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6月9日(土) 許されない大飯原発の再稼働 [原発]

 今日の新聞に、大きく「国民生活守るために必要」という見だしが出ていました。昨日の野田佳彦首相の記者会見についての記事です。
 野田首相は大飯原子力発電所3、4号機について「国民の生活を守るために再起動すべきというのが私の判断」と述べたからです。でも、本当は「電力会社を守るために再起動すべき」と「判断」したのではなないでしょうか。

 首相は、政府の最終決定に向け「立地自治体のご理解を改めてお願いしたい」と福井県に呼びかけました。今回の会見は、福井県の西川一誠知事が「再稼働の必要性について首相は国民に訴えていただきたい」と要望したために行われたからです。
 当初、野田首相はこのような形で表明することに積極的ではありませんでした。頭の中は消費増税問題で一杯だったからです。
 しかし、何かあったときに政府が責任逃れをし、原発再稼働の責任を全面的に背負わされることを警戒した福井県知事から、「首相の責任で」と迫られました。野田さんとしても、最終責任は逃れたいところだったでしょうが、再稼働のためにはやむを得ないと観念したのでしょう。

 でも、野田首相にしても、何かあったとき、どのような形で責任を負うことができるのでしょうか。野田さんは「東京電力福島第1原発を襲ったような地震、津波でも炉心損傷に至らない」と言い切りましたが、政府や国会の事故調査委員会の検証作業は終わっていませんし、事故の原因が特定されているわけではありません。
 事故対策についても、事故時に構内での指揮・作業拠点となる「免震事務棟」は大飯原発では完成していないのです。事故対策が途上にあるのに、もう大丈夫だと、どうして言い切れるのでしょうか。
 そのうえ、関西電力大飯原発の敷地内にある断層について、名古屋大の鈴木康弘教授と東洋大の渡辺満久教授は「活断層の可能性がある」とする分析結果をまとめ、再稼働前の現地調査の必要性を指摘しています。関電は「活断層ではないと判断しており、再調査の必要はない」としていますが、重要なのは「判断」ではなく事実でしょう。

 大飯3、4号機以外の原発の再稼働についても、野田首相は「スケジュールありきで再起動は考えない。個別に安全性を判断していく」としていますが、誰が、どのようにして、「安全性を判断」できるというのでしょうか。専門家でもない野田首相に、そのような「判断」が可能なのでしょうか。
 また、野田さんは「原子力発電を止めたままでは日本の社会は立ち行かない。計画停電がなされうる事態になれば、実際に行われるか否かに関わらず日常生活や経済活動は大きく混乱する」とも強調しました。しかし、脱原発依存によっても「日本の社会は立ち行」き、「日常生活や経済活動は大きく混乱」しないようにすることこそ、「フクシマ」後の為政者が引き受けるべき責任ではありませんか。
 需給がひっ迫する時期だけに限定した稼動について、野田首相は「夏場限定の再稼働では国民生活は守れない」と拒否しました。原発の存在そのものによって「国民生活は守れない」ことが、すでに明らかになっているというのに……。

 この首相の意向表明を受けて、福井県は来週にも原子力安全専門委員会の結論など所定の手続きを経て、再稼働に関する政府要請に同意する見通しだそうです。最終的には首相ら関係4大臣が再稼働を正式決定することになります。
 この再稼働決定の発表を目だ立たなくする秘策が密かに練られているという噂があります。まさか、オウム真理教の高橋克也の逮捕とぶつけるために泳がしている、などということはないでしょうね。

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