたが、パンドラの箱にはなお安倍退陣という希望が残されています。

 「革命」とは、必ずしも短期間の突発的な運動の高揚や政治的な変革を意味しているわけではありません。「明治維新」でさえ、1853年のペリー浦賀来航から1868年の明治新政府樹立まで15年もかかっていたのですから……。
 「2015年8月30日に、あなたはどこで何をしていたのか」と、将来、いつの日か問われることがあるかもしれません。「その日は戦争法案の廃案を求めて国会前にいた」と、そのときには答えられるようにしたいものです。

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6月4日(木) 「STOP安倍政権! 6.13大集会」への参加を呼びかける [社会運動]

 今日、国会の第2議員会館で、「許すな!戦争する国づくり まもれ!憲法と平和、いのちと暮らし STOP安倍政権! 6.13大集会」についての記者会見がありました。呼びかけ人の一人としてこの記者会見に参加し、先ほど帰ってきたところです。
 記者会見に同席したのは、呼びかけ人の雨宮処凛さんと税理士の浦野広明立正大学客員教授のお二人です。それに、実行委員会を代表して小田川義和全労連議長も出席されました。
 席上、呼びかけ人として発言を求められましたが、私は事情があって当日参加できるかどうかわかりませんので、メモを用意して読み上げました。ここにアップさせていただきます。

 最近、私は『対決 安倍政権―暴走阻止のために』という本を出しましたが、今の安倍政権は「暴走」と言うより「逆走」です。安倍首相はバックミラーに映った昔の日本を目指して後ろ向きで走っています。
 危険ドラッグを飲みながらスピード違反をしているツアーバスの運転手のようなもので、しかも、ハンドルは右にしか切れない。ブレーキは効きが悪い。自転車なら、即、安全講習行きです。
 これでは大事故間違いなし。できるだけ早く運転席から引きずり下ろして、バスをストップさせなければなりません。

 今の日本は満身創痍です。安倍首相は施政方針演説で「改革」を36回も繰り返しました。そんなに「改革」が必要なほど、今の政治はガタがきているということになります。
 しかし、「改革」によって実現される日本は、さらに矛盾を拡大し、問題を深刻にするだけです。「安倍さんのやり方にはついていけない」と、自民党や官僚のOBも反旗を翻しています。  
 キャッチオールパーティーだった自民党は極右政党となって、国民統合能力も問題解決能力も失っています。

 通常国会最終盤でとりわけ重要なのは、「戦争法案」と「労働法案」です。平和と労働、生活を破壊するもので、廃案にしなければなりません。平和のための戦争協力とか、「他国防衛も専守防衛」などというのはブラック・ジョークそのもので、許されざるごまかしです。
 多くの政策課題で世論は安倍政権に反対しており、一点共闘も拡大しています。これを集約して安倍政権打倒に向けての運動を高めなければなりません。6.13大集会が、そのための大きな結節点になることを願っています。

 日本国民の琴線に触れた大失敗として、安倍首相の暴挙・暴走を歴史に記録する必要があります。タイミングとしても規模においても、大きな意味のある集会です。乾坤一擲の「大戦(おおいくさ)」に向けて運動のレベルを一段階引き上げるきっかけとなるよう、大成功させようではありませんか。

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11月8日(土) 「守れ!国民のくらし、いのち、平和 11.29(土)大集会・大行動」の詳細 [社会運動]

 本日の『しんぶん赤旗』に、「守れ!国民のくらし、いのち、平和 11.29(土)大集会・大行動」に向けての私のメッセージが掲載されました。一昨日のブログにアップした「『覇権大国』をめざす安倍首相の野望を打ち砕こう」というメッセージです。

 同じ『しんぶん赤旗』に、新宿区長選に立候補している岸まつえ候補についての記事も掲載されています。演説している岸候補の写真もありますが、その横には私がいました。
 実は、昨日の午後、岸候補の応援のために宣伝カーで新宿区内を回り、街頭演説の真似事をさせていただきました。9月26日の「みんなの新宿をつくる会」の講演のときに応援を頼まれたからです。
 新宿区長選の投票日は明日の日曜日に迫っています。日本会議関係者の対立候補を破って、ぜひ岸まつえ候補に当選していただきたいものです。

 なお、「守れ!国民のくらし、いのち、平和 11.29(土)大集会・大行動」の詳細は、以下のようになっています。多くの方が参加されますよう、この場を借りて呼びかけたいと思います。

 11.29大集会・大行動実行委員会は、下記の要領で「守れ!国民のくらし、いのち、平和 11.29(土)大集会・大行動」を開催します。「憲法を守れ、戦争する国にするな」「くらし優先の政権へ」「安倍暴走政治ノー」などみなさんの要求を持ち寄って大きな共同の場にしましょう。ぜひご参加ください!

呼びかけ人
愛敬浩二(名古屋大学大学院法学研究科教授)
五十嵐仁(元法政大学教授)
池田香代子(翻訳家)
伊波洋一(元沖縄県宜野湾市長)
内田聖子(アジア太平洋資料センター事務局長)
斉藤貴男(ジャーナリスト)
名木昭(福島県青色申告会連合会名誉顧問)
浜矩子(同志社大学大学院教授)
堀尾輝久(東京大学名誉教授)
本田宏(医師)
山根 香織(主婦連合会会長)

1.「11.29国民大集会・大行動」の規模 (全体で2万人以上、3万人の参加をめざす)
2.全体フレーム
(1)駅頭宣伝行動(具体化は各団体で)
 ①労働法制 10:30~東京駅丸の内口(責任・全労連)
 ②社会保障 10:30~有楽町・銀座マリオン前(責任・社保協)...
 ③消費税  10:30~新宿駅西口(責任・全商連)
 ④団体独自 各団体・単産等での積極的な具体化を
 
(2)スタート集会、国会請願デモ(一部、銀座デモ)
 ■スタート集会①=首都圏中心(東京・埼玉・千葉・神奈川)
   12:00~スタート集会①(日比谷野音)
   12:40~国会請願デモ(西幸門出発)
   13:40~国会包囲アピール行動(アピールやコール、音楽)
 
 ■スタート集会②=首都圏以外
   13:30~スタート集会②(日比谷野音)
   14:10~国会請願デモ(西幸門出発)
       ※ただし、希望する団体は銀座デモ
 
(3)暴走政治ストップ!国会包囲大集会
 ■国会包囲大集会
   14:45~ 国会包囲大集会(主催者挨拶、各団体の発言、
          ヒューマンチェーンなど)
   15:30  (終了予定)
 
チラシ⇒ http://www.zenroren.gr.jp/jp/schedule/2014/data/141029_03.pdf
FB⇒ https://www.facebook.com/1129action?ref=bookmarks

主催:11.29大集会・大行動実行委員会 電話03−5842−5611(全労連内)

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2月5日(日) ウォール街占拠(OWS)運動は民衆運動の新たな時代を切り開くか [社会運動]

 「イエス」と、期待を込めて答えたいと思います。実際には、今後の展開にかかっているでしょうが。
 昨日、駿河台の明治大学アカデミーコモンで開かれた社会運度ユニオニズム研究会の報告を聞いての感想です。50人くらいの参加者のうち、半数近くが初参加のようで、この問題に対する関心の高さがうかがわれます。何しろ、突然、大阪のエル・ライブラリーの谷合館長も現れてビックリさせられたほどですから。

 報告では、ゼネラル・アッセンブリー(自由参加の総会)やスポークス・カウンシル(ワーキング・グループを基盤とした合議)、発言を口伝えする人間マイクなどの直接民主主義的な方法が紹介されました。このような方法によって、トップ・ダウン型ではないボトム・アップ型、ラリー型ではないアッセンブリー型の特徴が現れているというわけです。
 そのほかにも、リーダーを作らない、非暴力・直接行動、水平主義、多様な要求を認め統一要求を作らない、一方通行ではない対等な参加者の運動などの特徴が指摘されました。これらの点で、リーダーが呼びかけ、統一的な要求に向けて一致・団結した行動をとる、これまでの社会運動とは大きく異なるものだと言えるでしょう。
 このほか、私が教えられた新たな知見としては、労働組合の参加も目立ち労働運動とも深い関わりを持っていること、逆に、政党や政治グループとは隔たりがあり直接的な関係を持とうとしていないことなどです。これらの点は、私の想像とは異なっていました。

 また、中高年白人男性の参加者が多いということも意外でした。アフリカ系やアジア系などを含めたマイノリティ主体の運動ではないかと思っていたからです。
 白人の中産階級が運動に加わり始めたというのです。公務員、教員、農民、中小商工業者などの市民が、運動を支援し、参加し始めている点も注目されます。
 それも、集団や団体としてではなく、個人としての自発的な参加です。実は、労働組合の関与も、組合としてではなく個々の組合員が一参加者として加わっており、特定の団体が一定の方向に運動を導いて行くことはできないといいます。

 OWS運動の背景には、ウイスコンシン州知事のリコール運動やオハイオ州での団交権規制法廃止住民投票の勝利など先行する運動があったとの指摘も新鮮でした。これらの中西部(Middle West)での運動では、from middle east to middle west というスローガンもあったそうですから、「中東(Middle East)の春」が意識されていたことは明らかです。
 ラテン系の移民を通じて、中南米の左翼政権や左派社会運動の影響を受けているという指摘もありました。OWS運動は「99%」の人々を内に含むという点での階級的階層的な幅広さだけでなく、世界の民衆運動の影響を受け、また影響を与えているという点での幅広さも持ち合わせているように見えます。
 ただし、運動の方法と特徴からして、多様な問題を見えるように(可視化)して社会的にアピールするという点では極めて有効であっても、それを具体的な解決に結びつけるという点では今後の課題なのではないでしょうか。運動を持続させ、政治のチャンネルに載せて政治的力関係の変化を生み出すことも、これからの課題でしょう。

 研究会の途中で、現地を取材したビデオが流されました。OWS運動に加わっている高校生が登場し、キラキラした眼差しで、こう言ったのです。
 「目指しているのは革命です」
 それは大変、新鮮な姿ではありましたが、自然発生的とも言える異議申し立てと「革命」との間には、大きな隔たりがあるように思われます。その間をつなぐことができるほどにOWS運動が広がり、成長・発展することを望みたいものです。

 そうなれば、これまでとは異なった反資本主義の新しい革命へと繋がっていく可能性も生ずるでしょう。果たしてそうなるのか。春を待つOWS運動の今後に注目したいと思います。

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9月12日(月) 「三鷹事件の会」発足のつどいで松本善明さんの講演を聴いた [社会運動]

 昨日、元日本共産党の衆院議員だった松本善明弁護士の講演を聴きました。85歳だそうですが、いくぶん高い張りのある声で、1時間20分ほど話をされました。

 先日は88歳になられた畑田重夫先生の元気な姿に圧倒されましたが、昨日は善明さんの元気なことに感心しました。年を取ってからも元気で活躍する場があるということは、高齢社会の良さでしょう。
 至るところで、かくしゃくとした高齢者にお会いします。先方の元気なことに、こちらが励まされて元気になります。
 東日本大震災で被災された方と支援する方との関係に似ているかもしれません。元気をもらうことができるという点では……。

 昨日は、三鷹市市民協働センターで開かれた「三鷹事件の真相を究明し、語り継ぐ会(三鷹事件の会)」発足のつどいhttp://yoyogi-law.gr.jp/info/2011/deta/20110829.pdfに参加してきました。私も、この会の呼びかけ人の1人になっていたからです。
 私の他には、松川資料室の伊部正之福島大学名誉教授、偶然事件の現場に居合わせた堀越作治元朝日新聞編集局次長、山田善二郎前国民救援会中央本部会長などの方が呼びかけ人で、会場でお目にかかりました。また、「三鷹事件のモニュメントを設立する会」から梁田政方さんが呼びかけ人になっておられましたが、この方は元北海道学連の委員長で、北大イールズ闘争の当事者として北大を退学させられた方だというではありませんか。
 驚きました。帰宅して、『蒼空に梢つらねて』を見ましたら、2010年5月16日に開かれた対話集会「北大の自由・自治・反戦・平和の歴史を考える」でも、「イールズ闘争と私-当事者の立場から」という報告をされ、その記録が掲載されていました。

 ちょっと話がそれましたが、昨日の集会には会場一杯の140人が参加され、椅子が足りなくなるほどでした。私にとっては、「想定外」の多さです。
 こんなに多くの人が、三鷹事件に関心を持っていたとは知りませんでした。獄中で亡くなったただ一人の死刑囚・竹内景助の無念の思いが共有されていたからにちがいありません。
 私も、大原社会問題研究所が松川事件の裁判資料を保管しているという関係もあって、呼びかけ人の片隅に加えていただいたというわけです。一昨年に福島大学で開かれた松川事件の記念集会にも参加しましたので、これで松川事件・三鷹事件の両方に関わりができたことになります。

 三鷹事件については、多くの人がご存知だと思います。1949年7月15日に三鷹駅構内で起きた無人列車暴走事件で、同時期に起きた下山事件、松川事件と並ぶ三大フレームアップ事件の一つとされるものです。
 車庫から暴走して脱線転覆した列車によって、線路脇の商店街などで男性6人が即死、負傷者も20人出る大惨事となりました。
 捜査当局は、国鉄労働組合(国労)組合員の日本共産党員10人と非共産党員であった運転士の竹内景助による犯行として彼らを逮捕しました。うち1人はアリバイが成立したため釈放されましたが、残りの共産党員9人と竹内が起訴されています。

 東京地裁で鈴木忠五裁判長は竹内の単独犯行として無期懲役の判決を下し、共同謀議の存在を「空中楼閣」と否定して他の9人を無罪としました。これに対して、検察は全員の有罪を求めて控訴・上告しましたが、竹内以外については無罪が確定します。
 控訴審で東京高裁は、竹内について検察側控訴を受け入れ、書面審理だけで一審の無期懲役をもっと重い死刑としました。当然、弁護人は上告しましたが、最高裁では口頭弁論も開かれないまま死刑判決が確定しています。
 ところが、これは8対7の1票差だったので、大きな論議を呼びました。竹内は死刑判決後も無実を訴え続けますが、脳腫瘍であったにもかかわらず放置され、1967年に獄中で死去しています。45歳の若さでした。

 以上が三鷹事件についての概略ですが、最大の問題は、きちんとした裁判手続きがなされないまま「自白」のみで有罪とされ、しかも無期懲役が死刑に格上げされてしまったことです。善明さんは、現在の裁判であれば審理手続きの面からいってもとうてい有罪になるはずがないもので、完全なえん罪であると仰っていました。
 竹内は「自白」したとされていますが、その内容は二転三転どころか5回も変転し、最後は無罪を主張していました。死の直前に奥さんに語った言葉は「くやしいよ」というものだったそうです。
 この事件については、小松良郎『三鷹事件 新訂版』(同時代社、2011年)、片島紀男『三鷹事件-1949年夏に何が起きたのか』(NHK出版、1999年)などがあります。裁判についても詳しく検証した高見沢昭治『無実の死刑囚-三鷹事件竹内景助』(日本評論社、2009年)がありますが、会場には著者の高見沢弁護士も見えられ、挨拶されました。

 善明さんは、なぜ死刑のえん罪が生まれてしまったのかということについて、弁護人が無罪を主張せず弁護が不十分だったこと、最高裁の上告棄却決定の直前に判事が入れ替えられて賛否が逆転したこと、少数意見は書面審査だけでの決定に反対していたのに田中耕太郎裁判長が強行したこと、田中裁判長はガリオア資金で訪米して反共裁判の研修を受けて初公判の1ヵ月前に帰国したばかりだったことなどの事実を指摘され、松川事件を含めて、事件自体はもちろん、その捜査や裁判も米軍によるオペレーション(作戦行動)だったのではないかと指摘されました。
 事件そのものについても、竹内の動機は見あたらず、風呂に入っていたというアリバイ証言もあり、竹内の証言通りなら列車は発車しないなど、数々の疑問点が残されています。
 高見沢弁護士の話では、遺族による死後再審に向けての準備が進められており、今年中には再審手続きを終えたいということでした。是非、再審がなされ、以上に述べたような数々の疑問が解明され、真相を究明することによって竹内さんのえん罪が晴れることを願っています。

 なお、つどいが終わって、参加者の1人から思いがけないお土産をいただきました。袋に入った立派な栗です。どこかで栗拾いでもしてきたのでしょうか。ありがとうございました。
 発足のつどいの後の懇親会から帰るとき、日本国民救援会三鷹総支部の事務局長だという若者に挨拶されました。都立大学での私の後輩に当たる方だそうですが、このような形で後輩が活躍している姿を見るのは嬉しいものです。

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10月19日(月) 松川事件60周年全国集会、POSSE3周年シンポジウムに参加してきた [社会運動]

 すごい数の人です。「どうしてこんなに集まったのか」と、不思議になるほどの数でした。
 実行委員会では300人程を予想していたものの、どうもそれでは間に合わないということで資料を900部用意したそうですが、結果的に1200人もの参加者であふれました。福島大学で開かれた松川事件60周年記念全国集会です。

 松川事件というのは、戦後最大のえん罪事件です。戦前の最大のえん罪事件である大逆事件に匹敵するもので、同じ頃に起きた下山事件や三鷹事件と同様、謀略色の濃い事件でした。
 1949年8月17日、福島県松川町を通過中だった東北本線上り列車が突如、脱線転覆しました。死亡者の3人は、列車を牽引していた蒸気機関車の乗務員で、発足したばかりの国鉄の職員です。
 事件の現場は東北本線松川駅-金谷川駅間のカーブの曲がり鼻で、検証の結果、何者かによる意図的な列車妨害であったことが判明しました。これを共産党の仕業であるかのような談話を発表したのが、吉田内閣の増田官房長官です。

 こうして、当時、解雇反対や工場閉鎖反対で闘争中だった国労福島支部幹部の10人、東芝松川労組幹部等の10人、計20人が犯人にでっち上げられ、逮捕されます。その結果、労働運動は大きな打撃を受けました。
 被告となった労働者は無罪を訴え、この人々を救おうと、作家の広津和郎氏などをはじめとして「松川運動」「大衆的裁判闘争」と呼ばれる全国的な運動が展開されました。それがどれほどの底力を持っていたかを、今回の全国集会で改めて再認識させられた次第です。
 このような裁判闘争や救援活動の結果、1963年9月に最高裁で全員が無罪になりました。しかし、事件の真相は未だに不明であり、真犯人は捕まっていません。

 現場の近くにある福島大学での全国集会の様子については、昨日付の『しんぶん赤旗』の4面に詳しい記事が出ていますので、そちらをご覧下さい。そこにも書かれていますが、初日の集会の最後に私もあいさつをさせていただきました。
 というのは、大原社会問題研究所には、松川事件関係の裁判資料が保管されているからです。どなたでも閲覧できますので、興味のある方はお出で下さい。
 福島大学には大きな教室がないということで、3つの教室を使ってモニターで中継するほどでした。階段教室の通路まで、人、人、人でいっぱいです。

 地元、松川の人々が大挙してやってきたそうです。全国からも多くの方が集まりましたが、福島大学にある松川事件関係の資料を収集・保存している資料室の存続が危ないということで危機感が高まり、この集会が最後かもしれないという思いに駆られたのかもしれません。
 グループでの申し込みが多かったそうですから、若い頃に「松川運動」に参加した人々が仲間と一緒にやってきたのかもしれません。なかには、この機会に福島の温泉と紅葉を楽しもうという人もいたかもしれません。
 色々な理由が考えられますが、それにしても、当初の予想を4倍も上回る人々が、どうしてこれほど集まったのでしょうか。社会運動の「ミラクル」であり、これ自体が一つの研究課題であるように思いました。

 私も、思いがけない方々にお会いしました。集会であいさつをされた元共産党衆院議員の松本善明さん、学生時代に三鷹事件に遭遇して被害者の救助に当たったことがある元『朝日新聞』東京編集局次長の堀越作治さん、『朝日新聞』記者で夕刊で大逆事件についての連載を行った早野透さん、元下関市立大学学長の下山房雄先生などです。
 松本善明さんは、遠い昔、電話で問い合わせを受けてお話したことがありましたが、ご本人は覚えておられませんでした。83歳ということでしたが、大変、お元気そうでした。
 宿舎の土湯温泉「向瀧旅館」で同宿となった本田昇さんは、一審と二審の控訴審で死刑判決を受けた被告の1人でした。この方も83歳ということでしたが、お元気でした。

 60周年の集会で83歳ということは、事件が起きた1949年には23歳だったということになります。被告の中には、10代の青年もいたそうです。
 このような若い、前途有為の青年を20人も犯人にでっち上げ、その青春を奪い人生を狂わすことになった捜査当局の責任は重大であり、激しい怒りを覚えます。その人々全員の無罪を勝ち取って獄窓から救い出した「松川運動」こそは、戦後日本社会の正義と良心を示すものだったと言うべきでしょう。

 その裁判資料を保存している研究所の所長となったのは、私にとっては偶然です。しかし、恩師の塩田庄兵衛先生が『松川運動全史』や『松川15年』に一文を寄せられているように、必ずしも、偶然ということではないのかもしれません。
 塩田先生のご遺志を継ぐような形で、今回、全国集会であいさつし、この運動に関われたのは、私にとっても幸いでした。今後とも、「研究所にある松川関係の資料を大切に保管していかなければ」という使命感のようなものを強く感じた次第です。

 集会で私は、「当研究所の資料とは異なって、福島大学松川資料室によって収集・保存されている松川関係資料は、松川運動の力によって探索され、収集されたものであり、資料収集自体が一つの運動であったと言うべきでしょう。このような形で収集された福島大学松川資料室の資料は、当研究所所蔵の資料と双璧をなすものであり、互いに補い合うものであると思います。今後とも力を合わせて、松川事件の風化を防ぐと共にその真相を伝え、二度と再び、このようないまわしい事件が起きないよう、基本的人権と民主主義が守られる社会の実現のために力を尽くす所存でございます」とあいさつしました。
 大学法人化によって福島大学も財政的人的に困難な条件を抱えているようですが、引き続き資料の収集と保存に尽力されることを、関係者の1人として、強く望みたいと思います。

 この全国集会の2日目には、参加できませんでした。午前中に東京に戻り、午後からNPO法人POSSE3周年記念シンポジウム「どう変わる? 新政権のセーフティネット」に出席しなければならなかったからです。
 こちらの集会には、70人ほどの方が参加されました。報告したのは、私と、ガテン系連帯代表の池田一慶さん、朝日新聞編集員の竹信三恵子さんの3人です。
 意外だった、というのは少々失礼かもしれませんが、参加者のほとんどが若い人たちで、私がいつも話をする集まりとは世代構成がほぼ逆転していたことです。シンポジウムが終わった後の交流会にも30人以上の若者が参加するなど、社会・労働問題に関心を持つ新たな運動の流れを実感することができました。

 このように、松川全国集会ではかつての運動の底力を再確認し、POSSEのシンポジウムでは新たな運動の息吹に触れることができました。このような動きが政権交代という政治的な変化とどのように連動しているのかは分かりませんが、社会運動における新たな変化の始まりであることを期待したいものです。

 なお、土曜日(10月17日)の『朝日新聞』夕刊の文化欄に、10月27日の「大原社会問題研究所創立90周年記念シンポジウム」についての告知記事が出ました。このフォーラムについて、詳しくは、http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/notice/90forum.pdfをご覧下さい。
 申込期限を過ぎていますが、まだ大丈夫です。参加をご希望の方は、研究所(tel:042-783-2306、fax:042-783-2311、e-mail:oharains@s-adm.hosei.ac.jp)まで、ご一報いただければ幸いです。

11月16日(日) 「反貧困運動」の「志士仁人」 [社会運動]

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 拙著『労働再規制-反転の構図を読みとく』(ちくま新書)刊行中。240頁、本体740円+税。
 ご注文はhttp://tinyurl.com/4moya8またはhttp://tinyurl.com/3fevcqまで。
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 昨日、連合本部がある御茶ノ水の総評会館に出かけてきました。そこの会議室で開かれた「労働ビッグバン」研究会に出席するためです。

 この日の講師はNPO法人自立生活サポートセンター・もやいの事務局長として大活躍されている湯浅誠さんです。湯浅さんは、反貧困ネットワークの事務局長でもあります。
 湯浅さんは「貧困の現状と反貧困運動」というテーマで話をされました。司会は、これまた湯浅さんと共に八面六臂の活躍をされている首都圏青年ユニオン書記長の河添誠さんです。
 湯浅さんにお目にかかるのは初めてすが、シャープな語り口の好青年です。河添さんは、私が非常勤講師として政治学を教えていた農工大時代の「教え子」です。

 講師が「時の人」とあって、研究会は40人くらいの参加者で一杯でした。普段の2倍ほどになりましょうか。
 会場の後ろでは、最近、旬報社から出版された『「生きづらさ」の臨界』という本を販売していました。前日の金曜日、旬報社の木内社長と企画編集部次長の田辺さんが打ち合わせのために大原社会問題研究所を訪問され、その時にいただいて読み始めたばかりでした。
 この本は湯浅さんと河添さんの報告と対談で構成されています。対談の相手は本田由紀、中西新太郎、後藤道夫さんの3人ですが、中西さんは私の都立大学時代の先輩で学生時代に大変お世話になりました。後藤さんとも以前からの知り合いで、秋の社会政策学会の折に盛岡で一緒に一杯やったばかりです。

 ということで、興味深く、湯浅さんの話を聞かせていただきました。日本における貧困の拡大と現状の深刻さは私の想像以上です。そう言えば、今日から『東京新聞』で「雇用破壊-派遣法改正案を問う」という特集が始まりましたが、そこに出てくる話は湯浅さんの報告とほぼ共通していました。
 特に、日本社会はこれまでいわば横に広い楕円形をしていたが、新自由主義の下で格差が拡大すると共に中間層も減少し、タテに細長い楕円形に変形してしまったという指摘は、重要です。下の部分が細長くなって貧困線以下に延びたため、貧困層が拡大したというわけです。
 しかも、その広がりは働く人々の下層をも巻き込んでいるために、働いているのに生活できないワーキングプアが急増しました。その結果、貧困問題と労働問題が重なり合い、労働と生活の両方をむすび合わせた運動の展開が必要になっているというわけです。

 こうして、反貧困運動と労働運動、社会保障運動との結合あるいは提携が必要になります。したがって、社会的ネットワークの広がり、運動領域の拡大は問題の性格から生ずる必然であるというのが湯浅さんの強調された点ですが、実際の運動としてはまだ始まったばかりで、今後の課題山積ということのようです。

 いずれにしましても、このような若い方が、社会運動や労働運動に情熱を燃やし、人生をかけて取り組んでいる姿を見るのは、心強く清々しい思いがします。私も、研究者としてできる限りのサポートをしたいものです。
 国際的な金融危機が拡大し、貧困が深まり反貧困運動の重要性はますます高まることでしょう。また、サポート企業の倒産が伝えられているように、資金面などでの困難性は増えることが予想されます。
 しかし、無能な政府や政治家とは異なり、有能な社会運動家は困難に打ち勝つにちがいありません。これら現代における「志士仁人」が、「地の塩」となって社会の変革を実現していただきたいものです。

 なお、本日の『朝日新聞』「読書」欄の「文庫・新書のおすすめ新刊」で拙著『労働再規制』が取り上げられ、次のように紹介されました。嬉しいですね。
 紹介してくださったのがどなたかは知りませんが、お礼申し上げます。ありがとうございました。

 ●五十嵐仁著『労働再規制』 高い支持を得た小泉「構造改革」。だが近年、格差と貧困の拡大が指摘され、新自由主義的政策は見直しを迫られている。著者はその転換点を06年とし、風向きの変化には、これまで抵抗勢力として抑え込まれてきた「官の逆襲」があるという。反転の構図を描く。(ちくま新書・777円)


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