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2月5日(日) ウォール街占拠(OWS)運動は民衆運動の新たな時代を切り開くか [社会運動]

 「イエス」と、期待を込めて答えたいと思います。実際には、今後の展開にかかっているでしょうが。
 昨日、駿河台の明治大学アカデミーコモンで開かれた社会運度ユニオニズム研究会の報告を聞いての感想です。50人くらいの参加者のうち、半数近くが初参加のようで、この問題に対する関心の高さがうかがわれます。何しろ、突然、大阪のエル・ライブラリーの谷合館長も現れてビックリさせられたほどですから。

 報告では、ゼネラル・アッセンブリー(自由参加の総会)やスポークス・カウンシル(ワーキング・グループを基盤とした合議)、発言を口伝えする人間マイクなどの直接民主主義的な方法が紹介されました。このような方法によって、トップ・ダウン型ではないボトム・アップ型、ラリー型ではないアッセンブリー型の特徴が現れているというわけです。
 そのほかにも、リーダーを作らない、非暴力・直接行動、水平主義、多様な要求を認め統一要求を作らない、一方通行ではない対等な参加者の運動などの特徴が指摘されました。これらの点で、リーダーが呼びかけ、統一的な要求に向けて一致・団結した行動をとる、これまでの社会運動とは大きく異なるものだと言えるでしょう。
 このほか、私が教えられた新たな知見としては、労働組合の参加も目立ち労働運動とも深い関わりを持っていること、逆に、政党や政治グループとは隔たりがあり直接的な関係を持とうとしていないことなどです。これらの点は、私の想像とは異なっていました。

 また、中高年白人男性の参加者が多いということも意外でした。アフリカ系やアジア系などを含めたマイノリティ主体の運動ではないかと思っていたからです。
 白人の中産階級が運動に加わり始めたというのです。公務員、教員、農民、中小商工業者などの市民が、運動を支援し、参加し始めている点も注目されます。
 それも、集団や団体としてではなく、個人としての自発的な参加です。実は、労働組合の関与も、組合としてではなく個々の組合員が一参加者として加わっており、特定の団体が一定の方向に運動を導いて行くことはできないといいます。

 OWS運動の背景には、ウイスコンシン州知事のリコール運動やオハイオ州での団交権規制法廃止住民投票の勝利など先行する運動があったとの指摘も新鮮でした。これらの中西部(Middle West)での運動では、from middle east to middle west というスローガンもあったそうですから、「中東(Middle East)の春」が意識されていたことは明らかです。
 ラテン系の移民を通じて、中南米の左翼政権や左派社会運動の影響を受けているという指摘もありました。OWS運動は「99%」の人々を内に含むという点での階級的階層的な幅広さだけでなく、世界の民衆運動の影響を受け、また影響を与えているという点での幅広さも持ち合わせているように見えます。
 ただし、運動の方法と特徴からして、多様な問題を見えるように(可視化)して社会的にアピールするという点では極めて有効であっても、それを具体的な解決に結びつけるという点では今後の課題なのではないでしょうか。運動を持続させ、政治のチャンネルに載せて政治的力関係の変化を生み出すことも、これからの課題でしょう。

 研究会の途中で、現地を取材したビデオが流されました。OWS運動に加わっている高校生が登場し、キラキラした眼差しで、こう言ったのです。
 「目指しているのは革命です」
 それは大変、新鮮な姿ではありましたが、自然発生的とも言える異議申し立てと「革命」との間には、大きな隔たりがあるように思われます。その間をつなぐことができるほどにOWS運動が広がり、成長・発展することを望みたいものです。

 そうなれば、これまでとは異なった反資本主義の新しい革命へと繋がっていく可能性も生ずるでしょう。果たしてそうなるのか。春を待つOWS運動の今後に注目したいと思います。

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