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9月11日(水) オリンピックの東京開催が決まったけれど、それでも残るこれだけの懸念 [文化・スポーツ]

 オリンピックの東京開催が決まり、テレビや新聞などではバカ騒ぎが続いています。全く、ウンザリしてしまいます。
 そんなに浮かれていて良いのかと心配になりますが、マスメデイアではそのような声は全く登場しません。オリンピックの東京開催が決まったとはいえ、それでもなお次のような問題が残っており、それは将来にわたる大きな懸念材料になっています。

 第1に、福島第1原発から漏れ出している高濃度放射能汚染水の処理問題です。これについて安倍首相は「完全にコントロールされている」と国際社会に向かって大見得を切りました。
 真っ赤な嘘です。それが大嘘だということは、すぐにバレルでしょう。
 汚染水漏れが、なぜ、どのようにして、どれほどの範囲で生じているのか、はっきりしたことは分からず、それをどのように制御(コントロール)できるのかも、今の段階では不確定です。今後、海洋への漏出が続き、地下水を通じて飲料水の汚染などが生ずれば、オリンピックどころではなくなってしまいます。

 第2に、震災からの復旧・復興がさらに遅れてしまうのではないかという心配があります。震災復興はオリンピック招致の口実として利用されただけだったのではないでしょうか。
 安倍内閣が国土強靱化を掲げて公共投資への積極姿勢を見せたために、今でも建設資材や建設関連労働者の不足が生じています。これにオリンピック開催に向けてのインフラ整備が付け加われば、このような建設関連の業者や人員の不足、建設資材の高騰はさらに深刻なものとなるでしょう。
 しかも、オリンピックは7年後という期限が定められており「待ったなし」です。オリンピック関連施設の方が優先され、復興公営住宅の建設が後回しにされるなどということになりかねません。

 第3に、新たな震災についての心配はないのかということです。東日本大震災の余震や中南海地震が懸念されていますが、今後7年間、そのような巨大地震はやってこないという保障があるのでしょうか。
 地震発生の可能性だけではありません。異常気象の問題もあります。
 オリンピックが予定されているのは7月24日から8月9日までの真夏の暑い盛りで、今年のような酷暑、ゲリラ豪雨、竜巻などの自然災害が発生する可能性があります。熱中症で、選手や観客、要員などがバタバタ倒れて病人続出などということにならなければ良いのですが……。
 このような自然条件の下で世界中からのお客さんを集めてオリンピックを開催するなどというのは、もともと無理だったのではないでしょうか。雪の降らない国では冬季オリンピックを開けないように、日本という国は夏季オリンピック開催のための自然的条件を欠いていると言うべきでしょう。

 第4に、オリンピックの経済効果だけでなく、反経済効果についても考えておく必要があると思います。64年に開催された東京オリンピックは、日本が高度経済成長のさなかにあったために大きな経済効果をもたらしました。
 その経験に幻惑されてはなりません。今の日本は人口減と高齢化、経済活動縮小のさなかにあるからです。
 オリンピックのインフラ整備のために耐用年数がすぎて老朽化した橋や道路などの補修が進むのは結構ですが、新たな交通機関の整備や関連施設の建設がどれだけ有効活用されるでしょうか。作られたは良いけれど、ほとんど利用されることのない巨大な遺構となって借金の山だけが残されるということになっては困ります。

 これらの懸念があるから、私は日本でオリンピックを開くべきではないと思い、今回の東京での開催にも反対してきました。その開催が決まっても、やはり以上のような心配が残ります。
 今はただ、オリンピックの開催が日本の衰退を決定的にしたターニング・ポイントだったと後世の歴史家によって評されることがないように願うばかりです。そのためにも、単に浮かれるだけでなく、これらの懸念を払拭するために、これからの7年間を有効に生かすべきでしょう。

 この間、6日、8日、10日、12日と、1週間にわたって2日に1回の講演が続いています。忙しくて、ブログの更新がままなりませんでした。
 また、週末から来週にかけて、北海学園大学での政治学会出席のために北海道に行きます。この間もブログの更新を中断させていただきますので、ご了承いただければ幸いです。

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