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7月20日(木) 安倍首相が落ち込んでしまった「負のスパイラル」 [首相]

 スパイラルとは、「らせん状の」「うずまき型の」という意味の英語です。「負のスパイラル」というのは、このらせん状になったうずまき型の線がループのように回りながらだんだんと悪くなっていく様子を示す言葉です。
 今の安倍首相こそ、まさにこのような「負のスパイラル」に落ち込んでしまったのではないでしょうか。らせん状に回転しながらだんだん悪くなっていく負の連鎖をなかなか止めることができない状態にはまり込んでしまったようです。

 このような負の連鎖が始まったのは都議選からではありません。通常国会の途中くらいから、森友学園や加計学園など、首相夫妻に関する疑惑が明らかになったころから「潮目の変化」が生じつつありました。
 これに輪をかけたのが、共謀罪審議での国民を馬鹿にしたような対応です。法案の名称をテロ等防止罪として五輪やパラリンピックを名目に成立を図ろうとし、まともに答弁できない金田法相に担当させ、内心を取り締まるのではないか、一般人や市民運動が対象とされ、物言えぬ監視社会になるのではないかなどの懸念や不安にまともに答えることなく、途中で審議を打ち切り委員会採決を省略して無理やり成立させてしまいました。
 これが国民の怒りに火をつけたのではないでしょうか。しかも、通常国会が幕を閉じた後も、豊田真由子衆院議員の暴言と暴行、加計学園疑惑での萩生田官房副長官の発言メモの発覚、下村元文科相の加計学園からの献金疑惑などが明らかになり、都議選の最中には稲田防衛相や安倍首相による暴言などもありました。

 これらが積み重なって、都議選での自民党の歴史的惨敗となったのです。選挙結果が出る前から、安倍内閣の支持率は低下していました。
 それが、都民の投票を通じてはっきりとした形で示されたのが、これまで最低の38議席を15議席も下回った自民党の歴史的惨敗でした。23議席という惨めな敗北の後、さらに内閣支持率は低下しています。
 内閣支持率の急落と選挙での惨敗とが、まさにらせん状に繰り返されています。このような負の連鎖は、これからも続くことでしょう。

 このような「負のスパイラル」に直面して、安倍首相も対抗策を講ずる必要を感じたにちがいありません。加計学園疑惑に関連する閉会中審査の開催に応じ、自ら出席する意志を示しました。
 しかし、開催の仕方や与野党の時間配分、出席者の人選などについて、自民党は条件を付けてゴネ、結局、質疑時間の配分を、これまでの慣例となっていた「与党2、野党8」から「与党3、野党7」と与党側に積み増すことで一致し、このうち衆議院では、文部科学省の前川前事務次官と和泉総理大臣補佐官を参考人として招致することでも合意しました。疑惑をかけられているのは安倍首相や官邸の側であって、「丁寧に説明する」ために開かれるわけですから、疑惑を晴らすべき立場にある側が注文を付けることは、本来あってはなりません。
 あれこれ注文を付けて、結局、開かれなかったなどということになれば、「また、逃げるのか。やっぱり後ろ暗いことがあるのではないか」と、さらに安倍首相への国民の疑惑を深めただけだったということが、自民党の国対関係者には分からなかったのでしょうか。注文や条件を付けず野党の要求通りに開催するという潔い姿勢を示すことが疑惑を晴らして信頼を回復するために不可欠だったというのに、またもや入り口で信頼回復のチャンスを失したというほかありません。

 このような時に、稲田朋美防衛相についての情報隠蔽と国会での虚偽答弁の疑惑が持ち上がりました。この稲田防衛相の存在も「負のスパイラル」の一環です。
 疑惑の内容は、南スーダンPKO部隊の日報を廃棄したとしながら陸上自衛隊が保管していた問題で、2月に行われた防衛省最高幹部との緊急会議で保管の事実を非公表とするという方針を伝えられて了承し、防衛省・自衛隊の組織的隠蔽を容認していたというものです。それなのに、国会では隠蔽行為の報告は受けていないと否定するうその答弁をしていました。
 これについて、稲田さんは「ご指摘のような事実はありません」と回答していますが、その後の取材で、非公表方針が決まった2月15日の緊急会議の2日前にも、陸上自衛隊側から電子データが保管されていた事実などについて報告を受けていたことが判明しています。2回にわたって報告を受けていたことが明らかになったわけですが、またもや「記録があっても記憶はない」と言い逃れるつもりなのでしょうか。

 とっとと首を切るべきでしょう。内閣改造による通常の交代では、責任を明確にすることができません。
 これまで何度も「大臣失格」の言動を繰り返し、本来であればとっくの昔に首になって当然の人です。安倍首相には任命責任だけでなく、過去の問題発言や不適切な行動を不問に付し、かばって見逃したうえ、えこひいきして居座りを許してきた続投責任も問われなければなりません。
 この問題をきちんと処理しなければ、さらに大きな「負の連鎖」となって安倍首相の足を引っ張ることになるでしょう。それが分かっていながら厳しい処分を行わない安倍首相も、そうなることが分かっていながら自ら責任を取って身を処することができない稲田さんも、政治家としての資質と決断力に欠けていると言わざるを得ません。

 内閣支持率は、一部の調査では3割を切って「順調に」低下を続けています。今のところ、反転できる材料も、そうなる兆しも見えません。
 「潮目の変化」は決定的になりました。安倍首相が落ち込んだ「負のスパイラル」はどこまで続くのでしょうか。
 らせん状に回転しながらだんだん悪くなっていく負の連鎖によって、安倍首相は政権を失うようなことがあるのでしょうか。これが、これからの注目点であり、私たちが目指すべき到達点でもあります。

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