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7月26日(水) 共謀罪、「森友」「加計」学園疑惑国会の総括と今後の課題(その1) [論攷]

〔以下の論攷は、『学習の友』No.768、8月号、に掲載されたものです。2回に分けてアップします。〕

 はじめに

 通常国会が閉幕し、直後に都議選が実施され、自民党が惨敗しました。この歴史的な敗北は、安倍首相に都民が「ノー」を突きつけた結果であり、その敗因の一つは国会運営のあり方や国政への批判です。
 共謀罪の構成要件を改めた「テロ等準備罪」法案(共謀罪)の強行採決が象徴しているように、かつてない異常な国会でした。通常国会では、この共謀罪をめぐる与野党の攻防と「森友」「加計」という二つの学園疑惑が焦点だったと言えるでしょう。
 国会での審議を通じての特徴は、政治・行政の劣化とそれへの国民の不信が明確になったということです。情報管理のあり方や国連からの批判、多数党の横暴や行政権の肥大化、マスメデイアの変容など、現在の日本の政治や行政が抱えている問題、アベ政治の退廃と混迷も露わになりました。

 共謀罪法案の成立

 共謀罪は参院法務委員会での採決を省略して「中間報告」を行い、参院本会議で成立しました。会期切れ間際の6月15日の朝のことです。内心の自由を取り締まる法案の内容もそうですが、このような「禁じ手」を用いた強行採決も大きな問題でした。
 確かに「特別な事情のある場合」には、このようなやり方が認められていますが、会期はまだ残っています。延長することもできました。会期を延長しなかったのは「森友」「加計」学園などで追及されたくなかったからです。疑惑追及から早く逃げたいという安倍首相の個人的な都合こそが「特別な事情」だったというわけです。
 この共謀罪の成立は、安倍政権がいかに「凶暴」化し、自由と民主主義を踏みにじろうとしているかを象徴的に示しています。多数なら何でもできるという驕りであり、多数で何でもしてしまうという強引さの現れでもあります。
 安倍政権はテロとオリンピックを口実に、政治・社会運動抑圧のための新たな武器を手に入れました。金田法相が法案の問題点についてキチンと説明できなかった(しなかった)のは、適用段階での拡大解釈の余地を残しておきたかったからではないでしょうか。

 「森友」「加計」学園疑惑

 もう一つの焦点となった「森友」「加計」学園疑惑も、安倍政権のいかがわしさを明確に示しました。政治と行政が一部の人によって私物化されている現状が暴露されたのです。
 「森友」については、籠池泰典前理事長の教育方針に共鳴した首相夫人の昭恵さんが「力になりたい」と考えて「神風」を吹かせ、「加計」では加計孝太郎理事長の30年来の「腹心の友」である「総理のご意向」によって便宜が図られたのではないかとの疑惑が浮かび上がりました。
 昭恵さんを守ったのは、その意を「忖度」して便宜を図った財務官僚ですが、計算違いは籠池さんです。「100万円」の寄付を暴露された腹いせに証人喚問しましたが、「敵」に回したために首相も昭恵夫人も窮地に陥りました。
 他方の「加計」疑惑で安倍首相を守ったのは内閣府です。疑惑追及が「官邸の最高レベル」(おそらく萩生田光一官房副長官)に届かないようにする作戦だったと思われます。文科省(第1の防衛線)は突破されましたが、内閣府(第2の防衛線)でストップさせようとしたのでしょう。
 しかし、「森友」では今井尚哉首相秘書官、「加計」では首相側近の萩生田官房副長官や和泉洋人首相補佐官などの暗躍が疑われています。ここでの計算違いは前川喜平前文科事務次官でした。内部文書は本物で、あったものを無かったことにはできないと言われ、人格攻撃までして否定しましたが、結局は国会を閉じて疑惑を隠すという醜態をさらすことになりました。


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