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8月20日(土) 「壊憲」阻止のための新たな戦略をどのように打ち立てるべきか [憲法]

 本日、帰京しました。ということで、ブログを再開します。
 故郷はありがたきかな、を実感した帰省でした。お陰様で、たっぷりと充電することができました。
 お世話になったすべての方にお礼申し上げます。ありがとうございました。

 今回の帰省でのメイン・イベントは分校の同級会です。卒業以来、初めて頸城村立大瀁小学校松橋分校の同級会が開かれ、懐かしい顔に会うことができました。
 男8人+女8人の「32の瞳」です。このうち男6人+女4人の10人が顔をそろえました。
 小学校4年の時以来ですから、55年ぶりの同級会です。大瀁中学校までは一緒でしたから、半世紀ぶりの再会という人もいました。

 この帰省期間中にも、ずっと考え続けていたテーマがありました。憲法をめぐる新たな状況にどう対応するべきかという問題です。
 今のところたどり着いた結論は、「壊憲」阻止のための新たな戦略を打ち立てなければならないというものです。以下、この点について述べることにしましょう。

 参院選の結果、衆参両院で「改憲勢力」が3分の2議席を超え、いつでも改憲発議できるような状況になり、憲法をめぐる状況が新たな極めて危険な段階に立ち至ったことは明らかです。私はそれを「危険水域」に入ったと表現しています。
 もちろん、このことは直ちに「難破」することを意味していません。上手に船を「操舵」することができれば、無事にこの「危険水域」を抜けだすことは可能です。
 そのために、どのような戦略を立てるべきか。これまでとは異なった新たな危険を避けるために、どのような「操舵術」が必要になっているかが、ここでの問題です。

 そこでキーワードになるのが、「改憲」とは区別される「壊憲」です。この両者はどう違うのでしょうか。

 「改憲」とは憲法の文章を書き変えることではありますが、憲法の原理や理念に抵触するものではなく、平和主義、国民主権、基本的人権の尊重という「憲法の三大原理」を前提とした条文の変更のことです。
 それには限界があります。現行憲法の原理や理念を前提とし、自由で民主的な平和国家という国の形を保ったうえでの改定であって、それを踏み越えてはなりません。
 『毎日新聞』の古賀攻論説委員長は8月2日付の「社説を読み解く:参院選と改憲勢力3分の2」で、「一口に憲法改正と言っても、理念・基本原則を対象にする場合と、統治ルールの変更を検討する場合とでは、論点の階層が根本的に異なる」と指摘しています。この「統治ルールの変更」が「改憲」ということになります。

 これに対して、「壊憲」は憲法の文章を変えるだけでなく、原理や理念も変えてしまおうというもので、「憲法の三大原理」を前提としない条文の変更です。
 これには限界がありません。現行憲法の原理や理念を破壊し、自由で民主的な平和国家という国の形を変えてしまう憲法条文の書き換えを意味しています。
 毎日新聞の古賀論説委員長の言う「理念・基本原則を対象にする場合」がこれに当たります。9条改憲はその典型であり、安倍政権が目指しているのはこのような憲法の破壊、すなわち「壊憲」にほかなりません。

 「改憲」と「壊憲」を分ける境界は、憲法の三大原理にあります。自由で民主的な平和国家としての現在の日本の国の形を変えてしまうような憲法条文の書き換えであるかどうかという点が最大の判断基準になります。
 秋の臨時国会が始まれば憲法審査会が再開されるでしょう。この審査会が「審査」すべき焦点は、条文の書き換えが「改憲」か「壊憲」か、つまり憲法の三大原理を前提としたものであるか、現在の国の形を変えてしまわないかどうかという点にあります。
 このような判断基準からすれば、現在提案されている自民党の憲法草案は完全に失格であり、それは「改憲」のたたき台にはなりません。撤回するか破棄することを、審査会再開の前提とするべきでしょう。

 このような基準からすれば、「改憲」勢力とされている与党の公明党や野党のおおさか維新の会は「壊憲」勢力にはなりません。民進党内の「改憲」勢力も保守リベラルを含む自民党内の「改憲」志向の議員たちも、必ずしも「壊憲」を志向しているわけではないでしょう。
 真の「壊憲」勢力は「日本会議」と「美しい日本の憲法をつくる国民の会」に絞られます。これと同調する「日本のこころを大切にする党」や「日本会議国会議員懇談会」「日本会議地方議員連盟」に属する議員たちこそが真の敵であり、与党と自民党内にクサビを打ち込むことによって、これらの勢力を孤立させることが新たな戦略の基本になります。
 憲法の三大原理を前提とし、自由で民主的な平和国家という国の形を変えないような「改憲」であれば、拒否する理由はありません。もちろん、その内容やタイミングについては十分な検討が必要であり、それが「壊憲」への「呼び水」や「お試し」にならないように警戒しながらではありますが。

 安倍首相は海外に出かけて援助資金をばらまいていますが、その時、必ず口にするのが「自由と民主主義、基本的人権、法の支配という共通の価値観」という基準です。これこそ、憲法の三大原理や国の形に通底する理念であり、今後の憲法論議においても前提にされるべき重要な基準になります。
 憲法審査会が再開される際には、ぜひこの「共通の価値観」に基づいて「審査」することを与野党間で申し合わせてもらいたいものです。安倍首相自身が再三再四、繰り返してきた重要な価値観ですから、よもや自民党によって拒まれるようなことはあり得ないと思いますよ、多分……。

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