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2月23日(火) 谷垣幹事長の「自殺行為」発言こそ5党合意の政治的意義を如実に示している [政党]

 谷垣幹事長、あなたもですか、と言いたくなります。自民党の谷垣幹事長までもが、思わず失言しそうになったのですから。

 自民党の谷垣禎一幹事長は昨日の記者会見で、夏の参院選の改選1人区をめぐって共産党が独自候補を条件つきで取り下げる方針を示した影響について、「政権交代可能な態勢をつくるところで、民主党にとっては自殺行為だ」と述べたそうです。
 しかし、会見の途中で「私、自殺行為と言ったのですかね。なぜ言ったのか」と困惑した表情をのぞかせながら、「自殺行為」を撤回して「自らの存在意義を否定する行為」とわざわざ訂正し、野党共闘については「共通点はいったい何だろうか。統一候補が当選した後、どのような活動を取るのか。おかしな結果が出てくることが予想できる」と皮肉たっぷりに述べたといいます。
 この間、閣僚や自民党議員の失言や暴言が相次ぎ、それに対して引き締めを図ってきた谷垣さんです。この時、自らの発言が呼び起こす波紋が頭をよぎったのでしょうか。直ぐに訂正して事なきを得たようです。

 しかし、この谷垣さんの慌てようこそ、今回の5党合意の政治的な意義と効果を如実に示しています。民主党を揺さぶって共産党との間に亀裂を生じさせようとして「自殺行為」だと口走ってしまったのでしょう。
 そして、それがまた「不適切発言」だとして批判を招くようなことになれば、それこそ自民党にとっての「自殺行為」になりかねません。途中で、そのことに気が付いた谷垣さんは慌てて撤回し、「自らの存在意義を否定する行為」だと言いなおしたわけです。
 危なかったですね。冷や汗をかいたことでしょう。

 それだけ、この合意とそれに基づく選挙協力の実現、共産党による1人区の候補取り下げという決断は、大きな衝撃を与えたということになります。自民党の選挙戦略に大きな狂いが生じ、参院選での3分の2突破どころか、与党による過半数の維持すら危なくなるかもしれないのですから。
 今回の5党合意と選挙協力によって、1人区では7選挙区で逆転すると試算されています。これは前回の投票のままでの試算ですから、野党協力によって無党派層の票が掘り起こされればさらに多くの1人区で逆転させることが可能になるでしょう。
 現在の参院での与野党間の議席差は28で、15議席ひっくり返せば与野党が逆転します。複数区での野党の健闘や比例代表での善戦なども加えれば、選挙結果は大きく変わります。
 とりわけ「伸びしろ」が大きいのは共産党で、前回13年と同様の8議席を獲得しただけで5議席増になります。目標としている比例代表での8議席獲得が実現すればさらに03年の5議席より3議席増えて合計8議席増となり、これに1人区の野党7議席増を加えれば、15議席増となって与野党の議席差はひっくり返ります。

 5党合意によって、参院での与野党逆転は現実的な目標となりました。谷垣幹事長が大慌てであわや失言しそうになったほど狼狽したのも当然です。
 おまけに、野党共闘について「共通点はいったい何だろうか」などと批判しています。戦争法廃止を掲げた合意ですから、「共通点」は戦争法の廃止を目指すことに決まっているじゃありませんか。
 また、「統一候補が当選した後、どのような活動を取るのか。おかしな結果が出てくることが予想できる」と皮肉ったそうですが、そうならないように戦争法廃止を公約として掲げることを条件としています。これは過去の失敗を繰り返さないという点で、重要なポイントです。

 実は、2009年の衆院選で共産党は148選挙区において候補者を立てずに「自主投票」としました。これは民主党の勝利を陰ながらアシストして政権交代を実現させる大きな力となりましたが、事実上の協力でしたからその後の民主党の裏切りを抑制できなかったという弱点がありました。
 このような弱点を克服するために、今回は戦争法廃止という一致点を明確にして公約に掲げると言う条件を課して「一札」取ることにしたのでしょう。無条件での協力でも、陰ながらのアシストでもなく、条件付きでの協力だということです。
 09年の総選挙では、陰ながらのアシストでも政権交代という成果を上げることができました。今回ははっきりとした協力ですから、さらに大きな成果を上げることが期待できます。

 参院での与野党逆転は、戦争法廃止に向けての第一歩にすぎません。それを解散・総選挙に結び付けて安倍政権を打倒し、戦争法廃止を可能とするような政府を実現する必要があります。
 安倍首相は野党の分断を狙って衆参同日選挙を行うかもしれませんが、恐れることはありません。一緒にやってくれるのなら、手間が省けるというものです。
 野党共闘の威力を発揮して衆参両院での与野党逆転を実現し、一挙に戦争法廃止の新政権樹立に結び付ければいいんです。そうなれば、2016年はまさに政治決戦の年となり、日本の新しい政治を切り開いた「平成維新」の年として歴史に刻まれるにちがいありません。

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2月20日(土) 「現代の薩長同盟」とも言うべき5野党党首会談での合意成立を歓迎する [政党]

 いよいよ、攻勢の開始です。そのための武器が二つも供給されました。
 これを生かして、進撃を開始しなければなりません。アベ暴走政治を追い詰めていくために。

 昨日は戦争法=安保法が成立してから5カ月になります。この日、民主・共産・維新・社民・生活の野党5党は安保法を廃止するための法案を提出しました。
 これがアベ暴走政治を追いつめるための一つ目の武器です。安保法は3月末までに施行され、法律として効力を持つようになりますが、その前に問題点を国民に訴え、4月の衆院補選や夏の参院選での争点化につなげていく必要があります。
 きちんとした説明もせずに逃げ回っている安倍首相を追撃しなければなりません。憲法との関連や成立過程における議事運営上の瑕疵、安保法による「抑止効果」がどこにあったのか、自衛隊が紛争などに巻き込まれるのではないか、などの点についても、国会での質疑を通じて明らかにしてもらいたいものです。

 もう一つの武器は、野党共闘の成立です。昨日の5野党党首会談で以下の4項目が確認されました。
1、安保法制の廃止と集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回を共通の目標とする。
2、安倍政権打倒をめざす。
3、国政選挙で現与党及びその補完勢力を少数に追い込む。
4、国会における対応や国政選挙などあらゆる場面でできる限りの協力を行う。

 これは極めて重要な合意です。「現代の薩長同盟」とも言うべきもので、高く評価し、大いに歓迎したいと思います。
 この合意を生かし、安保法制の廃止と安倍政権の打倒に向けて5野党は力を合わせていただきたいものです。とりわけ、「国政選挙」で「現与党及びその補完勢力を少数に追い込む」こと、「国会における対応や国政選挙などあらゆる場面でできる限りの協力を行う」ことが合意されたのは大きいと思います。
 これで、国会審議での5野党間の連携プレーなどが可能になります。また、衆院補欠選挙、参院選、あるもしれない衆院選などでの候補者調整などが約束されたことになるのですから。

 共産党の志位委員長は参院選での野党側の候補者調整の前提としてきた「国民連合政府」の構想について、「賛否についてさまざまな意見があるので、いったん横において、選挙協力の協議に入りたい。定数が1人の『1人区』では思い切った対応をしたい」と述べました。戦争法廃止の「国民連合政府」構想を候補者調整の前提とせず、1人区で党の公認候補者を取り下げることも視野に入れて対応していくと見られています。
 極めて大きな譲歩であり、大胆な表明であると言えるでしょう。この決断についても大いに評価したいと思います。
 これは、戦争法廃止の運動が生み出した一つの到達点だと言って良いでしょう。これを安倍政権打倒という次の高みに引き上げていくのが、これからの課題になります。

 昨年の6月から、私は民主党と共産党との連携・協力としての「民共合作」論を主張してきました。この間の講演でも、現代版の「薩長同盟」を実現しなければならないこと、それを実現するためには仲介者としての「坂本龍馬」が必要であり、運動と世論こそがそのような役割を果たすことを力説してきました。
 今回の野党共闘の成立は、そのような方向に向けての大きな一歩を意味しています。私としても、報われたような思いがしています。
 「薩長同盟」が「明治維新」を実現したように、今回の野党共闘の成立が「アベ幕藩体制」を吹っ飛ばすことを期待したいものです。このようにして、政治は変わり、歴史の歯車は回っていくのですから。

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2月15日(月) 「憲法守って国滅ぶ」なのか、「憲法変えて国滅ぶ」なのか [憲法]

 先日の講演で質問が出されました。「憲法守って国滅ぶ」という意見がありますが、どう思いますか、と。同じような質問には、これまでも多く接しています。
 その都度、答えてきましたが、同じような疑問を持っている人は多いのではないでしょうか。ということで、ここで私の意見を明らかにしておきたいと思います。

 「憲法守って国滅ぶ」という意見は、安保法制(戦争法)審議の過程でも多く言われました。たとえば、「まず国民の生活あってこその憲法であり、憲法を改正するのを待っていて他国に蹂躙されることなどあってはならないから、改憲以前に安保法制を整備するべきだ」などと。
 北朝鮮が核開発を進め、「事実上の弾道ミサイル」とされるロケットを発射している昨今、このような意見は説得力を持っているように見えます。だからこそ、講演会などでもこのような質問が出されるのでしょう。
 夏の参院選に向けて改憲を争点にしようとしている安倍首相は、内心ニンマリとしているにちがいありません。北朝鮮の蛮行によって国民の不安は高まり、緊急事態条項の新設など改憲に向けての理解が得やすくなっただけでなく、ミサイル防衛の予行演習や米軍との共同作戦の準備を進めることができたのですから。

 北朝鮮は、意図しているいないにかかわらず、日本国民に対する危機意識を植え付け、夏に向けて改憲機運を高めるための絶好の宣伝材料を、安倍首相に提供したことになります。こうして、またもや「憲法守って国滅ぶ」という声が高まりそうな状況が生まれました。
 しかし、日本は過去70年間、憲法を守り続けてきましたが、それによって国が亡ぶというような事態を引き起こしたでしょうか。戦後日本が示してきたのは、「憲法守って国栄える」という実例ではなかったでしょうか。
 「北朝鮮の脅威」が存在することは否定できませんが、軍事力の強化などの「力の政策」では、その脅威を減らすどころか、かえって増やすことになります。現に、安保法制の整備によって日米同盟の強化が図られましたが、それによる「抑止効果」などは皆無で、相変わらず核開発とロケット発射が実行されたのですから。

 「北朝鮮の脅威」を減らして問題を解決する最善の道は、米朝間の直接対話などの協議と対話を通じて北朝鮮を国際社会に復帰させることです。力によって屈服させようとすればするほど、かえって依怙地になって強硬手段に走るというのがこれまでの経過でした。
 安倍首相が行ってきた安保法制の整備と日米同盟の強化は、このような力による屈服路線の悪しき実例にほかなりません。これでは問題を解決できないばかりか、さらに軍事的対抗手段を引き出して軍拡競争の泥沼に陥るだけです。
 このようななかで、安倍首相は日本を「戦争する国」として完成させるために、憲法を変えようとしています。その最大の理由となっているのが、冒頭に示した「憲法守って国滅ぶ」という論理です。

 しかし、このようなアベ改憲路線は、戦前の日本を「取り戻す」ことを意味しています。その帰結は、侵略戦争によって破局を迎え、存亡の危機に追い込まれた戦前の日本の末路が示しています。
 また、それは戦後のアメリカが犯してきた過ちを後追いすることを意味しています。その帰結は、自国の若者を戦場に送り出して犠牲にし、イスラム社会からの恨みを買って国際紛争の種をまき散らすだけでなく、イスラム国(IS)を育成して国際テロを拡大させてきた、これまでの歴史が示しています。

 アメリカは謀略によって引き起こした不正義のベトナム戦争で5万8000人の若者の命を失い、韓国オーストラリア・タイ・フィリピン・ニュージーランドなどの同盟国軍約5000人、南北ベトナム軍110万人、民間人44万人を死に追いやりました。イラク戦争での米兵の死者は3000人を超え、アフガニスタンでの戦争では米軍が2365人、多国籍軍では3512人が死亡したとされ、この数は増え続けています。
 問題は、このような戦場での死者だけではありません。心理的外傷後ストレス障害(PTSD)による犠牲者は、ベトナム戦争後と同様、イラク戦争後でも深刻で、3万1000人が精神疾患や負傷のために障害者給付金を請求しています。
 これだけの犠牲を払ったにもかかわらず、アメリカは感謝されるどころか恨みを買い、2001年9月11日に同時多発テロに襲われ、3025人の犠牲者を出しています。日本政府が憲法理念に忠実であったなら、戦後繰り返されてきたアメリカによる軍事介入という過ちを制止させることができたかもしれませんが、歴代の自民党政府は憲法の理念を踏みにじって追随し、軍事介入を支持し手助けするという間違いを犯してきました。

 本来であれば、このような自民党政権の間違いを正し、アメリカに対して忠告できるような国のあり方を目指すべきでしょう。しかし、その間違いを反省するどころか、このような手助けを堂々と行えるようにするために憲法を変えようとしているのが、安倍首相にほかなりません。
 憲法を変えて「戦争する国」となれば、アジアで孤立し、戦前の日本と同様の間違いを犯して破局を迎えることになるでしょう。日本が70年前に経験したのは、このような「国滅ぶ」実例そのものではありませんか。
 またそれは、世界最大の「ならず者国家」として多大な人命を奪い続けてきたアメリカの過ちを後追いし、さらにそれを助長することになります。その結果、国際紛争を解決するどころかさらに拡大し、国際テロの標的として狙われるような危険な状況に日本国民を追い込むにちがいありません。

 それは結局、「憲法変えて国滅ぶ」道を選ぶことになるでしょう。それで良いのでしょうか。
 これまで「憲法守って国栄える」道を歩んできた戦後70年の日本の歩みを、今一度、再評価する必要があるのではないでしょうか。憲法9条を守ることによって得られた平和という果実を、じっくりと噛みしめなければなりません。
 これまでの歩みを変えることなく守り続けることによって、「憲法守って国栄える」道を次の世代に手渡そうではありませんか。それこそが、憲法が危機に晒されている今を生きる、私たちの務めではないでしょうか。

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2月12日(金) 「潮目」の変化によって「末期症状」を呈し始めた安倍政権 [政局]

 政治と経済の「潮目」が変わりつつあるようです。「末期症状」ともいえるような不祥事や問題発言が相次いでいるからです。

 一昨日の10日、八王子市長選挙で応援していただいた国会議員の皆さんにお礼のあいさつに伺いました。八王子では、共産党、社民党、維新の党、生活者ネット、それに無所属の議員から支援していただきましたが、国政レベルでは、これに加えて、生活の党と山本太郎と仲間たち、それに民主党の有田芳生参院議員に応援していただきました。
 この日は、維新の党の初鹿明博衆院議員、真山勇一参院議員、小野次郎参院議員、今井雅人幹事長、共産党の小池晃副委員長、穀田恵二国対委員長、池内さおり衆院議員に直接お目にかかってお礼を述べることができました。また、社民党の吉田忠智党首と福島みずほ副党首、生活の党の山本太郎参院議員、維新の党の川田龍平参院議員、民主党の有田参院議員は所用で不在でしたが、部屋を訪れてお礼を述べてきました。
 こうして見ると、大変多くの方にお世話になっていたことが分かります。会派としては応援してもらえなかった民主党の議員を含めて野党5党に共同が広がっていたわけで、これこそが短期間に5万票以上もの得票ができた大きな要因にほかなりません。

 このような共同の力を生かして、安倍政権を追い込んでいくことが必要です。参院熊本選挙区では、あべ広美候補が市民連合と協定を結んで野党統一候補が実現しました。
 他の参院選挙区でも、この経験に学んで与党に勝てるような野党共闘を実現しなければなりません。こうして、2016年政治決戦の新しいうねりが始まろうとしています。
 それと符合を合わせるかのように、政治と経済の「潮目」が変わり始めているのではないでしょうか。安倍政権の閣僚や自民党議員が「末期症状」ともいえるような不祥事や問題発言を繰り返し、アベノミクスを支えてきた株価も急落しているからです。

 先日のブログで甘利前経済再生相や遠藤五輪担当相などの「政治とカネ」の問題を取り上げ、「安倍政権の命取りになるかもしれない」と書きました。「命取り」になるかもしれない材料は、その後も次々と供給されてきています。
 放送法や電波法を曲解して放送局への恫喝を繰り返す高市総務相、年間被ばく線量について原発事故被ばく者の気持ちを踏みにじる発言を行った丸川環境相、写真付きカレンダーを無料配布しただけでなく、担当している「歯舞」という漢字を読めずに醜態をさらした島尻沖縄北方担当相など、閣僚の問題発言が相次ぎました。これらのトップとして注意するべき安倍首相自身が、拉致被害者の調査について日朝間で合意した「ストックホルム合意」を、パレスチナとイスラエルが合意した「オスロ合意」と間違えるなど、お粗末極まりません。
 これ以外にも、TPPへの反対を表明していたのに調印式に和服を着て参加し、警備状況をばらして厳重注意を受けた高鳥修一内閣府副大臣、国会での質問で憲法を現状に合わせるべきだというあべこべ発言で9条2項改憲の首相答弁を引き出した稲田朋美自民党政調会長などがいます。

 そして、極めつけは宮崎謙介衆院議員の「育休不倫」という問題です。結局、議員辞職に追い込まれましたが、呆れてものが言えません。
 ということで、これ以上は言及しませんが、「こんな人でも国会議員になれるのか」「こんな人でも大臣が務まるのか」と言いたくなるような事例ばかりです。呆れかえった国民は多いことでしょう。
 どんな人でも、誰でも、国会議員や大臣になれるということを示したという意味では「良い」例かもしれません。しかし、国のかじ取りを任せるという点では極めて大きな問題があり、その資質や資格が問われることになります。

 なんだか、第1次安倍内閣の末期に似てきているような気がします。ただ、あの時は世論が敏感に反応して内閣支持率が急落しました。
 今回はどうなるのか、注目されます。これほどに不祥事や問題発言が頻発することで、国民は「またか」と思ってうんざりしてしまい、不感症になる恐れもあります。
 しかし、たとえ何度も繰り返されてきたことであっても、そのたびにきちんと問題点を明らかにして厳しく批判することを続けなければ、政治はますます堕落して劣化することになるでしょう。

 この点では、国民の感性や政治を見る目が試されているということでもあります。有権者として、政治を監視してきちんとした批判を浴びせ、本来あるべき姿に矯正する能力があることを示すべきでしょう。
 第1次安倍内閣のときに発揮された批判力を回復し、あの時と同様に参院選で大敗させて安倍首相を退陣に追い込むことが、これからの課題になります。これこそが政治の劣化を防ぎ破たんに瀕している経済を立て直す唯一の道であり、その成否こそ政治決戦の年の帰趨を決することとなるにちがいありません。

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2月8日(月) 北朝鮮による「事実上の長距離弾道ミサイル」発射をどう見るか [国際]

 「何と馬鹿なことを」と思った人は多かったでしょう。北朝鮮による長距離ロケットの発射です。
 機体は沖縄上空を通過して飛行し、その一部は宇宙空間で軌道に乗ったとみられています。1月6日の4回目の核実験を受けて高まった国際社会の非難を無視した形で、北朝鮮は今回の発射を強行しました。
 国連の安保理は「事実上の長距離弾道ミサイル」を用いたいかなる発射も北朝鮮に禁じる決議を上げています。今回の行動は、このような過去の国連決議に違反する蛮行であることは明白であり、断固として糾弾したいと思います。

 同時に、この発射を報ずるすべてのニュースが、「事実上の長距離弾道ミサイル」と連呼していることにも違和感を覚えます。今回の発射には「事実上の長距離弾道ミサイル」に転用可能な技術が用いられており、たとえ北朝鮮が発表しているように「地球観測衛星」の打ち上げであったとしても、それが長距離弾道ミサイルの開発につながることは明らかです。
 しかし、それはどの国のロケット技術でも同様であり、アメリカや日本で打ち上げられているロケットも「事実上の長距離弾道ミサイル」にほかなりません。核開発と同時並行で進められ、それを搭載するためのミサイル開発を目的とした発射であったとしても、アメリカやロシアの核・ミサイル開発とどこが違うのでしょうか。
 アメリカもロシアも(たぶん中国も)大陸間弾道弾(ICBM)に核を搭載して常に発射可能な形で待機させ、アメリカは朝鮮戦争やベトナム戦争で核を使用する意図を示した過去もあります。北朝鮮の「事実上の長距離弾道ミサイル」だけを問題視するのはダブル・スタンダードであり、他の国のロケット開発についても平和利用だけに限定せよと主張するべきではないでしょうか。

 この発射に対しては、国際的な批判が巻き起こっています。それも当然のことだと思います。
 しかし、北朝鮮に対する制裁の強化だけで問題は解決するのでしょうか。力で抑え込もうというやり方はこれまでも成功せず、かえって強い反発を生み、国際的に孤立することを覚悟した強硬路線を引き起こすという悪循環を招いてきました。
 おそらく今回も、そうなる可能性が高いと思います。安保法制の成立によって生まれると安倍首相が言ってきた「抑止」効果などは、全くの幻にすぎませんでした。

 制裁の強化によって「力ずくで」言うことを聞かせることには大きな限界があることは、これまでの経緯を見てもはっきりしています。問題の根本的な解決のためには、別のやり方も取らなければなりません。
 交渉と対話という手段を活用し、非核化と改革・開放を進めて経済や政治のあり方の現代化を進める方が、北朝鮮の政権にとっても国民にとってもベターだということを理解させることです。現体制の継続も中国の制裁強化による体制崩壊も、国際社会にとってのマイナスが大きく、その中間での「普通の国」へのソフトランディングを目指すべきでしょう。
 特に、拉致問題の解決という独特の問題を抱え、そのための独自のチャンネルを持っている日本の役割は大きいと思います。独自制裁の強化によってこのルートを閉ざすことなく、引き続き拉致問題の解決を求め、5カ国協議や6カ国協議の再開を目指しつつ米朝間の直接対話をアメリカに働きかけていかなければなりません。

 北朝鮮の国際社会への復帰には、アメリカとの直接対話が欠かせません。これについて、今日の『朝日新聞』で元日朝国交正常化交渉政府代表の美根慶樹さんが「米朝交渉 日本が後押しを」という表題で、次のように主張されています。

 「本質に立ち返り、北朝鮮の行動の根本にある問題にメスを入れる必要がある。具体的には1953年以来、休戦状態にある朝鮮戦争の終結について米国に北朝鮮との交渉を促すことだ。」
 「核を放棄すれば、北朝鮮という国を認めるかどうかの答えを出すという論理で迫る。」
 「こうした交渉をするには、米国が世界戦略を変える必要がある。」
 「核不拡散体制の維持を含め、交渉で得られる利益は莫大だと日本は米国に働きかけるべきだ。」

 この美根さんの提言に、私は賛成です。日本政府は、このような働きかけをアメリカに対してもっと強力に行うべきでしょう。
 しかし、それが安倍首相にできるのでしょうか。このような形での米政府への働きかけや、それを通じて北朝鮮問題を根本的に解決して日本周辺の安全保障環境を好転させるためにも、安倍内閣を打倒しなければ展望は開けてこないように思うのですが……。

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2月5日(金) 安倍政権の命取りになるかもしれない「政治とカネ」問題の噴出 [スキャンダル]

 通常国会は「政治とカネ」国会になりそうな様相を呈してきました。甘利明前経済再生相が、「甘」い「利」を得ていたことが「明」らかになっただけではありません。
 ここに来て、遠藤利明五輪担当相、島尻安伊子沖縄担当相、末松信介自民党参院議員などの疑惑も表面化してきました。対応いかんでは、安倍政権の命取りになるかもしれません。

 まず、金銭授受をめぐって大臣を辞任した甘利前経済再生相の問題です。都市再生機構(UR)は、甘利さんの元秘書との12回に及んだ面談内容の一部を公表しましたが、一部黒塗りになっています。そこには何が書かれているのでしょうか。
 URの理事長は、建設会社との補償問題について元秘書から「補償額の増額を求める言動はなかったと考えている」と国会で述べましたが、そもそも大臣の秘書が12回も面談を申し込んできたこと自体、奇妙で異例なことではないでしょうか。これほどの回数、面談しなければならない理由や必要性は、どこにあったのでしょうか。
 秘書に渡された口利き料500万円の原資が、URからの補償金だったこともわかりました。一連の甘利疑惑については、東京地検特捜部がすでにUR側に任意の事情聴取を始めているそうです。
 真相究明のために、野党は衆院予算委員会への甘利さんの参考人招致を求めていますが、安倍首相はこれを受け入れるよう自民党に指示すべきでしょう。自ら任命責任があるということを認めるのであれば、真相究明に手を貸すのは当然の責務でしょうから。

 次に、遠藤五輪担当相についての疑惑です。遠藤さんの政治団体が都内の外国語指導助手(ALT)派遣会社の創業者から多額の個人献金を受けていたのは口利きの結果ではないかと疑われています。
 文部科学省が2014年にALTに関する通知を出す直前、通知に関わる厚生労働省の担当者と派遣会社の社員が、遠藤事務所の仲介で面会していたことが分かっています。また、文科省の担当者は通知の内容を遠藤さんに報告しており、その通知は派遣会社に有利な内容で、遠藤さんも通知の必要性を訴えていたといいます。
 この通知は「ALTの請負契約による活用について」と題した文書で、文科省が厚労省の見解を紹介する形で全国の都道府県や政令市の教育委員会宛てに出したものです。遠藤さんは派遣会社などからの働きかけを否定していますが、通知への関与について説明を求められることは確実です。

 さらに、写真入りカレンダーの無料配布が問題とされていた島尻沖縄担当相にも新たな事実が判明しました。島尻さんが代表を務める自民党支部が選挙区内への寄附や有料広告を出していた疑いが持たれている問題をめぐって、沖縄県選挙管理委員会への情報公開請求で入手した領収書から、いずれの支出も公職選挙法の規定に抵触する可能性が高いことが分かったのです。

 おまけに、今夏の参院選で改選を迎える自民党の末松信介議員(兵庫選挙区)に、巨額の「出所不明金疑惑」が発覚しました。「政治資金オンブズマン」共同代表の上脇博之神戸学院大教授らでつくる市民グループは政治資金規正法違反の疑いで神戸地検に告発状を送っています。
 それによると、末松議員は2010年の参院選の「選挙運動に関する収支報告書」で、同年5月7日から7月23日の間に、自身が代表を務める政党支部から約1157万円の寄付を受けたと記載しています。ところが、政党支部の報告書に末松議員への寄付は記載されていないばかりか、政党支部の「収入総額」から「支出総額」を差し引くと約850万円しか残らず、とても1000万円以上の資金を出す余裕はなかったというわけです。

 まさに、浜の真砂は尽きるとも世に「政治とカネ」の問題は尽きまじ、と言いたくなるような惨状です。これ以外にも高木復興相など、今の安倍政権には疑惑が指摘されながらも「耐えて」逃げ続けてきた疑惑大臣がたくさんいます。
 野党は疑惑を追及するだけでなく、政治資金規正法改正案を提出するなど、「総攻撃」をかけなければなりません。この際、安倍首相の首を取るだけでなく、企業・団体献金をキッパリと禁止するべきでしょう。
 いくら個別の事例について責任を問うてみても、またぞろ同じような問題が出てくるだけだということは、これまでの経過から見ても明らかです。選挙制度を変えても「政治改革」にはならず、「政治とカネ」の問題は解決されなかったということもはっきりしています。

 「くさい匂いは元から断たなければダメ」なのです。「元」になっているのは企業・団体献金ですが、政治資金規正法によって政治家個人への献金は禁止されているものの政党支部への献金に抜け道を作っているため、これを塞ぐことによってしか「くさい匂い」を断つことはできません。
 ついでに政党助成金も止めて、政治資金は個人献金だけに限るべきでしょう。日本の政治を汚し堕落させてきたのは企業・団体献金であり、政党のあり方を歪めてきたのは政党助成金だったのですから。

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2月3日(水) 「プロの政治屋」はこのようにして勘違いするようになるのかもしれない [選挙]

 アッという間に2月になったと思ったら、もう節分です。早いものです。
 12月4日に立候補の要請を受諾してから、夢のように過ぎ去っていった2カ月間でした。今となっては、得難い体験をさせていただいたと思っています。

 しかし、体力的にも精神的にも過酷な日々でした。持てる力の全てを出し切らなければ耐えられない毎日であったように思います。
 投票日になって、それが突然、終わりました。その後も、私なりに選挙の総括を行うことが必要だと考え、八王子市長選挙の結果についてブログに書いてきました。
 それが終わって残務整理をした途端、虚脱状態に襲われ、何もする気がなくなり、このブログも途絶えてしまいました。よく眠れ夢を見ますが、いつも選挙の夢ばかりです。

 候補者になって、分かったことが一つあります。突然、天まで持ち上げられてしまうということです。
 「人生で、こんなに褒められたことはなかったんじゃないの?」と、皮肉交じりにカミさんから言われた通りです。そのような推薦や応援の弁を横で聞いていて、恥ずかしいやら照れくさいやら、身の置き所がないような思いをしましたが、否定や訂正などできませんから黙って耐えていました。
 自分で演説するときも、思わず照れて下を向いてしまい、何度も注意されました。それにも慣れて、下を向かなくなった頃に選挙の幕が下りたのです。

 「このようにして、政治家は作られていくのか」と思いました。それは確かに当選のために必要なことではありますが、私の一面が誇張されたもので完全な「実像」ではありません。
 でも、そう言われているうちに、本人もだんだんとその気になり、胸を張るようになっていきます。こうして、ある種の勘違いが生じてしまいます。
 その典型が、「権力者」としての己を誇る安倍首相でしょう。「背広を着た傲岸不遜」とも言うべき人格が出来上がっていく秘密の一つが、ここら辺にあるように思いました。

 そう思いながら昨日の『東京新聞』夕刊を読んでいたら、中野晃一さんの「応答力のある政治家を」という一文が目に入りました。この記事で、中野さんは次のように書かれています。
 「ちやほやされると人間は簡単に天狗になってしまうものです。」
 「自説をまくしたてることでリーダーシップと思い込んでいるような議員や大臣、首相はごめんです。」
 「一方的に言いたいことを言うのではなく難しい質問にも向きあい真摯に応答できるかが、政治家の資質を明らかにします。」

 まさに、その通りです。しかし、これほど難しいこともありません。「ちやほやされると人間は簡単に天狗になってしまう」からです。
 そして、選挙の候補者ともなれば、「ちやほやされる」ことは避けられません。それに慣れていない私は大いに居心地の悪さを感じましたが、逆に居心地の良さを感ずる人もいるでしょう。
 慣れきってしまえば、それが当然だと感ずるようになるかもしれません。こうして、「プロの政治屋」が出来上がっていくのです。

 私は、そうはなりたくないと思っていました。しかし、「ちやほやされると人間は簡単に天狗になってしまう」ものです。
 勘違いしないように気を付ける必要性については、今回の体験で十分に学ぶことができたように思います。そして、それがどれほど難しいことであるかということについても。

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